籾糠山 水芭蕉には遅かった

 天生峠から籾糠山は標高差450m程度。それほど登り甲斐のある山ではありません。
やはり水芭蕉が目玉なのでしょうか。紅葉も有名らしいが。
でも、サンカヨウ、ツバメオモトがこんなにたくさん咲いているのを見たのは初めてでした。
【山 名】籾糠山(もみぬかやま)
【三角点】1744.34m 三等 点名:籾糠山 所在地:岐阜県飛騨市河合町天生字金山谷387番
【山 域】赤谷山脈(飛騨高地・天生山系) 天生県立自然公園
【所在地】岐阜県大野郡白川村飛騨市
【山行日】2005年6月17日(金曜日)
【行 程】天生(あもう)峠から
  豊川 ==(R1)== 音羽蒲郡IC ==(東名高速・東海環状道 94.9km 1,500円)== 富加関IC ==
  5:32                                                                  6:56
  == 富加関IC ==(東海環状道・東海北陸道 74.2km 2,150円)== 荘川IC ==(R156・R360)== 
                                                            7:45
  == 天生峠 ---- 天生湿原手前分岐 --(西回り)-- 天生湿原奥分岐 ---- カラ谷分岐 --
   8:39-8:46      9:16                            9:36                9:48
  --(カラ谷道)-- 木平分岐 ---- 籾糠分岐 ---- 籾糠山 ---- 籾糠分岐 ---- 木平分岐 --
                                            11:05-11:18     11:58         12:14
  --(木平探勝路)-- カラ谷分岐 ---- ブナ探勝路ひき返し点 ---- 水芭蕉群生地 --
                      13:07           13:16                     13:21
  -- カラ谷分岐 ---- 天生湿原奥分岐 --(東回り)-- 天生湿原手前分岐 ---- 天生峠 ==
      13:33           13:38-13:41                   13:59             14:22?-14:26
  == 天生中滝 ==== 城山展望台 ==== ひだ荘川温泉 ==== 道の駅白鳥 ==== 美濃IC ==
                                   15:30-16:13           -17:12
  ==(東海環状道・東名高速 90.0km 1,350円)== 岡崎IC ==(R1)== 豊川(合計走行距離:473.8km)
                                            19:27           20:00
【所要時間】約5時間35分(含休憩)
【標高差】約455m
【天 候】曇 晴れ間あり 19℃(自宅出発時)、20℃(11:03)、21℃(13:40頃)22℃(帰宅時)
(6月17日白川の気象庁データ:降水量1mm、平均気温20.4℃、最高気温25.7℃、最低気温16.4℃、
               平均風速1.4m/s、最大風速5m、最大風速の風向:北東、日照時間7.3h)
【地形図】1:25,000 平瀬(ひらせ) 平成12年修正測量
          鳩谷(はとがや) 平成12年修正測量
【スタイル】ジャージズボン、DUNLOP Tシャツ(ポリエステル(ダクロンQD)70%・綿30%)、
      皮登山靴zamberlanフジヤマ、MILLETザック、タオル、
      デジタルカメラ:MINOLTA DiMAGE7(首に下げて歩く)
【参考webサイト】せきすいの山遊録
 籾糠山の名の由来は飛騨の匠伝説に由来すると言います。木を削って作った人形を使って山地を耕し、植えてから一晩にして実った稲を脱穀した籾や糠が積もってできた山だということです。

 籾糠山の水芭蕉の話は何年も前に聞いていました。1999年の新聞の切り抜きも『ぎふ百山』に挟んでありました。でも、水芭蕉なら、どこにでもあるから、とちょっと消極的になっていました。ところが去年あたりからその人気の高さに、やっぱり行ってみるか、という気になってきたのです。それは何もミズバショウだけでなく、他にもいろいろな花が咲いているというからです。

 サンクスで昼食を買ってから、音羽蒲郡ICへ。東海環状道、東海北陸自動車道で荘川ICへ。ただし、一気に荘川ICまで行ってしまうと169.1kmある。ETC通勤割引を利用するには100km以内でないといけない。ということで100kmを超えないぎりぎりの富加関ICで一旦外に出て、すぐにUターンして同じインターを入る。これで、4,250円かかるところが3,650円で済んだ。600円の得。ちなみに、割引なしで一旦外に出て入りなおすと、5,150円である。また、音羽蒲郡から富加関まで通常料金で3,000円なのだが、その一つ先の美濃ICまで行くと、2,950円と安くなる。この逆転現象は、2つあるルートの料金設定の違いからだそうです。美濃ICは東海北陸道だが、富加関ICは東海環状道にある。美濃ICへは東海環状道経由(103.2km)と一宮JCT経由(111.8kn)の2ルートがあるが、少なくとも距離だけでは説明できないのは確かです。東海環状道は「高速道路」ではなく、「一般有料道路」であり、高めの料金設定になっているのがその理由なのです。R156を北上し、白川郷を過ぎたところで右折しR360へ。車には合わなかったが、外国人の自転車が1台登っていた。

 家を出てから3時間ほどで天生峠まで行けたが、富山県まで2kmしかないところである。遠く感じるわけである。

 天生峠の駐車場に着くと、他に車は2台。うち1台は登山口の係員のようである。ところがもう1台も監視員の車で、私が今日最初の登山者だという。平日だからすいているのは当然だろうけど、まさか一番乗りとは。でもそれも納得。ミズバショウはもう終わりなのだという。これには少しがっかり。でもミズバショウだけを目的に来たわけでもないからいい。係員はさらに、熊4頭が生息しているという。500円を払い、日本手拭いと案内図をもらって出発。

 林道をあがるとすぐに左に踏み跡があるが、そのまま林道を進む。林道はカーブし、先ほどの踏み跡と合流する。踏み跡はショートカットの直登ルートだったのだ。その先は道標に従って進む。すぐに監視員2名を抜く。

 天生湿原は周回できるが、まずは右から進む。行き止まりから見える湿原に咲くたくさんの白い花はなんだろうか。後でどうやらそれはミツガシワらしいとわかる。  天生湿原には何種類もの花が咲いていたが、ミズバショウは葉が大きくなって、白い仏炎苞(ぶつえんほう)はここでは見つからなかった。しかし左からのルートが合流してから先で、1株のみ白い仏炎苞が残っているものを見た。

 カツラの大木のある分岐は右の沢沿いルートを行く。熊だろうか、汗臭いにおいが漂う。登山口にあった杖でも借りていった方がよかっただろうか。いざというときの武器になるかもしれないと後悔した。でも杖は写真を撮ったりメモしたりするときに邪魔になるので、最近、無雪期にはストックを持たないようにしている。下り方がうまくなったからか、普段のわずかながらのスクワットが効いているのか、膝の調子も一時期ほど悪くもない。



わずかに残っている雪

 熊の不安があるためか、ペースが速くなる。それに休憩もしていない。朝、家を出てから何も食べていないから登山口からすでに腹は減っている。木平(こだいら)湿原からのルートとの合流点で休憩して腹ごしらえしようと思ったが、なかなか分岐につかない。そのうち右から踏み跡が合流する。少しそちらに行ってみるが、行き止まりにはならないようだ。引き返して先に進む。残雪はところどころにあったが、登山道には1ヶ所のみ。前日は雨だったのだろう、踏み跡はなく、今日初めての足跡をつける。ただ、緩んでいるようで、乗ると割れたりする。

 あまりにも分岐にならないので、参考地図を見てみる。すると木平湿原からの分岐は沢から離れるところだった。何の表示もなかった気がするが見逃したのだろうか。帰りは無事木平湿原方面へ行けるだろうか。そして、右に延びていた踏み跡はブナ探勝路のようだ。ここも標識はなかった。仕方ないので、急登になった途中のちょっとした平らなところで腰を下ろして、「梅じゃこおにぎり」(\120)を食べる。

 休憩後、少し登るとそこは山頂だった。そんな気もしたが、こんなに早く着くとは思ってなかった。改めて昼食とする。真下には東海北陸自動車道の10kmもある飛騨トンネルが建設されている。できれば関越トンネルに次ぐ日本で二番目に長い道路トンネルだという。平成19年度開通予定だという。もう工事はだいぶ進んでいるのだろうか。山頂では全くわからない。
 それにしても虫が多い。他に誰もいないので全部自分にまとわりついてくる感じだ。腰を下ろしてゆっくり食べることもできない。たまらず虫除けスプレーをするが、焼け石に水状態。というか、虫除けスプレーした後の方が余計攻撃的になったような気もする。仕方ないので、立って移動しながら「しそひじきおにぎり」(\115)を食べる。



谷を隔てて眼前に雪を少し残した猿ヶ馬場山が見える。

 下りは登りでは気づかなかった木の花も目に入る。思ったよりも早く下りにかかったので、意識的にゆっくり花の写真を撮りながら行く。熊に対する不安感も少しは薄れた。



登山道

 木平湿原への分岐を気にしながら沢に下りる。沢を横断してから少し行ったところに分岐があった。やはり何の表示もなかった。でも間違いないだろう。右に進む。今までのルートでは目にしなかった花も見られる。

 木平湿原は思ったよりも狭い場所だった。ダケカンバの大木という場所には、幹の折れたダケカンバがあった。カツラの大木のある分岐に戻る。ミズバショウ群落へも寄っていない。これも探す。登りにそれらしき分岐はあったので、そこに入る。直後、沢沿いコースを下山してきた二人組を少し離れたところから見かけた。しばらく進むと右にも踏み跡があるが、道は真っ直ぐ延びているのでそちらに行く。小沢を横断し、どんどん登っていく。おかしいと思い、これはブナ探勝路だと気づく。戻って、先ほどの踏み跡方向へ進む。すると比較的しっかりした踏み跡で間違いなさそうである。

 ミズバショウ群生地に着くと、3人組がいた。写真を撮っているようである。ミズバショウは葉が大きくなっているが、まだ白い仏炎苞がいくつか残っていた。

 天生湿原の分岐からは右へ行く。ここにも今までのルートでは見かけなかった花を見た。登山口に戻るともう係員や監視員はいなかった。3人組の登山者が帰る準備をしているところだった。

 白川郷の城山展望台に寄って、温泉は荘川IC手前の桜香の湯へ。でも高速には乗らず、R156を南下。道の駅白鳥のレストラン長瀧で豆腐みそ定食(\900)を食べる。美濃ICから高速に乗り、やはり100kmを超えないように岡崎ICで下りてR1を走って帰宅した。

 見かけた花
 タニウツギオオカメノキ(ムシカリ)、ムラサキヤシオ、ツクバネソウマイヅルソウオオバミネカエデエゾユズリハ、ハウチワカエデ、タムシバ、ヤマトユキザサ(オオバユキザサ)、エンレイソウ、ミツガシワ?、ミツバオウレンコバイケイソウ、コキンバイ、リュウキンカズダヤクシュツマトリソウ、ニョイスミレ?、ムラサキヤシオ、ミズバショウサンカヨウ、ルイヨウボタン、ニリンソウ、ショウジョウバカマ、コミヤマカタバミ、カンスゲ?、キヌガサソウ、ツルシキミ?、コブシアカモノ(イワハゼ)サラサドウダンツバメオモトコハウチワカエデ、タケシマラン、ザゼンソウ、ミヤマスミレアオダモウリハダカエデ、ラショウモンカズラ、ハクサンハタザオ?、タテヤマリンドウ、チゴユリ、ミズナラ、ナナカマド?


 【籾糠山が紹介されている本など】

『中部の山々 その2』(財団法人東海財団)平成14年3月

『ぎふ百山』(岐阜日日新聞社)昭和62年7月15日復刻発行

『朝日新聞』1999年9月18日版「ふるさと山自慢 籾糠山」

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