大蔵山 6月観察会

 先月の観察会は雨の中、山麓付近での自然観察となりましたが、今回も雨で始まりました。しかし、ほどなくやんで、曇天下で暑すぎず、まあまあ快適と言える時間を過ごせました。大蔵山の頂上まで行くのは、4月の観察会以来2ヶ月ぶりとなりました。
【山 名】大蔵山(おおくらやま) 108m
【三角点】四等 点名:岩屋緑地(いわやりょくち) 106.36m 平成17年10月7日選点・設置(新設)
     所在地:愛知県豊橋市大岩町火打坂19番 管理者:豊橋市(公園緑地課)
【山 域】弓張山脈(弓張山地、弓張山系、東三河)
【水 系】梅田川・柳生川水系
【所在地】愛知県豊橋市大岩町火打坂
【山行日】2008年6月8日(日曜日)
【行  程】芝生広場から周回
  豊川 ==== 岩屋緑地駐車場 ---- 大蔵山 ---- 岩屋観音分岐 ---- 岩屋緑地駐車場 ==== 昼食等 ==
  8:54
  == 豊川(合計走行距離:43.2km)
    15:17
【標高差】約75m
【天  候】雨のち曇 22℃(自宅出発時)、26℃(帰宅時)
     6月8日11時豊橋の気象庁データ:気温22.5℃、風向:静穏、風速0m/s
【地形図】1:25,000 二川(ふたがわ)(所持のみで使用せず)
【スタイル】DUNLOP ウォーキングシューズ(中国製)、ショートソックス、眼鏡、
 紺色デイパック、mont bellズボン(中国製 ナイロン100%)、腕時計(CASIO TWIN SENSOR)、
 綿55%・ポリエステル30%・レーヨン15%トランクス(中国製)、長傘(序盤のみ差して歩く)
 綿100%水色半袖Tシャツ(Fabric Made In USA、Assembled In Honduras)、
 デジタルカメラ:MINOLTA DiMAGE7(首に下げて歩く)
【所持飲料】KIRIN 潤る茶(うるるちゃ)(混合茶)500ml(飲まず)
 途中でガソリンを満タンにしてから豊橋に向かいます。岩屋緑地に到着すると既に集団は出発していました。そして池の方にいるのが見えました。アメリカフウロの観察をしているようで、ジャケツイバラの実もありました。そして近くにあったシマヘビの抜け殻の説明。頭からしっぽまで残っていて、目玉もはっきりわかります。そしてどこまでが胴でどこからがしっぽかの説明も。

 少し移動し、群落を成している外来種のツボミオオバコなどの観察。ツボミオオバコは既に種子ができているようです。近くでは別の団体が草刈と植栽をしているようです。自然観察する側としては観察エリアが減ってしまうことになります。

 さらに少し上がり、パイオニア植物であるアカメガシワとカラスザンショウの説明。解説員はしっかりと下調べをしていたようで、要領よくセロテープでアカメガシワの赤い部分を剥離します。すると緑色の葉が現われます。そして剥がした赤い物をルーペで観察すると星状毛であることがわかります。葉が大きくなると緑色になることから、星状毛は自然に脱落するのでしょう。だから多少力を加えると簡単に剥がれる程度の付着力しかないようです。私は赤い葉を指でこすってみました。するとやはり星状毛は剥がれました。葉の付け根付近にある蜜腺には蟻がしっかり陣取っています。

 カラスザンショウの説明では私も会員として少しだけ協力しました。もっとも大した協力ではなく、解説担当者から、解説の少し前に「葉を取ってきて」、と言われたので、少し藪の中に入って葉を2枚取ってきて渡しただけですが。ただ、棘も多く、ちょっとチクっとしました。カラスザンショウの葉は複葉なので、葉1枚と言っても小葉は何枚もついています。ミカン科サンショウ属で、葉を揉むとスッとした香りがします。葉を透かすと油点が見えますが、ここから香りを発しているそうです。

 熱の入った解説で結構な時間が経過したため、ツボクサの目立たない花の観察をした後、山頂へ急ぎます。それでも途中ではヤマグワの実を味わったりします。そしていつもとは少し違うルートで巻き道を進みます。そこでシダの観察。ウラジロとコシダが生えています。ウラジロの胞子嚢群をルーペでのぞくととても綺麗です。近くにはベニシダも生えていました。

 山頂近くまで行くと、今度は在来種のオオバコの群落がありました。ツボミオオバコとは違い、こちらは花の雄蕊の葯が飛び出ているのが観察できました。

 そして山頂へ。私は、一人、観察とは関係なく、三角点を見に行きます。少し前に里山探索というサイトで、ここの三角点が紹介されていたのです。私は、平成5年修正測量の古い地形図しか持っておらず、3年前、ここに三角点が新設されたことを知りませんでした。それまで標高点しかなく、標高108mとなっていましたが、今は四等三角点が少し低い場所にあり、標高106.36mとなっています。三角点の標石は地下に埋まっているようで、こういうタイプは初めて見ました。少し違いますが、同じ弓張山系にある嵩山の地理調三角点を思い出しました。



四等三角点「岩屋緑地」

 さて、山頂の展望台からは、先ほど採ったウラジロの飛行機を飛ばします。ほとんど落下するものから、綺麗に旋回しながら飛ぶものまでいろいろあります。頭の重さ、翼の長さなどがポイントのようです。



風力発電(展望台)+太陽光発電(トイレ屋根)の表示板

下ってからは、シイの果柄の説明がありました。今年のものは果実にならず、2年目のものがどんぐりになると。それからノハカタカラクサ、逸出したと思われるアリストロメリアの捩れた葉も見ました。最後にはネジキの上向いた果実も見ました。

 また、ナツハゼとナガボナツハゼらしき木があったので、違いを聞くと、まず葉が全く違うのがわかりました。終了後は近くで昼食をとり、山の会の事務所へ登山時報を取りに行き、ヤマナカで夕食などの食料を買ってから帰宅しました。

 見かけた動物
 ヤマナメクジ、キマワリ、ツバメ

 見かけた花
 ツボクサ、コモチマンネングサ、ノハカタカラクサ、オオバコ、ノコンギク、ヒルザキツキミソウ


【大蔵山が紹介されている書籍】

『三河・遠州の超(スーパー)低山ハイキング』(風媒社)2002年5月12日第1刷発行
  大蔵山と岩屋山をはっきり区別しています。

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