イブキタイゲキ 伊吹大戟
 Euphorbia lasiocaula Boiss. var. ibukiensis (Hurusawa) T.Kuros. et H.Ohashi
 トウダイグサ科 トウダイグサ亜科 トウダイグサ属 トウダイグサ亜属
 

 



花 伊吹山 2006.6.24

 タカトウダイの変種で、タカトウダイの葉が長さ5〜6cmなのに対し、イブキタイゲキは3〜4cmと短いのが特徴のようです。また、丈はタカトウダイが花時に50cm以上で、イブキタイゲキは50cm以下、地際からの茎の出方は、タカトウダイが1株から1本か数本の茎が出るのに対し、イブキタイゲキは1株から多くの茎が出るのだといいます。生育環境はタカトウダイが雑木林などの縁に多いのに対し、イブキタイゲキは開けた日当たりのよい岩質の草地なのだといいます。

 写真のものは、実際に葉の長さなどを測ったわけではありませんが、『日本の野生植物 草本』(平凡社)に載っている写真と、雰囲気がかなり違うことや、『伊吹山ミニ事典 増補版』(名阪近鉄バス 自動車道部 関ヶ原営業所 発行)の、タカトウダイの項で、「伊吹山産はイブキタイゲキともいう」という記述などから、イブキタイゲキとしておきました。ただ、『伊吹山ミニ事典 増補版』や『6月初旬から7月中旬に見られる 伊吹山お花畑植物ガイド』(滋賀自然観察指導者連絡会「伊吹山自然観察会グループ」)では、イブキタイゲキの項はなく、タカトウダイの項があり、説明文の中だけにイブキタイゲキの名があることから、あまり区別しない方が普通なのかもしれません。

 杯状花序の腺体は全縁の楕円形です。同じトウダイグサ亜属のナツトウダイは、これが三日月形で先が細く尖っています。また、イブキタイゲキやタカトウダイの子房は無毛で、外面には鈍頭のこぶ状突起が密生しています。ナツトウダイやマルミノウルシの子房の外面は平滑です。ハクサンタイゲキの子房には開出毛が生えています。

 他に同じトウダイグサ属には、ニシキソウ亜属のオオニシキソウなどがあります。  「大戟」とは、トウダイグサ属の中国名からのようです。

Wander!花・植物伊吹山

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