ホザキノミミカキグサ 穂咲の耳掻草
 Utricularia caerulea L. (シノニム:Utricularia racemosa Wall.)
 タヌキモ科 タヌキモ属


花 東三河 葦毛湿原 2005.10.23

 ミミカクグサは黄色い花を咲かせますが、本種は紫色の花です。ただ、ムラサキミミカキグサというものもあります。ムラサキミミカキグサの距は短く下を向いていますので目立ちませんが、ホザキノミミカキグサは距が前方に長く伸びていて目立ちます。また、果実はミミカキグサやムラサキミミカキグサはその名の通り耳掻きのような形になりますが、ホザキノミミカキグサはそうなりません。また、ヒメミミカキグサという小さなミミカキグサの仲間もあります。葦毛湿原にはこれら日本に自生する4種のミミカキグサが全て見られるということですが、いずれも小さく、花に興味のない人が木道を歩いてもたぶん気づかないでしょう。

 タヌキモ科の植物は食虫植物なのですが、本種にはそれらしいものは、ぱっと見ではわかりません。本種にはタヌキモ属に共通の捕虫嚢(ほちゅうのう)というものが、地下茎に付いていて、泥の中の微小な生物を捕らえるそうです。ただ、葉もあり、基本的には光合成で生育しているようです。

 日本のミミカキグサの中では最も草丈が高く、30cmにもなるものもあるそうです。そこから「穂咲き」の名があるのでしょう。ただ、葦毛湿原で見たものはどれもそんなに背高ではなく、「穂咲き」というようなものは見られず、どれも「穂先」に1輪咲いているものばかりでした。

 分布域は広く、日本では北海道〜琉球にかけて、国外では朝鮮・中国からインドにかけて自生しているようです。

 葦毛湿原については、以下のサイトに詳しい紹介があります。
 http://www.tcp-ip.or.jp/~yoshida/index.html

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