天狗棚展望台 檜原山御料局三角点経由

 今回の目的は梅雨どきの花と御料局三角点です。どんな花と会えるか、また御料局三角点にたどり着けるか、いずれも確証はありませんでしたが、結果としてはいずれも目的達成。
【行き先】天狗棚展望台
【山 域】奥三河 天竜奥三河国定公園
【水 系】天竜川・矢作川水系
【所在地】愛知県北設楽郡(きたしたらぐん)設楽町(したらちょう)津具(つぐ)字高笹(たかささ)・
     字天狗棚(てんぐだな)・字本沢(ほんさわ)・字檜原山(ひばらやま)
【山行日】2008年7月5日(土曜日)
【行  程】面ノ木ビジターセンターから
  豊川 ==(県21・R151・R257・県436・県32)== サークルK ==(県32・県389・R257)== 道の駅 ==(茶臼山高原道路)==
  7:38                                 8:30-8:41                       9:21-9:28
  == 面ノ木ビジターセンター ---- 界四七 ---- 御料局三角点 ---- 天狗棚広場(分岐)---- 天狗棚展望台 --
         9:42 - 9:45             10:13         10:23             10:32                10:40-10:49
  -- 天狗棚広場 ---- 林道に出る ---- 第三園地 ---- 面ノ木ビジターセンター ---- ベンチ --
       10:52          11:26                          12:17                  12:23-12:32
  -- 面ノ木ビジターセンター ==(1.7km)== 第一園地駐車場 --(周辺散策)-- 第一園地駐車場 ==
      12:49                              12:53 - 12:54                   14:27 - 14:32
  ==(県80・県10・R257・県32・県436・県21・県438・R151)== バロー ==(R151・県21)== 豊川(合計走行距離:146.2km)
                                               15:46-16:39              17:12
【所要時間】3時間4分(休憩を含む、車移動後の散策を除く)
【標高差】約180m
【人数】1人(単独)
【天  候】晴時々曇 26℃(自宅出発時)、26℃(天狗棚展望台)、27.5℃(昼食時)、29℃(帰宅時)
     7月5日10:40稲武の気象庁データ:気温28.8℃、風向:東南東、風速2m/s
【地形図】1:25,000 根羽(ねば) 平成13年修正測量
【スタイル】ミズノ ウォーキングシューズ "FREEWALK"、ショートソックス、眼鏡、タオル、
 MILLETアタックザック、mont bellズボン(中国製 ナイロン100%)、腕時計(CASIO TWIN SENSOR)、
 綿55%・ポリエステル30%・レーヨン15%トランクス(中国製)、黒色ウェストバッグ、
 綿100%水色半袖Tシャツ(Fabric Made In USA、Assembled In Honduras)、
 デジタルカメラ:MINOLTA DiMAGE7(首に下げて歩く)、KONICAMINOLTA αSweet DIGITAL(途中から首に下げて歩く)
【所持飲料】キリン ソニック 555ml(約150ml飲む)、ボルヴィック フルーツキス500ml(約200ml飲む)、
      AQUARIUS ZERO 500ml(飲まず)、Asahi 十六茶 黒五穀 490ml(飲まず)
 2ヶ月前に天狗奥山・天狗棚を訪れ、面ノ木周辺の魅力に気づき、季節を変えてまた訪れたいと思っていました。しかし、雨天だったり、他の予定が入っていたりで6月には出かけられず、7月第1週の今回となりました。

 そして、面ノ木第二園地方面から天狗棚展望台までの間は歩いたことがなく、訪れてみたいと思ったのと、さらに、近くに御料局三角点があり、可能ならばそこを訪れてみたいと思いました。ただ、その場所は地形図上を見る限りにおいては登山道はなく、どれほどの藪の中なのか、わからない状態なので、こちらは、無理をしない範囲で考えていました。

 特にハードな登山でもないので、朝は自然の目覚めに任せて起床。外はガスっぽいが暗くはなく、雨が降ったとしても大したことはないだろうと出発することにします。

 まずはガソリンスタンドに寄ります。いくら値上がりしているからとはいえ、ガソリンを入れないわけにはいきません。また、ガソリンが高いからといって、どこにも出かけず我慢するなんてこともできません。

 そして冷蔵庫で冷やしておいた缶コーヒー「SUNTORY BOSS 贅沢微糖」を飲みながら県道21号から国道151号を北上します。道端には、ノウゼンカズラ、ヒメヒオウギズイセン、モモイロヒルザキツキミソウ、アガパンサスなどが咲いています。

 県道32号の途中でサークルK三河くろぜ店に寄り、昼食を買います。そして今回は、無料になった茶臼山高原道路を通ることにします。そのためにまずは「道の駅アグリステーションなぐら」へ向かいます。ここでトイレ休憩し、この道の駅の前の信号交差点を直進すると茶臼山高原道路に入ります。朝、自宅を出る前にはパンを少しかじっただけで、腹が減ってきたので、車を発進させる前に、サークルKで買ったカネ美食品のおにぎり「しそ梅」(\105)を1つ食べます。

 茶臼山高原道路からは、まだ訪れたことのない岩伏山の登山道への取付の状況や本洞川の雰囲気を走りながらですが観察しておきます。岩伏山への入口には表示もあるようですが、駐車できるかどうかが微妙に見えました。本洞川は樹林に覆われていて思ったよりも暗そうな雰囲気だと感じました。また、碁盤石山への登山口ははっきりとはわかりませんでしたが、たぶん広めの駐車スペースがあるところでしょう。

 そして面ノ木ICを過ぎて面ノ木ビジターセンターまで行きます。ここまでの走行距離は73.3km。駐車場の端にとめて、歩き出します。2ヶ月前にも道路をくぐるところを歩きましたが、何気なく進むと、間違えそうになりました。道路をくぐって反対車線側にある駐車場へのトンネルをくぐりかけましたが、それに気づき、隣のトンネルへ続く道に入ります。

 前回は、トンネルをくぐってすぐに林道から左へ下って木地師住居跡方面へ向かいましたが、今回は林道をそのまま直進します。そして尾根へ取り付けそうな場所を探しながら歩きます。

 しかし、尾根末端は登れそうになく、そのすぐ右は刈られていて登れますが、すぐに茶臼山高原道路に出てしまいそうです。そのまま少し先に行くと、少し上に反射板がありますが、踏み跡は見当たりません。また戻り、右から少し上がってみますが、やはり尾根に上がる踏み跡はないようです。仕方なく、林道をそのまま進んで、地形図やガイドブックに書かれている登山道から登り、上部から御料局三角点へのアプローチを試みることにします。

 ところが林道を少し進むと藪があまりないところがあり、少し入って様子を見ると、少し上に踏み跡らしきものがありそうに見えます。ちょっとした藪をそこまで上がってみると立派な踏み跡がありました。反射板への作業道でしょうか。それにしてはしっかりしています。いずれにしてもこれを利用しない手はありません。

 踏み跡は反射板の上を通り尾根の末端付近でヘアピンカーブして尾根に沿って上がっていきます。これはラッキーです。このまま尾根に踏み跡がついていそうです。御料局三角点へもたどり着けそうです。あとは標石があるかどうかと見つけられるかどうかです。



反射板の裏を通過 左のこんもりした山は白鳥山か?

 少し行くと目印の杭とともに宮境界標石があり、標石は赤ペンキが塗られています。いくつかありますが、その多くは上部近くまで埋まってしまっています。中には標石の上面まで隠れているものまであります。標石自体が消失したのかと思いましたが、少し土を除けてみると赤ペンキが塗られた標石の上面が出てきました。

 そして、地形上、三角点がありそうだと思った場所にちゃんと御料局三角点がありました。やはり上部付近まで埋まっていますが、間違いありません。裏面には「三等」の文字も読めました。またここは「界四九」ともなっていました。



御料局三角点「桧原山」1127.9m



裏面は「三等」

 満足し、何も考えずそのまま踏み跡を進みますが、すぐに尾根から外れてしまっていることに気づきました。三角点まで戻って尾根を確認すると、そこにも立派というほどではありませんがちゃんと踏み跡がありました。

 尾根の踏み跡を上がっていくと、第二園地付近から天狗棚展望台へと続く登山道に出ました。鳥居もあり、「天狗棚広場」と書かれた古い表示もありました。



古い「天狗棚広場」の表示



天狗棚広場の鳥居



鳥居の文字は「天白神社」



天狗棚広場にある宮境界標石はコンクリートに埋め込まれ、苔むしている

 少し上がると単独の男性が下りてきました。手にはヤマケイの「分県登山ガイド 愛知県の山」を持っていました。この先には急な階段が連続して出てきて、ちょっと運動をした感じになりました。この日、東海地方は猛暑で、多治見市で最高気温36.0℃を観測し、この日全国で一番の暑さを記録したほどですが、ここは標高1000m以上あるだけあってか、湿度が低いのもあるのか、暑苦しさは感じませんでした。

 

天狗棚展望台への階段

 その急登を登り終えると天狗棚展望台に着きます。ヤマボウシ、ネジキ、ヒメ?ウツギが咲いていて、展望も得られます。ベンチもあり、腰を下ろして喉を潤していると、上から女性ばかり5人のグループが下りてきました。全員が双眼鏡を持っていたので、聞いてみると鳥見目的だとのこと。鳥がすばしっこくあまりじっくりとは観察できていないらしく、でも確かキビタキがいたと言っていました。



天狗棚展望台からの展望 左はヤマボウシ

 私は上からここまでは6年前の7月上旬に来たことがあるので(記録)、「カンロ ノンシュガー キシリCのど飴 VC3000 レモン味」1粒(9.9kcal)だけ口に入れ、「お先に」と言って、今日はここで引き返します。

 下っていくと、男性1人、女性2人の3人組とすれ違いました。バイカツツジを教えると、男性は、「ウツギじゃなくて?」と聞き返してきたので、指を指すと、「ツツジだ」と納得してくれました。一人の女性は、近くにあったウスノキの実を見て、昔はこれやシャシャンボを食べた、という話をしてくれました。

 また、登りで会った男性とも再会しました。石の広場まで行って引き返してきたそうです。どうやら「分県登山ガイド 愛知県の山」を見ていたが、天狗棚展望台を天狗棚の山頂だと思ったらしく間違えたと言っていました。じつは私も最初に訪れた6年前、ガイドブックも地図もなく歩いたのもあり、山を歩いているときには天狗棚の山頂を通ったのかどうかもはっきりしなかったという経験があります。しかしガイドブックの概念図も不親切で、いくつかある登山道があまり描かれていないのです。

 さて、さらに下っていくと、石の広場への分岐がいくつか出てきます。ただ、どちらへ行っても石の広場へとなっています。私は分岐を曲がらず、真っ直ぐ下るルートを選択しました。

 そして林道に降り立ち、林道を面ノ木ビジターセンター方面へは直接行かず、まずは第二・第三園地方面へ下ることにします。そして木地師住居跡方面の湿地を通ってビジターセンターに戻ることにします。第三園地にはハイキングツアー団体の観光バスも停まっていました。

 津具の木地師というと、木地師史上最大の事件という「津具事件」があった場所です。木地師の祖と言われる小野宮惟喬親王を祭祀する神社が滋賀県永源寺町に二社あり、君ヶ畑の大皇太明神と蛭谷の筒井八幡宮で、この二社が木地師を統括する神社組織で、二派に分かれて全国的な氏子の争奪事件が発生し、津具で村人も巻き込んで、江戸まで呼び出されたりし、木地師二人が牢死するなどしたという事件があったそうです。

 湿地やその近くにはカメラを持った人たちも何人かいます。そしてその少し上の休憩場所には天狗棚展望台で会った女性5人組がいました。少し遠くから会釈のみして、私はそのままビジターセンターに向かいました。

 私もそろそろ昼食としたいところですが、まずは駐車場周辺を散策してみることにします。建物の右に進むと面ノ木園地の表示もあり、近くにはテーブルと椅子もありました。日陰ではありませんが、標高は1060mほど。そこそこ涼しいので大丈夫です。ここで昼食、「和泉手延べそうめん」(\330)などを食べます。



面ノ木ビジターセンターの道路標示



面ノ木ビジターセンター



面ノ木ビジターセンター奥の表示

 昼食後は、ぐるっとまわってビジターセンターの裏から建物に入り、トイレに寄って、ビジターセンターの見学をします。2ヶ月前に来たときは、朝早くてまだ開いていなかったのです。

 車に戻った後は、第一園地へ車を移動して周辺を散策しました。茶臼山方面へも行こうと考えていましたが、そこそこ時間が経っていたのと、結構満足してしまったので、もう帰ることにします。古町方面へ下り、県道10号から国道257号を通って、新城のバローで買物をしてから帰宅しました。

 見かけた動物
 アサギマダラ、キシタエダシャク、ニホンカナヘビ、シジュウカラ、ウグイス(声)、ホトトギス(声) 他

 見かけた植物
 イチヤクソウ?、ササユリ、サワギク、アカショウマ?、キバナノヤマオダマキ、ギンリョウソウ、ニッコウキスゲ、ウツボグサ、コナスビ、ムラサキケマン、シロバナニガナ、ハナニガナ、ニガナ、ドクダミ、ヒメジョオン、シロツメクサ、ムラサキツメクサ(アカツメクサ)、バライチゴ、ノイバラ、ヤマアジサイ、コアジサイ、バイカツツジ、ヤマボウシ、スイカズラ、ネジキ、ウツギ?、 他


拍手する

【天狗棚展望台が紹介されている書籍等】

『こんなに楽しい愛知の100山』(風媒社)1991年5月1日改訂第1刷
  面ノ木ビジターセンターから天狗棚展望台までのコースも紹介されています。天狗に関する記述も多い。

『分県登山ガイド22 愛知県の山』(山と溪谷社)1995年9月25日初版第1刷
  「天狗棚・1200高地」のページで、第ニ園地からの往復ルートが紹介されています。

『朝日新聞』1998年9月17日版
  天狗棚展望台、面ノ木園地、復元木師屋敷、面の木ビジターセンター付近の遊歩道地図が詳しい。

『こんなに楽しい愛知の130山』(風媒社)1999年10月8日第1刷
  天狗棚展望台から第三園地・面ノ木ビジターセンター方面は概念図と簡単な紹介のみ。

『ワンデルングガイド10愛知県の山』(岳洋社)平成4年6月13日2版発行
  天狗棚展望台は「見晴らし台」として紹介されています。

『名古屋周辺 続 山旅徹底ガイド 裏木曽/東濃/奥三河』(中日新聞本社)1996年3月6日発行
  天狗棚展望台の紹介はありますが、そこから第三園地方面の紹介はありません。

Wander!地域別季節順

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送