『シダ ハンドブック』(文一総合出版)では、マメヅタなどとともに、「シダらしくないシダ10種」のうちの一つとして紹介されています。葉の形もユニークですが、つる性であることも大きな特徴です。1枚目の写真で、胞子葉がまわりにある茶色いつる状のものは、カニクサの茎ではなく、巻きついている元の別種のものです。それに巻きついている細いつるがカニクサのものです。 カニクサ(ツルシノブ) 蟹草 英名:Japanese climbing fern 中国名:海金沙 Lygodium japonicum (Thunb.) Sw. シダ綱 フサシダ科 カニクサ属
葉 東三河 弓張山地 2011.1.23
『日本の野生植物 シダ』(平凡社)では、「夏緑性」とありますが、温暖な地域では枯れずに残るようです。今回の写真も、1月下旬で枯れずに残っているものでした。ただ、「無霜地帯では冬でも枯れず,常緑となる。」とも書いてありました。さらに、夢霜地帯でも、「雨季と乾季の差の明瞭なモンスーン域では乾季に地上部は枯れる。」そうです。
和名の由来は、延びた小葉の形が蟹の足のようだから、と想像しましたが、どうやらそうではなく、子供がこの蔓で蟹を釣ったことによるそうです。ならば、「カニツリグサ」と言うべきでは、とも思いましたが、この名はイネ科にあるようで、由来は同様のようです。
福島県、関東地方以西、沖縄、朝鮮半島、中国、ヒマラヤからアジアの熱帯、オセアニアと広く分布しています。沖縄以南のものは、ナガバカニクサとして区別されることがあるそうです。
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