秋になるとシソ科の花をよく見かけるようになります。上の写真を撮った6日前には東三河の低山でイヌコウジュを見ました。そして今回、奥三河の林道沿いでヒメジソを見ました。いずれもイヌコウジュ属。ヒメジソはイヌコウジュより涼しいところに多いようです。違いでわかりやすいのは葉にある鋸歯の数でしょうか。ヒメジソの葉の鋸歯は4〜6対で粗く、イヌコウジュは6〜13対の低い鋸歯があります。 ヒメジソ 姫紫蘇 Mosla dianthera (Buch.-Ham. ex Roxb.) Maxim. シソ科 オドリコソウ亜科 イヌコウジュ属
花 奥三河 明神山塊 2010.10.2
ヒメジソを多く見かけた場所の近くでは、鋸歯が少なくとも7個以上確認できる個体も見かけました(7枚目の写真)。鋸歯もそれほど粗くありません。毛も目立つような気がします。イヌコウジュでしょうか。イヌコウジュは毛が多めなのも特徴の1つです。ただ、6日前に見かけたイヌコウジュと比べると毛の長さや花の色が違っていて、ヒメジソに近い印象を持ちました。毛は、ヒメジソでは萼に長い毛が見えますが、イヌコウジュでは花軸に短い毛が多く見られます。ヒメジソの花の色は白色でわずかに淡紅色を帯びるのに対し、イヌコウジュは淡紅紫色となっています。また、図鑑によると、ヒメジソの萼の上唇の先は鈍頭で、イヌコウジュは尖るとありますが、自分では比較できていません。
『日本の野生植物 草本』III(平凡社)によると、分布は、北海道〜琉球、東アジア・インド・マレーシアとなっています。
他に、イヌコウジュ属には、ヤマジソ、ホソバヤマジソ、シラゲヒメジソがあります。シラゲヒメジソ(ヒカゲヒメジソ)は、ヒメジソの1品種ではなく、別種のもので、茎や萼に長い軟毛があります。イヌコウジュ属は全て1年草。葉は対生で鋸歯があります。雄蕊は上の2個が完全で、他の2個は退化しています。
写真を撮った林道沿いでは、この日、他に、イヌヤマハッカも多く見かけました。また、オオヤマハコベやイヌショウマなども少し咲いているのを見かけました。
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