八剣山と北ドブ湿原

 会社の休みを利用して出かけてきました。当初は、北アルプスなどへの登山を考えていましたが、ゴールデンウィークの赤坂山・三国山で痛めた膝の違和感がなくならないため、本格的な登山はしないで、軽装での湿原歩きプラスアルファ程度にしました。
【山 名】八剣山(はっけんさん、はっけんざん)
【三角点】三等 点名:八剣山 1675.83m 所在地:長野県下高井郡木島平村字馬曲山
【山 域】北信
【水 系】信濃川水系
【所在地】長野県下高井郡木島平村
【山行日】2008年7月27日(日曜日)
【行  程】カヤの平から
26日(土)
  豊川 ==(R1)== 音羽蒲郡IC ==(東名高速道路・伊勢湾岸自動車道・東海環状自動車道・中央自動車道)==
  22:59         23:06
27日(日)
  ==(中央自動車道)== 恵那峡SA ==(中央自動車道・長野自動車道、140.0km)== 梓川SA(仮眠)==
                       0:17-0:43                                              2:16-5:14
  ==(長野自動車道、35.5km)== 姨捨SA ==(長野自動車道・上信越自動車道、16.6km)== 松代PA ==
                              5:43-6:10                                           6:22-6:31
  ==(上信越自動車道)== 豊田飯山IC(高速道全体:320.3km、深夜4割引\4,400) ==(R117)==
                           6:52
  == セブンイレブン ==(R117・県38・R403・林道)== カヤの平総合案内所前 ---- 五叉路 ---- 北ドブ湿原入口 --
        6:57-7:08                                 7:52 - 8:07            8:44         9:07
  -- 東屋 ---- 分岐 ---- 八剣山 ---- 分岐 ---- 八剣山歩道分岐 ---- 五叉路 ---- 教育園入口 --(周回)--
     9:29      9:56    10:12-10:20   10:33       10:39             11:00        11:32
  -- 教育園入口 ---- カヤの平総合案内所前 ---- ドゴ平歩道分岐 ---- 清水平林道 -- 
      12:06            12:19                     12:35              12:45-
  -- カヤの平総合案内所前 ==(清水平林道・R403他、73.4km)== メルパルク長野(宿泊)
        12:49 - 13:28                                         16:06
【山行時間】4時間42分(休憩を含む)
【標高差】約255m
【人数】1人(単独)
【天  候】晴のち曇(山行時)
     29℃(自宅出発時)、27℃(恵那峡SA)、22℃(梓川SA到着時)、23℃(姨捨SA)、
     25℃(松代PA)、20℃(登山開始時)、25℃(9:56)、23℃(ホテル到着時)
     7月27日飯山の気象庁データ:平均気温24.6℃、最高気温32.1℃、最低気温20.4℃、日照時間4.5h、
      平均風速1.4m/s、最大風速7m/s、最大風速時の風向:北北西、最多風向:西北西
【地形図】1:25,000 往郷(所持せず)
【スタイル】ミズノ ウォーキングシューズ "FREEWALK"、ショートソックス、眼鏡、
 MILLETアタックザック、mont bellズボン(中国製 ナイロン100%)、腕時計(CASIO TWIN SENSOR)、
 綿55%・ポリエステル30%・レーヨン15%トランクス(中国製)、ウェストバッグ、
 DUNLOPグレー半袖Tシャツ(日本製 ポリエステル(ダクロンQD)70%・綿30%)、タオル、
 デジタルカメラ:MINOLTA DiMAGE7(首に下げて歩く)、KONICAMINOLTA αSweet DIGITAL(途中から首に下げて歩く)
【所持飲料】SEVEN&i HOLDINGS 緑茶500ml、爽健美茶 500ml(飲まず)
◆経緯◆
 北ドブ湿原と南ドブ湿原は、『信州 花の湿原を歩く』(信濃毎日新聞社)という本で紹介されている80の湿原のうちで最初に登場する湿原です。そして北ドブ湿原の先にある八剣山へは、分岐から往復40分で行けると紹介されています(実際には往路16分、復路13分でした)。これなら、湿原の花も楽しめ、ついでにピークハントもできると思い、行き先の第一候補となりました。

 ただ、この時期、湿原に花が咲いているかどうかはわかりません。紹介されている写真では、6月上旬・下旬、7月上旬・中旬はあるのですが、7月下旬がないのです。でも、まあ何かは咲いているだろうというのと、なくてもピークハントとハイキングができる、と割り切った考えもありました。

◆出発◆
 当初は、27日(日曜)の早朝に出発しようと考えていました。そして少し早めに就寝します。しかし、いきなりいつもより早い時間に就寝しても寝つけるわけありません。でもそのうち眠くなるだろうと思っていましたが、なかなか眠れません。昼間暑く、夜になり雲が出てきて湿度も高めになったせいもあるのでしょうか。それならいっそのこと、今から出発して、途中で車の中で仮眠すればいいや、と思い、出発することにしました。

◆アプローチ◆
 天気は曇、気温は29℃。夜11時頃ですが、隣町の国府(こう)では祭りの花火があったためかどうか、人も出歩いています。音羽蒲郡インターから高速にのり、まずは恵那峡サービスエリアまで(自宅から103.0km)。深夜0時をまわっていますが、まだ27℃あります。さすが、岐阜のこの辺りは気温が高い。去年(2007年)8月16日に多治見市は埼玉県熊谷市とともに、40.9℃という国内最高気温を74年ぶりに塗り替えた土地です。しかも今年は多治見が国内最高気温をマークする日が多いようです。25日も多治見で38.3℃と全国一を記録。出発した26日の最高気温も39.0℃と、今年全国で初めて39℃台を記録しました。普段の就寝時間前後ですが、まだ眠くありません。暑さのせいでしょうか。

 恵那山トンネルをくぐると急に気温が落ちました。駒ヶ岳SAの辺りでも眠くないので、運転を続けます。そして長野自動車道に入り、梓川SAに到着します。2時もまわり、気温も22℃と涼しいので眠れそうです。その前にスナックコーナーでホットドッグを買って食べました。2〜3時間眠り目が覚めました。仮眠していたらしい隣の車の人が起きてドアを開け閉めしていたようで、その音で目覚めたのでしょう。シュラフとマットをしまい、そのまま出発しますが、ガソリンスタンドでレギュラーガソリンを満タンにしておきます。価格はリッターあたり\181(現在、原油価格の急激な高騰により高速道路でのガソリン上限価格の設定はなされていないみたいです)。暫定税率が一時停止されていた4月から、5月に暫定税率復活で約+30円、6月にさらに約+10円、7月にまた約+10円、と4月から50円ほど高くなっていますが、長野県の高速で181円というと、意外に安いかも、という感じでしょうか。全国平均小売価格に合わせているのだと思われます。

 さて、朝食をどこかでとりたいのですが、姨捨SAも松代PAも、レストラン、スナックコーナーとも朝7時から。こんなことなら梓川SAで食べておいてもよかったと思いましたが、オープンまで待つほどいいものが食べられるわけでもないでしょうし、時間ももったいないので、インターを下りてコンビニで調達することにします。自宅出発前の25日にヤマナカで買っておいた缶コーヒー「BOSS贅沢微糖」(190g、\98)を飲んで目を覚まします。

 豊田飯山ICを下ります。通常料金だと\7,350ですが、0時〜4時の深夜割引時間帯を跨いでいるので、4割引の\4,400となります。深夜割引は通常3割引ですが、原油高騰対策として2008年2月15日から1年間の予定で、割引率を大きくしているようです。

 インターを下りて最初のコンビニ、セブンイレブンで朝食と昼食と緑茶を買います。そしてすぐにおにぎり1個「直巻おむすびツナマヨネーズ」(\105)を食べます。

 カーナビに従い、カヤの平へ向かいます。飯山・木島平周辺はスキー場が多いのですが、登山エリアとしてはマイナーでしょう。私が初めてスキーをしたのは木島平スキー場です。たまに車をとめて道端の花を撮影しながら進みます。カヤの平総合案内所に着くと、キャンプ場があり、1泊したと思われる人たちでそこそこ賑わっています。総合案内所はまだ閉まっていますが、トイレは使用できます。

◆八剣山へ◆
 準備をしてキャンプ場方面へ出発します。少し先には「カヤの平高原ロッヂ」があります。ここで「カヤの平高原マップ」を入手します。ロッヂの近くにはヤナギランが群生しています。まずは西コースで五叉路へ向かいます。立派なブナ林が広がっています。林下にはチシマザサが生えていて、名前の表示もあります。熊はこの辺りにもいるのでしょうか。一応、小さいながらも鈴をぶら下げて歩くことにします。ところどころに黒っぽい蝶が群がっているところがあります。どうやら動物の糞に群がっているようです。ホトトギスやウグイスのさえずりも聞こえます。



カヤの平のブナ林



朽ちた大木にはこぶと苔が



朽ちた大木の根元付近

 五叉路からは北ドブ湿原方面へ進みます。単独の男性とすれ違います。キャンプ場以外では今日初めて人に会いました。そして湿原に出ました。広々とした湿原と、中央に真っ直ぐ延びる木道があります。そしてニッコウキスゲの黄色い花が目立ちます。次いでワタスゲの白もたくさんあるのに気づきます。よく見ると、モウセンゴケなども咲いています。



五叉路



北ドブ湿原



ワタスゲも多い

 奥の分岐からは迷わず八剣山方面へ向かいます。ここは傾斜がありますが、これぐらいの傾斜がないと、山に登った気がしないので、ちょうどいい感じです。でも、それほどかからず山頂に着いてしまいました。ちょっと物足らない気もしますが、まあ今日は元々登山目的というよりは、湿原目当てだったので良しとしましょう。

 山頂には山名表示と三角点があります。ただ、展望は得られず、また、この先、登山道も見当たりません。まだ時間的には昼前なので、おにぎり1個「わさび海苔」(\115)と「味付ゆで玉子」(\63)1個だけを食べます。



八剣山頂上

◆下山◆
 登ってきた登山道を戻ると、途中で4人組とすれ違います。時間的にも登山者が増えてきたようです。奥の分岐付近でも声を聞きました。私は分岐から往路とは違う方へ進みます。途中には八剣山歩道の分岐がありました。



八剣山歩道分岐

 五叉路には休憩している人たちがいました。ここからは東コースをたどります。途中、左に草原を見ます。そしてロッヂも近づいたあたりで、「信州大学ブナ原生林教育園」という周回コースの入口があります。それほどそそられませんが、時間もあるので歩くことにします。分岐を右に進み、左回りで周回することにします。ところどころに説明表示があり、勉強になります。ここに生えているのはチシマザサではなく、幅広の葉を持つシナノザサとのことです。



左手に見える草原



信州大学ブナ原生林教育園入口



カヤの平高原ロッヂ

◆南ドブ湿原◆
 車をとめたカヤの平総合案内所から休憩せずに南ドブ方面へ行くことにします。案内所の裏にある東屋のある丘方面へ進み、そこから下っていきます。途中では1組とすれ違いました。オニシモツケぐらいしか咲いていない場所を過ぎると、ドブ平歩道の分岐です。もう湿原は終わりなのでしょうか。帰路は車で登ってきた清水平林道に出る方へ向かいます。道標によると、こちらの方が引き返すより距離がかなり短くなっています。

 すると途中には南ドブ湿原への分岐がありました。下っていくと湿原の端に出ました。ただ、めぼしい花はありません。引き返し、林道に出て右折すると、ほどなくカヤの平総合案内所に着きました。13時近くなっています。ここで昼食として、「ツナおろしうどん」(\390、406kcal)を食べます。



古い看板は "Minamidobu Swamp"



新しい看板は "Minamidobu Wetland" 広義の「湿地」を指す言葉のようです



カヤの平総合案内所

◆下山後◆
 昼食後は、カヤの平総合案内所に行ってみます。すると案内所の人がいたので、話をしてみると、どうやら花にも詳しそうで、見かけてわからない花を2つ、3つ尋ねてみます。するとばっちり答えが返ってきます。湿原にあった蕾は、コバギボウシ。登山道の途中で見たのは、ミヤマタニタデ。それだけでなく、色々と話します。「ドブ」という名前については、昔は飯山などにも湿地がたくさんあり、「湿地」のことをこの辺りでは「ドブ」と言うとのこと。ブナについては詳しい研究がされているが、花についてはそれほど詳しい調査は行われていないこと、訪れるのにいい時季等、いろいろな話をしてくれました。

 さて、まだ時間があるので、別の湿原に行こうと思います。近くなので、似たような花しか咲いていないかもしれませんが、別の花が見られるかもしれません。天気予報では、午後は下降気味でしたが、今のところそれほど悪くはありません。カーナビで行き先をセットし、向かいます。ところが、標高が上がってくると、ガスが出てきて暗くなり、雷も鳴っているようです。それに道も狭く、他の車は見かけません。目的の場所付近に行ってもそれらしい看板すら見当たりません。実際にはもう少し先だったようですが、あきらめて引き返すことにします。

 行き先は長野市内。途中では、バケツを引っくり返したような集中豪雨と近くに落ちる雷をたくさん見ながらの運転となりました。天気が崩れるという予報でしたが、まさかここまでとは予想もしませんでした。どうやらこの集中豪雨は、テーパリングクラウド(にんじん雲)と呼ばれるもののようで、この名前は上空から見た雲の形からのようで、その西の端にあたる尖った部分で集中豪雨と雷雨になるとのこと。この日、14:50頃、白馬岳〜三国境間でも落雷事故があり、岐阜県中津川市の66歳男性が足に軽い火傷を負い、雪倉岳避難小屋から救助隊員と共に白馬山荘へ向かったというニュースも後日知りました。落雷後は、手がしびれる症状がありパニック状態だったそうです。長野市内でも停電があったようです。

 宿泊地のメルパルク長野まで、自宅を出発してから428.9kmの走行距離でした。

 見かけた動物
 アキアカネ、ウグイス(声)、ホトトギス(声)

 見かけた植物
 ニッコウキスゲ、ミヤマタニタデ、ナガボノアカワレモコウ、オオレイジンソウ、マルバノイチヤクソウ、マルバダケブキ、オニシモツケ、モウセンゴケ、ズダヤクシュ、コオニユリ、ヤナギラン、バイケイソウ、ヨツバヒヨドリ、ハナニガナ、ミヤマ?ウツボグサ、ミヤマムラサキ?、キバナノヤマオダマキ、エゾカワラナデシコ?、オトギリソウ?、ギンリョウソウ、コナスビ、オオバコ、ミヤマウド?、ヤマアジサイ、ノリウツギ、ハナヒリノキ?、ハイイヌツゲ? 他


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