ホソバオオアリドオシ(ホソバニセジュズネノキ) 細葉大蟻通
Damnacanthus indicus Gaertn.fil. var. lancifolius Makino
アカネ科 アカネ亜科 ボチョウジ連 アリドオシ属
 

花 鳳来寺山 2005.5.15

 最初、イボタノキという名前を見つけて、葉の先端が尖っているからその仲間のミヤマイボタかなと思いました。しかし、葉に光沢があることや、花筒が長いことなどから、違う木かもしれないと思い、「このきなんのき」掲示板で確認しました。
 すると、科名まで違うアリドオシの仲間であることがわかりました。アリドオシというと、今まで地面を這うツルアリドオシしか知らなかったのですが、確かに言われてみれば似ています。
 その中で、棘が短いオオアリドオシ、そして葉がどちらかというと卵形ではなく長楕円形に見えますのでホソバオオアリドオシ(ホソバニセジュズネノキ)ということになります。ホソバかどうかの自信はあまりありませんでしたが、『葉で見わける樹木』(小学館)の著者、林将之氏からも、オオアリドオシの細葉品種、ホソバオオアリドオシでよいでしょう、とのコメントをいただきました。また、ミヤマイボタはブナ林など寒冷地に生える木で、アリドオシ類はシイ・カシ林などの暖地に生える木だとも教えていただきました。

 アリドオシはその名の由来とも思われるように棘があるのが特徴のようです。アリドオシが葉の2/3よりも長い棘を持つのに対し、オオアリドオシは葉の半分以下の長さだということです。

 アリドオシは関東以西・四国・九州・朝鮮南部・中国中部に分布し、オオアリドオシは関東以西・四国・九州・琉球・朝鮮南部、ホソバオオアリドオシは東海、近畿に分布するとのことです。

 葉が対生するのはアカネ科共通の特徴です。

 後日、『鳳来寺山紀要 鳳来寺山概説 通巻第七集』(鳳来寺山自然科学博物館編、昭和39年10月10日発行)の「鳳来寺山・乳岩・鳳来町 野外植物目録」を見ると、アリドオシ、ジュズネノキ、ナガバジュズネノキと並んで本種のホソバニセジュズネノキの記載もありました。

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