高土山・瀬戸山 藪コースと紅葉

 所属する会の安全対策部・教育部合同企画山行(読図・救助訓練)に参加しました。
歩きでのあるコースと紅葉も楽しめました。
【山 名】高土山(たこうどさん、こうどさん)
      二等三角点 583.01m 点名:名号村1 所在地:愛知県新城市名号字大六49
     瀬戸山(せとやま)
      三等三角点 514.93m 点名:細川村 所在地:愛知県新城市七郷字浪沢6番
【山 域】奥三河
【所在地】愛知県新城市(2005年9月30日までは南設楽郡鳳来町)
【山行日】2005年11月27日(日曜日) (26日は麓でテント泊)
【行 程】大島川側から
 26日(土)
  豊川 ==(12.6km)== 一宮町 ==(25.6km)== 細川(テント泊)
 27日(日)
  細川 ==== 下山予定地(車デポ)==(R151)== 登山口付近 ---- 取付 ---- 支尾根上 ---- 420m地点 --
                                                8:25       8:42      8:54-9:00        -9:23
  -- 主稜線 ---- 名号への下り口 ---- 高土山 ---- 485mピーク ---- 552mピーク ---- 懸垂下降点 --
     10:03        10:08           10:12-10:40       -11:02        11:27             -12:13
  -- 林道広場 ---- 尾根分岐 ---- 瀬戸山 ---- 尾根分岐 ---- 林道 ---- 車道 ---- 車デポ地点 ==
     -13:46頃       14:15     14:19-14:30     14:33        15:22    15:28
  ==(R151)== 登山口付近 ==== 細川(解散)==== 豊川 (合計走行距離:105.3km)
                                -16:29       17:31
【所要時間】約7時間5分(含休憩)
【標高差】約435m
【人 数】17人(男9人、女8人)(38〜63才)で3パーティ
【天 候】晴 4℃(登山口付近)、14℃(帰宅時)
(11月27日新城の気象庁データより:平均気温9.7℃、最高気温17.3℃、最低気温3.4℃、
               平均風速1.6m/s、最大風速5m、最大風速の風向:西南西)
【使用地形図】1:25,000 熊(くま) 平成元年修正測量
【スタイル】皮登山靴zamberlanフジヤマ、厚手靴下、ズボン(ナイロン100%)、綿下着、タオル、
      半袖Tシャツ(ポリエステル%)、長袖シャツ、めがねバンド(途中から)、
      MILLETザック、腕時計(CASIO TWIN SENSOR)、デジタルカメラ:MINOLTA DiMAGE7(首に下げて歩く)
【所持飲料】KIRIN生茶900ml(約400ml飲む)、タケダ レモンウォーター500ml(約150ml飲む)
 土曜日は細川集落のとある場所にテントを張らせてもらい泊まる計画である。特に泊まりの必要はないのだが、親睦が目的のようなものである。鍋好き、飲み好き、話好きが集まっての宴会。14:34 サークルK豊川野口店でおにぎりなどを買い、15時頃、一宮町に9人が集合し、車4台で出発。デポ用の車や宴会だけで帰る人用の車を合わせてそうなった。宴会だけで帰る人の中でもその日に酒も飲まずに帰る人も1人いる。2人は翌朝帰り。まあそう遠い距離でもないので、交通費は気にするほどではない。

 現地に着き、まずはテントを2張り建てる。夜に1人増えてテント泊は男5人、女4人の計9人。夕食の鍋はテントの外でとる。今回は珍しくワインがなく、缶ビールといいちこがメイン。さすがに寒いのでビールは少なめで代わりにいいちこの一升瓶が空になった。鍋はきのこ類が多く、タラバガニなども入っている。特に生姜入りの肉団子がおいしかった。庭で育てた落花生のゆでたものなど、持ち寄りのものもいただく。落花生の名の由来も聞いた。花が落ちてそこの地中に実がなるところからの名前。確かの名の通り。面白い豆ですね。

 仕事を終えた1人が加わり鍋が片付いたところでテントに入る。その頃には曇っていた空は晴れ渡り、谷間なので満天とはいかないけれど、久しぶりに月の無い夜空に天の川を見た。テントの中では人の囲む輪も小さくなり話もより弾んだ。気づけば23時近い。お開きにしてシュラフにもぐりこむ。さすがに冷えて、あまり眠った気がしない。シュラフは化繊ながら一応冬用だったが、途中からシュラフカバーをつけた。

 朝6時前に起床し、やはりテントの外で雑炊を食べる。車の窓には霜も下りていた。私の車を含めた2台を下山口付近にデポし、R151経由で大島川沿いの高土山登山口付近へ。当日のみ参加者10人と合流し8時出発の予定だったが、テント泊組がちょっと遅れた。そして30分近く遅れて出発。

 高土山までは3パーティが別々のルートをとって登る。1パーティは入口表示のある正規の登山道へ。他のパーティはその登山道よりも右(北)から取り付く。そして我々のパーティは正規の登山道よりも南から取り付くことになった。正規の登山道よりも南というと、地形図に載っている破線ルートがあるが、どうなっているかわからない。そのあたりを登ろうという案もあったが、私はもっと登りやすそうな、南側へ弧を張ったように延びる尾根が目に入った。そしてパーティ内の大勢はその尾根を選択した。

 取り付きは三遠南信道路建設現場であり、その上は木が伐採されたような感じである。しかし日曜だからかそのあたりの工事はやっておらず、工事現場のガレから取り付き、木が伐採された斜面を登り樹林帯に入った。フユイチゴの実がたくさんなっていた。傾斜はきつく、ストレッチもまともにやっていないのを少し悔いた。先頭を歩くはずのサブリーダーが参加できなくなり、代わりに私が先頭を務める。急傾斜ながら少しでも歩きやすいところを選びながら尾根まで登る。そして小休止。遅ればせながらここでストレッチをする。

 ここからは予想通り踏み跡がある。しばらくは苦労せずに歩けた。しかし上部へ行くほど踏み跡は不明瞭になり、枝が邪魔をしだす。かけていたメガネも一度枝にとられて落っことしてしまった。拾って、すぐにメガネバンドをした。岩場も出てきたが苦労するほどのところはない。かなり上部に来ると、枯れた白い幹の大きな木があった。たぶん麓から見えていた木だろう。近くには鮮やかに赤く色づいた葉をつけた木もあった。そしてここが前半唯一の展望のある場所でもあった。

 そして主稜線に合流。地図上では高土山のすぐ東隣の550mピークに出るが、ピークの西寄りなのだろうか、ピークという感じはあまりなかった。踏み跡は登山道と言えるほど立派なものではないが、まあまあしっかりある。そしてほどなく足元に名号への分岐を示す小さな道標を見つけ、高土山への最後の急登にかかる。高土山はその名の通り、このあたりでは一番「高いところ」です。

 山頂が近づくと、声がした。順調に登ってきたので、ひょっとして一番のりではないかと思ったが、やはり正規ルートを辿ったパーティにはかなわなかった。10分ちょっと遅れての2番手。最後は最も遠くから取り付いたパーティで、我々よりさらに20分ほど遅く到着した。いずれのパーティも大きな苦労はせずに済んだようだ。待っている間は、コハウチワカエデなどの紅葉の写真を撮ったりしていた。



高土山頂上で見られる黄葉

 3パーティ揃って記念写真を撮り、南東へ尾根を下る。タカノツメの黄葉もきれい。紅葉の写真を撮りながら落ち葉で滑らないように気をつけながら急な坂を下っていく。前のパーティが485mピークから尾根を間違えて真っ直ぐ延びる尾根に入って下っていってしまい、それにつられて私もそちらに行く。しかしすぐに気づいて引き返す。ここは右に折れる尾根に入るのが正解。

 552mピークの手前はニセピークのようになっていて、前のパーティがここで一旦止まってしまった。目の前にピークがあるのだが、樹間に隠れてあまりはっきり見えない。しかし、552mピークに2度も来ている私はここが552mピークでないことを知っている。腰を下ろしていた人もいたが、ちゃんとした休憩もせずにピークをめざす。



高土山南の稜線上で見られる紅葉

 中途半端な休憩をしたので、552mピークは素通りになった。時間的な遅れもあるし、ここを下りきったところで、林道の法面をロープで下るのに時間もかかる。そこまで行ってしまう。しかし前のパーティの先頭が右往左往していた。ここは時間をかけたくないので、そのパーティのリーダーが前に出る。そして右往左往している間に次を歩いていたパーティの先頭、つまり私も前に出て2番手を歩く。この2人がロープ(φ8×20mの細引き)を持っている。そして飛ばして歩き、ロープをセットする。

 2本セットできるか、着くまでわからなかったが、ちょうど2本のロープを並列に垂らすのにいい木が立っていた。私が正面の木から懸垂下降のためのロープを垂らす。その間に他のメンバーも追いついてきた。そしてまず私が半マストで懸垂して下りる。上に1人ベテランが残って、指示を出す。そして半マストを確実にできる人たちがこのロープで懸垂して順に下りる。もう1つのロープはロワーダウン用とした。木にスリングとカラビナで支点を作り、先に下に下りた一人が下で確保して、半マストに自信のない人たちを下ろす。ハーネスはテープスリングによる簡易ハーネスで、そこに環付きカラビナを付ける。これらは会で決まっている一般山行における標準装備なので、全員が持っている。

 

林道への下降。2本の細引きの向かって左は半マスト懸垂、右はロワーダウン。

 全員が下りて、まちまちに昼食となる。そして何となく早めに切り上げて出発。今まで最後尾を歩いていたパーティが先頭となる。519mピークは迷わず南下。そして490mピーク付近で方向を西に変えるのだが、先頭パーティがショートカットをしようと相談していたので、私が先頭に出て、切り倒された倒木の多い尾根伝いに登っていく。先頭にいたパーティはそのままショートカットし、我々と後ろのパーティは尾根伝いに行く。

 以前にも歩いたので、方向をあまり気にせず適当に歩いていく。右下にはショートカットを行くパーティが見える。そのパーティに引きずられるように何となく右に向かってしまい、小さな尾根に入った。実はこれは間違い。すぐに間違いに気づき、振り返ると後ろのパーティはちゃんと左の尾根に入っていた。我々は斜面をトラヴァースして左の尾根に合流。そしてショートカットしたパーティも同じ地点へ合流。ここからは尾根伝いに西に向かい、418m地点を過ぎて、林道の通る峠にある広場に向かって下る。

 広場が眼下に見えるとそこに車2台と3人の男性がいた。何をしているのだろうか。我々はシダの急斜面を歩きやすそうなところを選んで左寄りに下っていく。真っ直ぐ下るとシダも深く足元が見えない急斜面で苦労するのは前回の経験で知っている。左寄りに下るとシダも浅く、斜面も比較的緩やかで歩きやすかった。ただ、オオオナモミの実をいっぱいくっつけることになった。

 そして広場に着くと、3人はヘボ(クロスズメバチ)採りの人たちだった。そして、我々が下りてきた近くに巣があると見当を付けていたところだったようだ。それで心配そうな目で下りてくる我々を見ていたのだろうか。その心配とは、我々が巣を踏んで蜂に刺されるのを心配しているというよりは、巣が荒らされないかと心配していたのかもしれない。そして我々全員が下ってから、一人がそのあたりに向かい待機し、下では、おびき寄せた蜂に目印をつけて飛ばし、巣を特定した。3人は車から、煙幕やツルハシやキンチョールを持って、巣に向かった。ツルハシの使い込まれた感じや服装から、建設関係の人たちが副収入を得るためにやっているのだろうか。顔面マスクではなくキンチョールだったのが意外だった。



クロスズメバチ

 我々はここで予定通り救助訓練。ただし、時間がおしているので実習はせずに安全対策部からの講義が中心。研究熱心なMさんは、常に山岳雑誌や新刊などから最新情報を得て、紹介してくれる。広場の端にはクサギの木がいくつもあって、その一つにロープを結んでの救助方法が中心だった。そして講義も終わり瀬戸山に向けて出発。ヘボ採りの人たちの巣掘りはまだ続いていた。

 林道から瀬戸山までは紅葉の眺めも山の展望も今日一番の場所である。欲張って瀬戸山も今日のコースに入れたのはそういう意味では正解と言ってもいい。山頂ではまた記念写真を撮った。

 下りは私に先頭が任された。コースは瀬戸山から南西へダイレクトに細川へ下る尾根である。てっきりガイドブックに載っている山頂から一旦北に向かうルートかと思っていたが、計画書をよく見ると確かに南西尾根ルートだった。地図とコンパスを出して、方向を定め下っていく。途中どっちに行けばいいか迷うところがいくつかあったが、コンパスの示す方向に従えば間違いはない。途中岩場っぽいところも何度か出てくるが、思い切ってそのまま下ったり、あるいは巻くところでもそれほど苦労はしなかった。

 最後は右に下り、民家の畑の端からガイドブックのコースである林道に出た。すぐに真立川沿いの道路に出てすぐ近くにデポしておいた車に着いた。2台に7人が乗って入山口に向かう。R151は紅葉帰りの車で渋滞。横転している事故車もいた。

 入山口からは7台で大島ダム経由の部分的に細い裏道を渋滞を避けて通って細川へ向かった。そして解散し、R151をほとんど通らず裏道を走って帰宅した。

 【高土山・瀬戸山が紹介されている本】

『こんなに楽しい愛知の130山』(風媒社)1999年10月8日第1刷
  高土山は一の瀬ルートと名号ルート、瀬戸山は細川ルートが紹介されています。

『やぶ医者のやぶ山あるき 三河の山々』(毎日新聞名古屋開発)2000年5月発行
  高土山は迷走気味?、瀬戸山は細川からのルートが紹介されています。

『こんなに楽しい愛知 の100山』(風媒社)1991年5月1日改訂第1刷
  高土山は一の瀬ルート、瀬戸山は細川ルートが紹介されています。

『ワンデルングガイド10愛知県の山』(岳洋社)平成4年6月13日2版発行
  高土山は名号ルート、瀬戸山は細川ルートが紹介されています。

『名古屋周辺 続 山旅徹底ガイド 裏木曽/東濃/奥三河』(中日新聞本社)1996年3月6日発行
  瀬戸山(細川ルート・湯谷ルート)のみ紹介されています。

『分県登山ガイド22 愛知県の山』(山と溪谷社)1995年9月25日初版第1刷
  瀬戸山(細川ルート)のみ紹介されています。

Wander!地域別季節順下見山行

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送