ミカワマツムシソウ 三河松虫草
Scabiosa japonica Miq. var. breviligula Suyama et K. Ueda
マツムシソウ科 マツムシソウ属
 

花 弓張山脈 2004.11.3

 最初に見たときは、マツムシソウの花が終わりかけているのだろうかと思いました。または舌状花が全くないのを見て、マツムシソウとは別の花だとも思いました。その後、これもマツムシソウだと聞き、確かに舌状花がないだけで、他はマツムシソウだと納得しました。さらにその後、ミカワマツムシソウという名がつけられていることも知りました。

 1枚目の写真は、中央部分の頭状花がまだつぼみです。

 学名の、"Suyama et K. Ueda" は、須山知香氏と植田邦彦氏の名前で、1994年に愛知県で調査したときに端を発し、新変種として分類されることになったようです。

 しかし、気になる記述もあります。2000年発行の『新城地方の植物』(愛知県)には、ミカワマツムシソウの名はなく、マツムシソウしか載っていませんが、「・・・やせたみすぼらしいものがあり、開花初期には舌状花がなく、筒状花だけで、一見坊主状になる。しかし花の終わる頃に開花するものは舌状花のある通常の型が咲く。」とあります。

 上の写真は11月で、花の時期としては終盤だと思いますが、筒状花だけのものしか見られませんでした。しかし、別の時期に訪れたときには、筒状花だけのものは見られず、小ぶりながらも舌状花のあるものばかりを見ました。以上より、ひょっとしたら同じ個体でも咲く時期により、舌状花があったりなかったりするのかという想像をしてしまいます。しかし、普通のマツムシソウとミカワマツムシソウの花の時期がずれていると考えれば、別種であるという推定も成り立ちます。また、ミカワマツムシソウの特徴として、「舌状花を持たないかあるいは短いものを少数持つ」とされているようですので、見かけたものはいずれもミカワマツムシソウだと言えるのかもしれませんが。

 それにしても、普通のマツムシソウと比べ、舌状花が少ないあるいは無いだけで、別種としていいのかどうか、微妙な気もします。土壌あるいは気候などの理由により徐々に変化してきているのかもしれませんが、それらの条件を変えて、何年かすれば、普通のマツムシソウに戻るような気もします。変化が進めば、完全に舌状花が無いものばかりになるのかもしれませんが、そのときには紛れもない別種と言ってもいいかと思います。現段階では別種になる遷移の途上と言った方がしっくりくるのではないかという気もします。

 分布は、愛知県、岐阜県、三重県、静岡県西部となっています。

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