ハナノキ(ハナカエデ) 花の木(花木、花楓)
Acer pycnanthum K.Koch
シノニム:Acer rubrum L. var. pycnanthum (K.Koch) Makino
双子葉植物綱 ムクロジ目 カエデ科 カエデ属 ハナノキ節
 

 

雄花 東三河 蒲郡市 相楽の森 2012.4.1




黄葉 東三河 宮路山 2006.11.26

 雄花の写真の場所は自生ではなく、植栽です。愛知県内では県木になっているため、あちこちの公園などに植えられています。県木の指定にあたっては、はがきによる投票があったそうで、ハナノキが選ばれるよう、組織票のようにたくさん出した人もいたようです。愛知県の他には、長野県阿南町、長野県下條村、岐阜県恵那市、岐阜県東白川村でも、市町村の木に市指定されています。分布の中心は愛知県ではなく岐阜県東濃地方です。

 写真の場所には何本かが植栽されていて、雌木もありましたが、写真に撮れたのは、1本の雄木でした。高さは20m〜30mにもなるので、自生地などでは、なかなか花のアップ写真は撮れないでしょう。花は暗紅色で、雄蕊の葯は黒色です。花は、1つの花序に3〜6個つくので、雄花では雄蕊がたくさん出ているように見え、1つの花の形がどうなっているか見るのはそのままではなかなか難しいと思います。

 葉が出る前に花が咲くので、目立ちます。和名の由来にもなっているわけです。3裂する葉の紅黄葉も綺麗です。

 黄葉の写真は林道脇に植栽されているものです。公園内でもないところにも愛知県ではあちこちに植栽されています。

 天然記念物としては、「新野のハナノキ自生地」(長野県下伊那郡阿南町)、「越原ハナノキ自生地」(岐阜県加茂郡東白川村)、「釜戸ハナノキ自生地」(岐阜県瑞浪市)、「坂本のハナノキ自生地」(岐阜県中津川市)、「白山神社のハナノキおよびヒトツバタゴ」(岐阜県土岐市)、「富田ハナノキ自生地」(岐阜県恵那市)、「川宇連ハナノキ自生地」(愛知県北設楽郡豊根村)、「南花沢のハナノキ、北花沢のハナノキ」(滋賀県東近江市)が指定されています。

 『レッドデータプランツ』(山と溪谷社)によると、絶滅危惧II類(絶滅の危険が増大している種)に指定されていて、「沢の源頭などの湧水のある場所に生育する落葉高木」とあります。また、「老木の葉は切れ込まない」、という説明もあります。

 『レッドデータブックあいち 2009 植物編』(愛知県)では、愛知県の絶滅危惧IA類に指定されています。豊根の自生地では、「ふれるとたたりがある」という忌避伝承があり、自生地の保全に役立っていたようですが、観光開発により林床が荒らされ、若木が育たなくなり、また、周辺に遺伝子的に由来のはっきりしない若木が多数植栽されたため、将来、本来の自生地としては消滅することがはっきりしてしまいました。

 『日本の野生植物 木本』II(平凡社)によると、分布は、「岐阜・長野両県南部および愛知県北東部の3県県境一帯に自生し,長野県大町市に隔離分布している。」となっていますが、滋賀県にも自生地があるようです。山梨県にも自生しているとか。

 ハナノキという名は、シキミの別名としても使用されているようです。

 "Acer rubrum L." という学名を持つのは、アメリカハナノキ(アカカエデ、ベニカエデ)になり、北アメリカ東部にあります。

 参考:『葉で見わける樹木』(小学館)

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