獅子山・何山 中国蘇州の低山

 中国出張で蘇州に滞在していたときに低山を登る機会に恵まれました。一つ目は、岩が目をひく「獅子山」。もう一つは、山頂にお寺のある「何山」です。



遊園地内から獅子山を見上げる

【山 名】獅子山 Shi Zi Hill
     何山(鶴阜山) Heshan
【山 域】中華人民共和国蘇州市近郊
【水 系】長江デルタ
【所在地】中華人民共和国江蘇省蘇州市
【山行日】2010年4月29日(木曜日)
【行  程】書香世家会所酒店(SCHOLARS HOTEL)から
  書香世家 ---- 蘇州楽園入口 ---- 獅子山 ---- 南側小ピーク ----- さらに南の小ピーク ---- 山麓 --
     8:39                       10:41-11:01      11:10             11:13                11:32
  -- 長江路に出る ---- 何山公園入口 ---- 何山(寺院)---- 何山公園入口 ---- 書香世家
      11:50             12:07             12:28             13:14            13:54
【人  数】1人(単独)
【天  候】白っぽいけど快晴
【地 図】Googleマップをプリントアウト
【スタイル】ミズノ ウォーキングシューズ "FREEWALK"、ショートソックス、
 mont bellズボン(中国製 ナイロン100%)、腕時計(CASIO TWIN SENSOR)、綿100%トランクス(中国製)、
 綿100%シャンブレーインディゴ染め青色長袖シャツ(中国製、\1990、M)、OUTDOOR赤色デイパック、眼鏡、
 綿100%グレー半袖Tシャツ(MADE IN THAILAND)、
 デジタルカメラ:MINOLTA DiMAGE7(首に下げて歩く)、MINOLTA DiMAGE Xt(ポケットに入れて歩く)
【所持飲料】三得利(SUNTORY) 烏龍茶 500ml、可口可樂(COCA-COLA) 水森活(飲用純浄水) 550mL
◆中国へ◆
 4月25日、朝5:30頃に、いなりタクシーで名鉄国府駅へ行き(早朝割増料金\410プラス)、豊橋を朝一番に出て、国府駅を6:02に出る中部国際空港直行の電車に乗り、セントレアへ向かいます。会社更生手続き中で23日の朝日新聞トップ記事にもなっていた日本航空のJL883便で、座席は窓側の59K(エコノミークラス)を確保します。搭乗口は22、搭乗時刻は8:40、出発時刻は9:10、飛行時間は2時間35分となっています。客数は少なく同じ横列では反対側の窓側に一人、同じ会社の人が乗っているだけでした。上海万博が始まればもう少し客は増えるのでしょうか。なお、この上海便は廃止対象にはなっていませんが、天津便や広州便は廃止対象となったようです。

◆入国初日の散歩◆
 上海の浦東(PUDONG)国際机場(空港)に降り立ち、同じ会社の社員で無錫へ行く人と別れ、Sさんと二人で、手配してあった車に乗って蘇州へ行きホテル「書香世家会所酒店」(蘇州新区玉山路60号)にチェックイン。部屋は311号室です。

 蘇州を訪れるのは2度目です。前回は、まったくの個人旅行で上海に宿泊し、1日だけ上海からの日帰りで電車を利用して蘇州に来たのでした。確かそのときは、蘇州駅から虎丘と市内の高い塔を訪れた記憶があります。また、中国を訪れたのは三度目。前回は6年前で、香港から広東省に行ったので、今回や初回とは全然違う場所です。なお、そのときにも観光地の山を訪れました(記録)。

 二人で近くのお好み焼き屋で昼食をとり、その後テスコというスーパーで少しだけお菓子(明治緑茶巧克力(チョコレート)19.9元と上好佳(Oishi)のポテトチップス3.5元)を買って(14:42)、一旦ホテルに戻り、その日は日曜のため出社せず、夕食までの間は自由時間。しかも、予定では30日にここでの仕事を終えて、夜、仕事の荷物と一緒に職場から直接、無錫に移動する予定で、それまでの休日の予定はなく、無錫に入った翌日からも休日の予定がなく、日本のゴールデンウィーク期間中は仕事三昧の予定。なので蘇州滞在中で昼間の自由時間があるのは初日の午後だけだったので、その日は、近くの玉山公園まで歩いて、公園内を散策しました。

 公園といっても、それほど大きなものでなく、ちょっとした広場と芝生がある程度なので、そんなに期待はしていませんでした。そして見かけた花は、東三河の道端とほとんど変わりばえせず、カタバミ、キュウリグサなどを見かけた程度。その中で、1株だけスミレの仲間を見かけたのが嬉しく、周囲の目を気にせず、写真を撮りました。

 その後は、何山公園方面へ歩きましたが、公園の入口を見つけたまでは良かったのですが、雨が降り出してきたのと入口にゲートがあり、有料っぽかったので、雨の中で時間的にもあまり余裕がなく、楽しめないと思い、そのまま引き返すことにしました。またテスコに寄ってPETボトルのジュース4本(計8.9元)を買って(17:09)、ホテルに戻りました。これだけで、もう足の裏に水膨れができたような感触がありましたが、じっくりと見ずにそのままにしておきました。その日の夜は、他の出張中のメンバーと合流して、しゃぶしゃぶでした。

◆月曜から水曜まで仕事◆
 翌日の月曜から水曜までは朝6時半頃起床して出勤し、月火は20時過ぎまで仕事。月曜は、21時頃から日本料理で、ホテルに戻ったのは23時頃だったような気がします。火曜は一人で、別の店に入り、やはり日本料理。水曜に、仕事の進捗も予定通りということで、翌日が休日になりました。仕事は18時で終了し、翌日に帰国する出張者が多く、その慰労を兼ねて月曜に行った日本料理屋で17人で食事というか飲み会。2次会は確か8人で深夜1時頃まで。帰国者が多いのは、日本がゴールデンウィークに入るからです。私は唯一翌日29日が休みとなっただけで、日本のゴールデンウィーク中は他に休みは取れませんでした。

◆ホテルから入口まで◆
 そして翌朝。睡眠不足ながら、目が覚めたので、ホテルで朝食をとり、そのときに、弁当としておにぎり2個を10元で作ってもらい、それを昼食として、持っていくことにします。

 出発ついでにロビーで1万円を元に両替します。706元になりました。4日前に両替したときより少しだけ元が安くなっていました。外に出ると少し肌寒さを感じます。天気がいいので、上着は持ってきませんでしたが、ちょっと後悔します。でも、歩くのですぐに暖かくなるでしょう。そして歩きだせば、もう寒さは感じなくなりました。

 まずは玉山路(YU SHAN Rd.)を西進します。長江路(CHANG JIANG Rd.)を横断するときは、工事中で歩道もなく、自動車や電動バイクに注意しながら横断しなければなりません。自動車との隙間の確保と、音もなく近づいてきたり、赤信号でも交差点まで突っ込んでくる電動バイクに注意を払わなければなりません。道端の花はアメリカフウロ、オオイヌノフグリ、タカバミ、シロツメクサなどで日本と変わりばえしません。

 目指す山の名前がはっきりしないのですが、その姿は目に焼きつきます。初日に散歩したとき、目に飛び込んできた岩山です。その姿は、鈴鹿山脈の御在所岳や瑞浪のクライミングエリアに似ているようにも見えます。名前が獅子山だとわかったのは、ホテルに戻った後、部屋にあった5元の蘇州観光道路地図を見てからです。それまでは、その場所すら間違って認識していました。



入国初日(4月25日)に長江路から獅子山を見る

 その山の位置から、何山公園よりも西にある天平山周辺の山とばかり思っていました。そして歩く距離もそこそこあるので、帰りはできればタクシー利用したいと思っていたのです。ところが、玉山公園のある長江路との交差点を越えて西進していくと、その岩山は真北になり、さらに通り過ぎて北東方面に見えてきたのです。ということは、その岩山こそ何山なのか、とそのときは理解しました。でも、よく考えると、初日に行った何山公園入口の位置と合わないのですが、このときは気づかず、その岩山が何山だと思ったのです。



玉山路からめざす獅子山を見る

 その岩山が何山ならそれほどの距離ではありません。ならば、引き返さず、そのままぐるっと一周して入口まで行っても時間的には余裕があるはずです。玉山路をさらに西進します。途中には大きなキリスト教会もありました。そして、その先は、広大な「苗木基地」となっていて、入れないようです。珠江路(ZHU JIANG Rd.)との交差点まで進み、珠江路を北進します。道端に一株、トウダイグサの仲間を見ます。途中には曲がれそうな道路はありません。

 珠江路を北進し、金山路(JIN SHAN Rd.)との交差点を右折し、東進します。これまで右手はずっと、「苗木基地」でその向こうに目指す岩山が見えます。

 金山路を東進し、長江路との交差点に出て、南進します。その先に入口があるはずです。ところが、そこに入口はなく、蘇州楽園(SUZHOU AMUSEMENT LAND)の入口しかありません。つまり何山公園の入口はこの交差点よりも北なのです。でも、まだ気付かず、この岩山が何山だと思い込んでいました。なぜなら他に山などないと思っていたからです。

 蘇州楽園は、アミューズメントランドとなっています。いわゆる遊園地です。そして入場料が130元です。そして目指す山はこの中なのです。一周して他に入口がなかったのですから、ここから入って登るしかないはずです。でも、中国語ができるわけでもないので、100%確信があるわけではありませんが、入るしかありません。せっかくここまで来たし、低いとはいえ登頂意欲をそそる岩山です。基本的には遊園地なので、入場者はほとんど子供の団体や家族やカップルばかりです。それでも決心し、決して安くない130元(朝の交換レートで約1840円)を払い、入場します。

◆獅子山ピークへ◆
 遊園地の中を歩き、南北に長い山塊の北麓方面へ進んでみます。東麓にはロープウェイがありますが、それでは面白くありません。歩いて登るつもりです。登山口を探しますが、一回、引き返しました。そして、少し南に行ったところに、登山口がありました。人影はそれほど多くありませんが、まったくないわけでもありません。父子と思われる二人がすぐ後ろから登り始めます。私は脇でヒイラギっぽい感じの木の花の写真を撮り、追い抜かれます。上からは若い女性グループが下ってきました。もう寒いどころか、暑さを感じます。天気がよく、気温も上がっているのでしょう。日焼けもしそうです。



ロープウェイで尾根上まで上がることもできます



禁煙の看板のようです 英語は正しい?



途中から獅子山の盛り上がりを見る



途中から獅子山のゴツゴツした岩を見る テーマパーク内ですが本物の岩山です



滑落注意の看板



山火事防止の看板 日本の看板より具体的です



山上から足下の蘇州楽園と蘇州のビル群を見る

 尾根に出て右折し北進すると、右側にロープウェイ乗り場があり、その先には行けないようになっています。引き返し、最高地点を目指します。整備は行き届いていて、味気ないぐらいです。途中には下っていける道があり、そこから登ってくる少年たちもいました。下りはここが利用できそうです(結局このルートは利用しませんでした)。



尾根上はしっかり整備されています



尾根上から足下の苗木基地と西方の町並みと天平山方面の山並みを見る



尾根上の歩道とその先にある何山を見る



獅子山の尾根と北方(右上)に寺院のある何山を見る



尾根上から東方の蘇州市街地方面を見る

 そして最高地点です。他に一人の少年がいました。中国語で話しかけてきます。でも、わからないので、英語で、と言ったら、英語が話せるようです。「恐くないか?」と聞いてきました。すぐに、"afraid" という単語が出てくるあたり、私が負けていそうです。聞くと、上海でバトミントンをやっている15歳とのこと。北京語のつもりで数字を言ってみますが、通じません。上海語しかわからないのか、私の北京語が間違っているのか。その後は、こちらの聞くことが理解してもらえず(私の英語がダメなのかも)、あまり会話はできませんでした。私がピークに立ち、少年が来ないので「恐いか?」と聞くと、「恐い」と言いました。



獅子山のピークは岩の上です



別の角度から獅子山のピークを見上げます



獅子山のピーク



獅子山のピークと人とビル群

 少し下がったところで、持ってきたおにぎりを食べます。写真を何枚か撮っていて気づきました。北側に低い山があり、その山頂に寺院らしきものがあります。ひょっとしてあれは、何山では。間違いありません。では、ここは何という山? 地元の人が言っていた「西山」? でも、あとでホテルでGoogleを見ると、西山というのは、太湖にある有名な観光地のようです。蘇州市内から見て西にある山だから、今いる山も西山と言っているのかもしれませんが、たぶん違うでしょう。でも、このときは、たぶん「西山」だろうと思いました。



山腹の文字看板を見下ろす



何山とピークの寺院

 何山が別物だと分かり、ならば、ここの次はその何山に行くという次の目的地ができました。まだ午前中です。時間的には大丈夫でしょう。あまりのんびりせず、早めに下山することにします。

◆獅子山南の小ピークへ◆
 そして、下りですが、この最高点の南側にも登山道がありそうです。そこから登ってくる人もいました。行ってみると、気持よさそうな感じです。ここを下ることにします。



山頂部の岩と南西方面の眺め

 石段が整備されているので、怖さは全くありませんが、鞍部まで下りて振り返ってみると、なかなかの急傾斜の岩場です。そして、鞍部からさらに南にも小ピークがあるので、そこへ行きます。すると下ってきたルートと山の形が格好良く見えました。さらに南にも小ピークがあるので、そこまで行きます。そこは少し籔っぽい感じですが、知れています。このピークまで行き、引き返します。



南の小ピークと町並み



石段



獅子山ピークを振り返る



獅子山の岩肌と蘇州市街

◆獅子山麓へ◆
 鞍部から東へ下っていくと分岐があります。普通は東に下っていくようですが、まずは西へ行ってみます。すると祠があり、仏像のようなものが祀ってあります。道はさらにあるので、踏み跡を下っていきます。ここは誰もいない山道です。下っていくと、あまり綺麗ではなさそうな建物が見えたので、深入りせず、引き返します。



仏像が祀ってありました これもテーマパーク内

◆何山公園へ◆
 分岐を東に行き、遊園地の中を歩き、ゲートを出ました。さて、次は何山です。長江路を北進し、金山路を横断し、何山公園の入口へ行きます。入口は何山の山塊の北東麓に位置します。有料かと思って、入口ゲートで座っている人の方を見て、ちょっと日本語をしゃべってみますが、もちろん通じません。でも止める様子もないので、無料かと思い、そのまま中に入ります。でも、あとでゲートを出たときに気づきましたが、少し横に、チケット売り場らしきものがありました。きっと有料なのでしょう。でも、なぜ止められなかったのか不思議です。当然チケットを購入していると思ったのでしょうか。チケットの確認はいちいちしていないのかもしれません。



獅子山と南の小ピーク(左)を見る

◆何山への登り◆
 中に入るとすぐに登り口はわかりました。人はそこそこいますが、客層は当然ながら蘇州楽園とは全然違います。こちらは年輩の女性が圧倒的に多い感じです。



登りは「上山路」から行きます



何山公園のすぐ隣では建物の工事をしているようです



立入禁止の竹林には大きくなった筍がたくさんありました

 花を見ながら登っていきます。ほとんどは日本と同じような感じの花ですが、なかには日本では見かけない花も少し見かけます。そして山頂らしき場所には大きな寺院がありました。中はかなり多くの人で賑わっています。信心深い人たちなのでしょう。私はお参りもせず、写真だけ撮ります。何山の山頂がどこかは特定できません。きっと寺院が建っている場所が最高地点なのだと思います。ピークハンターとしては、ちょっと落ち着きませんが、仕方ありません。「何山」の名は、人名からのようです。



途中の門らしき建物は建設中でした



迂回ルートの案内もありました



何山頂上に建つ「玉皇殿」



「玉皇殿」の中



何山から獅子山を見る

◆何山の下り◆
 寺院の右横から裏側に回ると、車が何台も駐車してある場所がありました。そして南側には車も通れる道が下っています。下山はこれを下ります。出発前に衛星写真のGoogleマップを確認しましたが、周回できるルートがあるはずです。



下りは車も通れる舗装路へ

 南側に下っていき、Uターンして、山塊の北西側の山腹を入口ゲート方面へ緩やかに下っていきます。そして入口ゲートを出ます。あとはホテルに戻るのみです。



道路脇の猿が持っているのは?

◆ホテルへの帰路◆
 長江路を南下し、ケンタッキーフライドチキンなどがある緑宝広場の角を左折し、ケ蔚路(DENG WEI Rd.)を東進します。塔園路(TA YUAN Rd.)に出て右折し、一部工事中で歩道のない道路をしばらく南下し、玉山路に出て左折し、ホテルに戻りました。



ホテルの部屋からの景色 シャングリ・ラ ホテルなどの高層ビルもあるが多くはない

 見かけた花
 セリバヒエンソウ、ショカツサイ(ムラサキハナナ)、オオイヌノフグリ、タチイヌノフグリ、イヌノフグリ、カタバミ、ヤハズエンドウ(カラスノエンドウ)、タンポポsp、チチコグサsp、ナズナ、ノミノツヅリ、ヒメウズ、ムラサキサギゴケ、ナワシロイチゴ、ヤエムグラ、ハナイバナ、キュウリグサ、ミドリハコベ、タネツケバナ、カスマグサ、オニノゲシ、シロツメクサ、ハルジオン、ウマノアシガタ、アメリカフウロ



より大きな地図で 獅子山・何山(蘇州) を表示

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