互生する奇数羽状複葉で、葉軸(ようじく)などに棘がたくさんあり、何だろうと帰宅後、『葉で見わける樹木』(小学館)で調べてみると、カラスザンショウの若木の写真が載っていました。見かけたのも若木で、すぐにわかりました。明るい場所に真っ先に生える先駆性樹木の一つなのだそうです。 カラスザンショウ(カラスノサンショウ、オトコザンショウ、ヤマザンショウ) 烏山椒(鴉山椒、烏の山椒、男山椒、山山椒) Zanthoxylum ailanthoides Siebold et Zucc. ミカン科 サンショウ亜科 サンショウ連 サンショウ属 イヌザンショウ亜属
若木 弓張山脈(東三河) 2006.12.10
成木では6〜8m、大きいものは15mにもなる落葉高木なのだそうです。写真の個体の小葉の数はなぜか全て11枚ですが、図鑑では11〜21枚となっています。
葉 東濃 屏風山 2010.10.11下から葉裏を見上げました。鋸歯と油点がよく見えます。
樹皮 東三河ふるさと公園 2007.1.21写真ぐらいの樹皮だと、棘はまるで画鋲のようです。
樹皮・果実 東三河 大蔵山 2008.3.9足元にたくさん房状の果実が落ちているのに気づき、ヤマウルシのような実だと思い、近くを見ると棘のある樹皮があり、カラスザンショウの実だと気づきました。カラスザンショウは房ごと果実を落下させるようです。ただ、割れた果皮の中の黒い種子は見当たりませんでした。鳥に食べられた後なのでしょう。カラスザンショウは雌雄異株とのことで、これは雌株ということになります。老木なのか、樹皮の棘はあまり目立ちません。
分布は、本州、四国、九州、沖縄、朝鮮半島南部、台湾、中国、フィリピンとなっています。同じサンショウ属には、他にサンショウ、イヌザンショウ、フユザンショウなどがあります。以下に4種の特徴を簡単に記します。
樹高 葉 棘 サンショウ 1.5〜3m 落葉 対生ときに単生 イヌザンショウ 1.5〜3m 落葉 互生 カラスザンショウ 6〜8(〜15)m 落葉 不規則に多数並ぶ フユザンショウ 1.5〜3m 常緑 対生ときに単生参考:『葉で見わける樹木』(小学館)、『日本の野生植物 木本』(平凡社)
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