天狗奥山・天狗棚 面ノ木園地から周回

 ゴールデンウィークの面ノ木を勧められて、出かけてみました。一昨日の赤坂山の時よりも涼しく、また予想外の花に出会えて、ある意味、満足度はこちらが上かもしれません。
【山 名】天狗奥山(天狗の奥山、1200高地、一ニ〇〇高地、天狗棚の奥山) 1229.3m
     天狗棚(てんぐだな、てんぐたな) 1240m
【三角点】三等 点名:三方ノ根(さんぽうのね) 1229.25m
     所在地:長野県下伊那郡根羽村字岩名沢1251番地 明治38年5月4日選点 選点者:柴崎芳太郎
【山 域】三信国境 天竜奥三河国定公園特別保護地区
【水 系】矢作川・天竜川水系
【所在地】愛知県豊田市稲武町井山(いやま)・北設楽郡設楽町津具字檜原山(ひばらやま)・長野県下伊那郡根羽村
【山行日】2008年5月6日(火曜日・振替休日)
【行  程】面ノ木園地から周回
  豊川 ==(R257・県10・県80)== 木地師住居跡下 ---- 面ノ木ビジターセンター ---- 木地師住居跡下 ==
  7:26                              -9:10                                    9:49
  ==(1.8km)== 面ノ木園地 ---- 右折地点 ---- 県道80号交差 ---- 尾根に出る ---- 界八ニ ---- 界八三 --
               9:55-9:56       11:04         11:12             11:35          11:37       11:38
  -- 分岐 ---- 界八七 ---- 天狗奥山 ---- 教育センター方面分岐 ---- 登ってきた分岐 ---- 界七九鞍部 --
               11:44      11:48-12:03                                12:15               12:19
  -- 界七四 ---- 小ピーク ---- 天狗棚 ---- 下降点 ---- 分岐 ---- 面ノ木園地 ==(県80・R257)== 豊川
     12:25        12:34        12:38       12:46      12:55     13:04-13:09                15:54
【所要時間】3時間8分(休憩を含む、面ノ木ビジターセンター往復は除く)
【標高差】約280m
【人数】1人(単独)
【天  候】快晴 14℃(自宅出発時)、13℃(登山開始時)、24℃(帰宅時)
     5月6日12時稲武の気象庁データ:気温19.7℃、風向:北北東、風速1m/s
【地形図】1:25,000 根羽(ねば) 平成13年修正測量
【スタイル】DUNLOP ウォーキングシューズ(中国製)、薄手ショートソックス、眼鏡、手拭い、
 紺色デイパック、mont bellズボン(中国製 ナイロン100%)、腕時計(CASIO TWIN SENSOR)、
 綿100%トランクス(日本製)、MUSSHU長袖シャツ(ポリエステル100%)(途中まで)、ウェストバッグ、
 Champion綿97%半袖Tシャツ(ASSEMBLED IN COSTA RICA OF U.S.A. COMPONENTS)、
 デジタルカメラ:MINOLTA DiMAGE7(首に下げて歩く)、KONICAMINOLTA αSweet DIGITAL(途中から首に下げて歩く)
【所持飲料】爽健美茶 オリエンタル・フラワー・リゾート500ml(約100ml飲む)、
      ジェイティフーズ 辻利(緑茶)500ml(飲まず)、
      森永製菓 ウイダーinゼリー マルチミネラルイン180g(amazon.co.jp)(半分ほど飲む)
 朝は目覚ましをセットせず、自然に目覚めて出発します。サークルK新城とよさか店で昼食などを買います。缶コーヒー「アサヒ WONDA 金の微糖 185g」(\103)も買い、車の中で飲みます。

 まずは愛知県道80号東栄稲武線から右折し、木地師住居跡方面へ行きます。ここには小さな湿地がありますが、特に目立つ花は咲いていませんでした。そのまま面ノ木ビジターセンターまで登って引き返しました。



復元された木地師住居

 車で面ノ木園地まで移動し、歩き出します。ルートは、「可児からの山歩き」さんの地図を参考にさせていただきました。まずは駐車場から道路を横断し、井山への道路脇にある歩道へ入り、下っていきます。

 しばらくすると花が出てきました。チャルメルソウの仲間を見つけたと思ったら、その後いくらでも出てきました。沢沿いの歩道はしっかりしています。天狗奥山方面への分岐を気にしながら歩きます。すると歩道は沢の左岸に向かう橋を渡ります。地形図を出して確認すると、確かに一旦左岸に行っています。そして右岸に戻った少し先が分岐のようです。



沢沿いの道を緩やかに下っていく



分岐の手前の沢にはこんな堰がありました

 分岐には右への表示はありませんが、明らかな踏み跡があります。間違いなくこれでしょう。それまでと同じく沢沿いですが、ここの踏み跡はそれまでの歩道という感じではなく、いかにも登山道という感じで、とてもいい雰囲気です。



天狗奥山方面への分岐点

 道路をくぐると岩に太いロープが垂れ下がっているところもありました。難しいというほどではありませんが、変化に富んでいて面白いルートです。途中に道標は一切ありませんが、沢沿いにそこそこの踏み跡があり、迷うことはたぶんないでしょう。



県道80号線をくぐる地点



左の岩にロープが垂れ下がりそこを登ります

 稜線に出ると、2人連れが天狗奥山方面から天狗棚方面へ歩いていくところでした。他には最後の面ノ木園地付近で2人連れに会っただけで、とても静かな登山道でした。ゴールデンウィーク最後の休日で、もうあまり出歩いていない人が多いのかもしれません。



稜線に出た地点 左は「1200高地」、右は「面の木園地」

 稜線を北にとり、天狗奥山へ向かいます。宮境界標石もたくさんあります。分岐があり、真っ直ぐ行くと山腹を巻くような感じです。右にとり、登っていきます。



御料局境界標石「界八二」

 山頂には柴崎芳太郎氏が選点した三等三角点「三方ノ根」があります。柴崎芳太郎は、『剱岳<点の記>』の主人公として有名ですが、柴崎氏が剱岳に登頂したのが明治40年7月で、ここ「三方ノ根」を選点したのが明治38年5月4日です。明治37年12月に修技所を卒業し、陸軍参謀本部陸地測量部三角科第四班の三、四等三角測量担当に配属されてそれほど経っていない時期にここを訪れたようです。



三等三角点「三方ノ根」

 山頂には三角点の他に、宮標石「界八九」もあり、そこには、「三河國」「信濃國」の文字もありました。展望はありませんが、そこそこ明るい山頂で、昼食とします。コンビニで買った「刻み梅とオクラのとろろそば」(\420)を食べます。虫も飛んでいて鬱陶しいですが、あまりまとわりついたりしなかったので助かりました。



天狗奥山の「三河國」と「宮」の側面



天狗奥山の「信濃國」と「界八九」の側面

 天狗棚のピークは尾根上の単なる通過点に過ぎません。ただ、ここは愛知県で、茶臼山、萩太郎山に次いで第3位の標高を誇る山なのです。ちなみに天狗奥山が第4位。いずれにしても愛知県では標高の高い山。天狗の棲む場所としては相応しい場所だと言えるでしょう。

 天狗棚を通過し、面ノ木園地へ下ります。さすがに園地にはそれなりに訪れている人がいましたが、多いほどではありません。帰りは稲武方面へ下り、国道257号で新城に行き、バローに寄ってから帰宅しました。



この「界」はどこのでしょう?

 見かけた植物
 コチャルメルソウ、コガネネコノメソウ、ツクバネソウ、タチツボスミレ、スルガテンナンショウ、ツルシキミ、コクサギ、モミジイチゴ


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【天狗の奥山・天狗棚が紹介されている書籍等】

『こんなに楽しい愛知の130山』(風媒社)1999年10月8日第1刷
  「天狗棚」のページで今回のコースとほぼ逆周りコースが紹介されています。「天狗の奥山」の名称も。

『こんなに楽しい愛知の100山』(風媒社)1991年5月1日改訂第1刷
  「天狗棚」のページで、1200高地(一ニ〇〇高地)も紹介されています。天狗に関する記述も多い。

『名古屋周辺 続 山旅徹底ガイド 裏木曽/東濃/奥三河』(中日新聞本社)1996年3月6日発行
  「天狗棚と天狗の奥山」というページで紹介されています。でもカワチソウとは???

『分県登山ガイド22 愛知県の山』(山と溪谷社)1995年9月25日初版第1刷
  「天狗棚・1200高地」のページで、第ニ園地からの往復ルートが紹介されています。

『ワンデルングガイド10愛知県の山』(岳洋社)平成4年6月13日2版発行
  「天狗棚・1200高地」が3ページに渡り紹介されていて、4枚の写真もあります。

『朝日新聞』1998年9月17日版
  天狗棚、面ノ木園地、復元木師屋敷などが紹介されています。

『新日本山岳誌』(ナカニシヤ出版)2005年11月15日第1版第1刷発行
  「天狗棚」の項で「天狗棚の奥山」も紹介されています。「面ノ木」の名の由来も紹介されています。

『'96アウトドアData3800東海版』(風媒社)1995年11月20日初版第一刷発行
  「天狗棚」、「面ノ木峠の霧氷」、「面ノ木峠のブナ林」の項があります。

『コンサイス日本山名辞典修訂版』(三省堂)1989年9月1日第6刷
  天狗棚が載っていて、標高約1230mとなっています。地質は玄武岩とのこと。面ノ木峠も載っています。

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