セリバヒエンソウ 芹葉飛燕草
Delphinium anthriscifolium Hance
キンポウゲ科 オオヒエンソウ属(デルフィニウム属)
 



花 中華人民共和国江蘇省蘇州市 何山 2010.4.29


 とても綺麗な形と綺麗な薄紫色を帯びた花ですが、しばらくは名前を知らずにいました。中国出張から帰国し、たまたまネット上で見かけ、これがセリバヒエンソウではないかと気づき、調べてみると、中国原産とのことで、間違いないと思いました。

 『日本の帰化植物』(平凡社)によると、明治時代に帰化し、東京都、埼玉県、神奈川県で記録されている、とありますが、現在ではもう少し分布が広がっているようです。

 「飛燕草」なんて名前もなかなか良く、花の形はまさしくツバメが飛んでいるように見えます。ちなみに、学名の、"Delphinium" は、「イルカ」の意味(英語の"dolphin")で、つぼみの形からとのことです。また、単にヒエンソウというと、「デルフィニウム」とか、「ラークスパー」という名で呼ばれている仲間をさすようで、これらは、北アメリカ原産の仲間になるようです。

 本種は、雌蕊が普通3個あるオオヒエンソウ属(デルフィニウム属)に属しますが、ヒエンソウ属というのもあり、こちらは、雌蕊が1個とのことです。なお、日本の自生種でオオヒエンソウ属のものはありません。

 茎は上部で分枝します。茎葉は2−3回3出複葉で、小葉は羽状に切れ込み、和名の「セリバ」はこの形からきています。

 萼片は5枚で花弁状です。上についている萼片の後端が長い距になっています。花弁は4枚あり、上側の2枚は白色で、下側の2枚は薄紫色です。上記図鑑では、雄蕊は約10本で葯は黒紫色とあります。1枚目と2枚目の写真で黒く見える点が葯でしょう。ただ、3枚目の写真では黄色い点が見えます。一方が葯が開く前で他方が開いた後でしょう。

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