シロモジ(アカヂシャ) 白文字 Lindera triloba (Siebold et Zucc.) Blume クスノキ科 クロモジ属
花 美濃 舟伏山 2005.5.3
花 美濃 矢坪ヶ岳 2006.5.1
4裂、5裂する黄葉 奥三河 明神山 2006.11.18
枯れ葉・幹・冬芽 奥三河 明神山 2005.12.18舟伏山東ルートにはたくさんのシロモジがありました。花は地味ですが、3裂する葉が特徴的です。ただし3裂しない葉もあります。11月明神山で見た黄葉の中には、写真のように5裂する葉、そして4裂する葉もありました。ただし葉の付け根付近から分かれる葉脈はいずれも3本でした。
葉が3裂するものは、ダンコウバイもそうです。違いは、ダンコウバイの葉が、切れ込みが浅く、先端にまるみがあり、3裂する葉脈が葉の付け根から分かれているのに対し、シロモジの葉は、切れ込みが深く、その切れ込みの付け根に円いポケット状の窪みがあり、先端は尖り、葉脈は葉の付け根からではなく、少し離れた位置(葉の中に入った位置)から分かれていることです。
花序の柄は長さ2〜4mmで皮目がありません。小花柄は長さ3〜4mmで密に毛が生えています。葉が開く前の様子はクロモジに似ていますが、クロモジの花柄・葉芽はいずれも有毛なのに対し、シロモジの花柄・葉芽はいずれも無毛です。また同じクロモジ属のダンコウバイには花柄がないそうです。
12月の明神山乳岩道中腹あたりでは、枯れ葉のついたそれほど大きくないシロモジが植林の中でも下木として目立っていました。三河山地ではヒノキ林の低木層を優占し、ヒノキ適地の指標ともなっているようです。
紅色の冬芽は細い紡錘形で先が尖っています。
ときにアブラチャンとシロモジの雑種とされるアブラシロモジが生えるそうです。
参考:『葉で見わける樹木』(小学館)
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