棚山・宇連山 川売奥から周回

 御池池守さんからのお誘いに乗り、5人で歩きました。棚山林道ゲート下から瀬戸岩に寄り、棚山を経て御料局三角点「大島」へ。さらに宇連山から東海自然歩道と林道を歩いて林道ゲート下に戻りました。



宇連山頂手前から茶臼山(中央奥左)・萩太郎山(中央奥右)と平山明神山(左端)を見る

【山 名】棚山(双瀬(ならぜ)山) 760m
     宇連山(うれさん、うれやま)(ガンゾモチフデ山) 930m
【三角点】点名:宇礼山 929.37m 二等(国土地理院)
     点名:大島 697.2m 補点(御料局)
【山 域】奥三河(設楽山地、三河山地、美濃三河高原) 天竜奥三河国定公園
【水 系】豊川支流海老川水系・豊川支流宇連川水系
【所在地】愛知県新城市副川・玖老勢・門谷・北設楽郡設楽町川合
【山行日】2010年11月3日(水曜日・文化の日・大安)
【行  程】川売奥から周回
  豊川 ==(県5・県21・R151・県437・県21・R257・県436・県32)== 海老 ==(棚山林道)== 棚山林道駐車地 --
  7:48                                                                             -9:20
  -- 林道ゲート ---- 瀬戸岩分岐 ---- 瀬戸岩 ---- 758mピーク ---- 御料局三角点 ---- チゴノハカ --
                       9:54          9:57-        10:34           11:18-             12:05
  -- 宇連山 --(東海自然歩道)-- 林道に出る --(棚山支線林道)-- 棚山林道駐車地 ==(棚山林道)== 
  12:21-13:00                     13:41                           14:20
  == 海老 ==(県32・県436・R257・県21・県438・R151)== バロー新城店 ==(R151・県21・県5)== 豊川
                                                15:20-15:58                     16:32(合計走行距離:90.2km)
【山行時間】5時間0分(休憩を含む) (宇連山まで:3時間1分 宇連山から:1時間20分)
【標高差】約380m
【人  数】5人(男2人、女3人)
【天  候】快晴
  気温:11℃(自宅出発時)、8℃(宇連山)、12℃(下山後海老)、
     17℃(バロー到着時)、15℃(帰宅時)
     11月3日新城の気象庁データ:平均気温12.2℃、最高気温17.0℃、最低気温7.2℃、平均風速2.3m/s、
                   最大瞬間風速11.7m/s、最多風向:北西
【地形図】1:25,000 海老(えび) 平成13年修正測量
【スタイル】ミズノ ウォーキングシューズ "FREEWALK"、薄手ショートソックス、緑色軍手(下りで使用)、
 mont bellズボン(中国製 ナイロン(バリスパン)100% \6,570)、黒色ウェストバッグ、眼鏡、
 綿100%トランクス(日本製)、MILLETアタックザック、中国製グレー半袖Tシャツ(綿72%・ナイロン28%)、
 MUSSHU長袖チェックシャツ(ポリエステル100%・日本製)、腕時計(CASIO TWIN SENSOR)、
 TARAS BOULBA(アシックス)POLARTEC(ポリエステル100%)SERIES200フリース(下りでずっと使用)、
 デジタルカメラ:SONY α350(首に提げて歩く)
【所持飲料】アクエリアス カロリーオフ500ml(約200ml飲む)、サントリー緑茶 伊右衛門500ml(飲まず)、
      AQUARIUS Day-Start バレンシアオレンジフレーバー カロリーオフ 500ml(飲まず)
 10月21日に、御池池守さんからお誘いの電子メールが届き、今回の山行が決まりました。前夜はいつもより少しだけ早く会社を出て、20時頃、コスモ石油のセルフスタンドでガソリンを満タンにしてから帰宅しました。当日、朝6時半前に起床し、菓子パンを食べて出発します。豊川市上長山町のサンクスで昼食などを買います。サントリーBOSS シンプルスタイルコーヒーを買って少し飲んで運転します。

 新城のバイパスを折れ、県道21号に入り、信号を左折すると、前に見覚えのある車が走っています。その後、海老の交差点までずっと前を走っていましたが、翌日、会社で確認すると、やはり鷲見さんの車でした。前日に、大川入山に行くと言っていましたが、こんな時間で、まだこの辺を走っているとは思いませんでした。

 海老の交差点を直進し、少し行ったところで、御池池守さんからケータイに電話が入りました。ほぼ同時に着いたようです。合流し、私の車に5人乗って川売を過ぎて棚山林道を登ります。御池池守さん達は名古屋で待ち合わせて御池池守さんの車で足助経由で来たようです。御池池守さんの他は、岐阜、一宮市、春日井市からの女性3名で、50〜60歳代とのこと。藪山にもよく行く健脚揃いのようです。3人とも私とは初対面です。

 棚山林道はそれほどの悪路ではありませんが、それでも多少は荒れていて、5人乗りではさすがに4駆車でもサスの弱った10万キロ近く走った車体では沈み込んで、タイヤが車体にこすれるような音が何度も聞こえます。ゲート近くまで登り、左脇に3台駐車してある場所に駐車します。

 準備をし、少し林道を上がるとゲート前になり、ここにも2台の駐車車両がありました。ゲート脇から登山道に入り、瀬戸岩方面へ登っていきます。私は御池池守さんに続き、2番目を歩きます。キャンプ場があった場所は、今では、キャンプもバーベキューも禁止になっています。「告 *国定公園区域内に付き,ここではキャンプ及びバーべキュー等はできません. 新城警察署・鳳来町・鳳来町消防団」と表示がありました。もっとも現在では鳳来町は新城市に合併されていますが。

 まずは瀬戸岩に寄ります。正面の岩と右に回りこんだ岩上にも行きます。豊橋平野がよく見えます。山麓の玖老勢(くろぜ)では、ほんの7日前にツキノワグマ(らしきもの)が目撃されています。戻り、鳳来寺山との分岐を過ぎ、棚山方面へ。いくつもの小ピークを登り下りします。植物に詳しい方もいるようで、イロハカエデよりもヤマモミジの方が大きい、とその違いをちゃんと認識しているようです。私はヤマモミジ自体、認識して見た記憶もありません。途中からは浜松のアクトタワーや太平洋も見えました。



瀬戸岩から吉祥山(左)と豊橋平野を見る



瀬戸岩から玖老勢方面を見下ろす



棚山の稜線から浜松アクトタワーと遠州灘を見る

 御料局三角点へはまず私が登ります。頼りないロープに全信頼を寄せて、上に上がります。そして刻まれた文字を見ます。記憶よりも小さく見えました。きっと、2006年1月に登ったとき(記録)の写真が大写しで残っていて、実際よりも大きなイメージが残ってしまっていたのでしょう。膝を痛めている一人を除き、4人が登りました。



岩上の「補點」とその上に「+」さらに上に一段掘り下げた面に逆さに「御料局三角點」(写真では見えず)

 さて、次は宇連山です。県民の森からの登山道に合流するまでが、意外と長く感じます。登りが多く、さらに登ったピークの先で少し下り、また登る、の繰り返しだからでしょう。そしてようやく分岐に着きました。御池池守さんの仲間3人が県民の森から登っているようですが、きっと先に宇連山に着いているのではないか、とのこと。



境界標石「界八一ノ三」



宇連山頂手前からの三ッ瀬明神山(手前)と奥は南アルプス深南部黒法師岳あたりでしょうか

 でも実際に宇連山の頂上に着いてみると、他に数名の人たちがいますが、仲間はまだ到着していないようです。先に昼食とします。東屋もありますが、寒いので展望もある日当りの良い岩場あたりに腰を下ろします。私はコンビニで買ったおにぎりですが、みんな手作りのきんぴらごぼうなど、豊富にあります。私は市販品の甘栗を回す程度。箸も持っていなかったので、手でつまんで食べますが、親切に木の枝で箸まで作って渡してもらいました。キョウチクトウでないから大丈夫、と。有毒のキョウチクトウを箸代わりにして中毒を起こすことはよく知られています。特に登山者の間では知っている人が多いのかもしれません。まあ、山の中にキョウチクトウなどないので、知らない人もいるのでしょうけど。

 天気はいいので展望もあります。鳳来湖を挟んで明神山は目の前です。そしてさらにその背後に南アルプスが連なっています。しかし、少し雲があり、富士山は見えないようです。南アルプスの北の方も雲がかかっています。しかしよく見ると、雲の上に一段と白い部分があります。まさか、もう真っ白に雪化粧しているのでしょうか。双眼鏡を取り出して確認すると、間違いなく雪山です。こんなに真っ白な南アルプスが見られるとは思ってもいませんでした。季節は想像以上に進んでいるようです。異常気象が普通になっている今、雪山の姿を見るとほっとします。今年もちゃんと冬がやってきたんだ、と。



宇連山頂から雲上に見えた真っ白い南アルプスの峰々(左から荒川岳・赤石岳・聖岳と思います)



宇連山頂から鳳来湖を見る 貯水率は高そうです

 食べ終わっても、まだ県民の森からの3人は来ません。あきらめかけて出発しようとした頃、声が聞こえました。まだ昼食もとっていないようです。3人組は、男性一人と女性二人でした。余ったおかずをタッパごと渡したりして、我々は出発します。仏坂峠方面へ下り、東海自然歩道で左に折れます。山腹を巻くように登山道があり、起伏がないので、とても楽です。キッコウハグマも多く咲いています。私が最後尾でその前を膝を痛めている春日井の方が歩き、色々と話をしながら歩きます。初対面の人との話はとても新鮮です。

 しばらくして、林道に出ます。棚山支線林道です。あとは林道歩きです。途中から東海自然歩道が分かれますがまた合流します。東海自然歩道は沢沿いに下っているようです。沢の水はきれいです。紅葉もところどころで色づいています。途中には、松脂岩と思われる露頭もありました。家族でオパールを採っている人もいました。見せてもらいましたが、石を割った断面に小さく青っぽい部分がありました。もちろん、宝石になるような立派なものはないけど、と言ってましたが。棚山はオパールで有名だとも言っていましたが、帰宅後、調べてみると、横山良哲氏の『棚山のオパールとその成因について』(2001.3 山自然科学博物館館報 第30号 抜刷)という冊子を持っていることに気づきました。



棚山支線林道に出た地点

 駐車地に戻り、海老へ下ります。コーヒーを飲み、葡萄をいただき、お別れします。私は新城のバローで夕食などを買ってから帰宅しました。

 携帯電話の歩数計によると、1日で歩いた歩数は17,420歩。距離は10.4km、時間は3:06:34、消費カロリーは505kcal、脂肪燃焼72gでした。

 見かけた花
 センブリ、リンドウ、エンシュウハグマ、キッコウハグマ、シロヨメナ?、アキノキリンソウ、ヤクシソウ、スズカアザミ?、リュウノウギク、ヨメナ、ナギナタコウジュ?、ガンクビソウsp、タツナミソウsp、コウヤボウキ


【宇連山・棚山が紹介されている主な書籍】

『東三河の山 宇連山・棚山・鳳来寺山』(東三河山ぽ会)2004年3月28日第1刷発行
  「棚山尾根から宇連山」のコースが紹介されています。

『ワンデルングガイド10愛知県の山』(岳洋社)平成4年6月13日2版発行
  棚山、宇連山とも、川売からのルートが紹介されています。

『こんなに楽しい愛知の130山』(風媒社)1999年10月8日第1刷
  棚山は川売から副川へのルート、宇連山は県民の森からのルートが紹介されています。

『名古屋周辺の山200』(山と溪谷社)2002年3月1日初版第1刷
  棚山は川売からのルート、宇連山は県民の森からのルートが紹介されています。

『こんなに楽しい愛知の100山』(風媒社)1991年5月1日改訂第1刷
  棚山は川売からのルート、宇連山は川売から仏坂峠へのルートが紹介されています。

『名古屋からの山なみ 東山スカイタワー基点』(中日新聞本社)1991年6月1日発行
  宇連山頂上の立て札前の岩が松脂岩であること、棚山キャンプ場閉鎖のことが書かれています。
  amazon.co.jpで購入できます→名古屋からの山なみ

『マイカー登山ベスト30東海版』(七賢出版)1994年7月20日第1刷発行
  川売から棚山高原経由で宇連山までのコースが6ページにわたり紹介されています。

『分県登山ガイド22 愛知県の山』(山と溪谷社)1995年9月25日初版第1刷
  川売から宇連山へのコースが紹介されています。夫婦滝のカラー写真もあります。

『名古屋周辺 続 山旅徹底ガイド 裏木曽/東濃/奥三河』(中日新聞本社)1996年3月6日発行
  棚山は川売から瀬戸岩までのコース、宇連山は県民の森からのコースが紹介されています。

『増補改訂版 奥三河の滝 10万年の旅』(風媒社)1995年7月1日第1刷発行
  夫婦滝は「棚山の滝」として紹介されています。
  amazon.co.jpで購入できます→奥三河の滝 10万年の旅

『東海自然歩道日帰りハイキング2奥三河−鈴鹿峠』(山と溪谷社)1996年4月20日初版第1刷発行
  瀬戸岩などとともに東海自然歩道ルートの紹介があります。
  amazon.co.jpで購入できます→東海自然歩道―日帰りハイキング〈2〉奥三河‐鈴鹿峠

『27登山・ハイキング 東海自然歩道2 秋葉山〜関ヶ原』(日地出版)1997年版
  棚山高原、瀬戸岩、宇連山を含め東海自然歩道ルートが地図とともに紹介されています。

『新日本山岳誌』(ナカニシヤ出版)2005年11月15日第1版第1刷発行
  宇連山の別称としてガンゾモチフデ山の名が紹介されています。

『コンサイス日本山名辞典修訂版』(三省堂)1989年9月1日第6刷
  「宇連山」、「棚山」、「棚山高原」の項があります。

Wander!地域別季節順

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送