ノハラツメクサ 野原爪草
Spergula arvensis L. var. arvensis
ナデシコ科 オオツメクサ属
 



花 豊川市 2011.3.27


 住宅地に隣接した畑の道路脇に群生していました。近くにはツメクサも生えていましたが、大きさが全く異なるため、この花がツメクサに「ノハラ」をつけただけの名前とは知りませんでした。メールで豊橋のHさんに尋ねたところ、オオツメクサの仲間だと教えていただきました。言われてみれば、葉の形は似ています。ヨーロッパ原産の帰化植物なので、種子か肥料などと一緒に持ち込まれたのでしょうか。

 『日本の帰化植物』(平凡社)によると、ノハラツメクサの種子は径1〜1.3mmで白色の棒状突起があります。一方、オオツメクサの種子は径1〜1.3mmで突起はないようです。また、オオツメクサモドキは種子の径が2〜2.5mmで白色の棒状突起があります。これらをまとめて広義のオオツメクサとしています。

 種子を確認しなければ、オオツメクサかノハラツメクサかわからないようなので、後日、同じ場所に生えていた個体の種子を調べました。種子が熟すまでは白色で突起もわかりませんでしたが、5月に黒くなり、10倍ルーペで黒い種子を見ました。すると多くはありませんが、白い突起が見つかりました。ルーペでもよく見ないとわからないぐらいで、危うく見逃すところでした。この結果により、ノハラツメクサと判断しました。

 なお、オオツメクサとノハラツメクサを区別する必要はない、との話もありますが、一応、区別するポイントがあり、和名がそれぞれにあることから、ここではオオツメクサとは別種として、ノハラツメクサとしておきます。ただ、オオツメクサの種子は観察していないものの、ノハラツメクサの種子のみを観察した実感としては、区別しないのが妥当かもしれない、とも思いました。

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