オオバコ 大葉子 漢名:車前草
Plantago asiatica L.
オオバコ科 オオバコ属




花 南信州 蛇峠山 2005.7.17

 道端に生えるいわゆる雑草ですが、写真は蛇峠山の頂上近く。ちょっと場違いな感じもしますが、近くまでは車道が延びていて、建物も多く、粘着性のある種子が車のタイヤや靴に付いて散布されたのでしょう。オオバコ属を表す学名の"Plantago"とは、「足の裏で運ぶ」という意味だそうです。

 葉は地面すれすれに広がります。これは踏みつけに強い証拠にもなっています。漢名の「車前」とは、車の通るようなところに生えていることからの名前のようです。逆に踏みつけられないような場所では、他の植物が繁殖し、地面すれすれにしかない葉では光を受けることができなくなってしまいます。よく、「踏みつけられないと育たない」というようなことが言われますが、決して踏みつけること自体が必要条件というわけではないでしょう。

 また、葉をちぎろうとしても、すじまではなかなか切れません。このすじは丈夫な多数の線維でできています。その中心部には道管が通っていて、根から水や養分を運びます。よって、葉の断面がちぎれてもすじが残っていれば、葉が枯れたりはしないのです。 

 花は穂状につき、目立っているのは、花冠より長く伸びる雄蕊です。特に花糸の先についている白い葯が目立っています。4本の雄蕊の出ている基部には4枚の三角形をしたちょっと褐色がかって透き通ったような花弁が開出してついています。
 花は下から上に向かって咲いていきます。写真の上部のものはまだ花冠が開いておらず、ブラシ状の雌蕊の柱頭だけが突き出ています。つまり、雌性先熟です。雌蕊が出て枯れる3日ほど後に雄蕊が出てくるそうです。

 受粉してから2ヶ月ほど経つと、実の中に種ができます。この種に粘着性があり、靴などについて運ばれます。

 オオバコ茶などと、健康茶の原料としても用いられているようです。

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