2枚の扇状の葉と袋状の唇弁(リップ)を持つ花が特徴で、日本のアツモリソウ属では最大です。唇弁は紅紫色を帯びていて、側花弁は淡黄緑色です。側花弁の内面には、斑点と軟毛があります。 クマガイソウ 熊谷草 Cypripedium japonicum Thunb. 単子葉植物綱 ラン目 ラン科 アツモリソウ亜科 アツモリソウ属
花 近江 鈴鹿山脈 2010.5.26
株が大きい上に群落を形成するので、とても目立ちます。群落になるのは、地下茎で増えるからです。
和名の由来は、袋状の唇弁を源氏方の熊谷直実(なおざね)の背負う母衣(ほろ)に見立てたものです。また、アツモリソウは、平敦盛に由来します。二人は、平家物語の名場面でもある1184年の一ノ谷の戦いでまみえます。源氏が仕掛けた奇襲「鵯越(ひよどりごえ)」により、美少年だったという敦盛は須磨海岸へ敗走し、命運尽きました。
『日本の野生植物 草本』I(平凡社)には、アツモリソウ属の花の図解も載っています。
レッドデータブックの絶滅危惧II類に指定されています。『レッドデータプランツ』(山と溪谷社)では、三重県での分布は、「△(現状不明・文献情報)」となっていますが、上の写真を撮ったときに、三重県でも2箇所で見かけました。
分布は、北海道西南部〜九州、朝鮮半島、中国となっています。
唇弁が紅紫色を帯びないものは、キバナクマガイソウと呼ばれるそうです。
アツモリソウ属では、他にキバナノアツモリソウを南アルプスで見かけたことがあります。
SEO | [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送 | ||