ウバメガシ(イマメガシ、ウマメガシ、バベ、バベガシ) 姥目樫(今芽樫、馬目樫)
 Quercus phillyraeoides A.Gray
 ブナ科 コナラ亜科 コナラ属 コナラ亜属 ウバメガシ節


 

 

葉・幹・冬芽 渥美 タコウド 2006.1.8

 最高級の炭という備長炭(びんちょうたん)の材料として有名です。炭をたたくと高い音が出るのは比重が高いからだそうです。火持ちも良く、灰も少ないそうです。また、常緑で病気に強く、枝を密に出すため生垣としても使用されているようです。5枚目の写真の樹皮は灰色ですが、1枚目の写真のように老木では黒褐色の樹皮に縦方向の浅い裂け目ができます。

 常緑の葉は互生ですが、枝先に輪生状に付きます。葉身は長さ30〜60mm弱、厚くやや堅めで、先端は鈍形または円形。上半分の縁に小さいが鋭い鋸歯があります。長さ5mmほどの葉柄には褐色の毛が生えています。葉裏の星状毛が生長しても残るものをケウバメガシと言います。

 枝先に集まる傾向のある冬芽は茶褐色で長さ3〜5mm、鱗片葉に包まれています。この芽の色が姥を連想させるところからの名前だと言います。

 4〜5月に咲いた花は翌年の秋にドングリになります。

 分布は、本州神奈川県以西の太平洋側、四国、九州、琉球、中国、台湾で、海岸近くの山地の乾燥した岩礫地に多いようですが、例えば比較的内陸の愛知県新城市(旧鳳来町を含む)の蛇紋岩地にも分布があるそうです。

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