若草山と春日山原始林

 若草山に登ってから春日山原始林を回り、白毫寺、新薬師寺、興福寺に寄ってから帰途につきました。



若草山三角点とその周辺

【山 名】若草山(わかくさやま)(三笠山、鶯(うぐいす)山、手向(たむけ)山) 341.6m
【三角点】三等 341.64m 点名:三笠山(みかさやま)
     所在地:奈良県奈良市春日野町字若草山157番地 埋標:明治36年6月4日
【山 域】笠置山脈(伊賀山塊、三笠火山群) 地獄谷国有林、大和青垣国定公園
【水 系】大和川支流佐保川水系
【所在地】奈良県奈良市(ならし)春日野町(かすがのちょう)・雑司町(ぞうしちょう)・川上町(かわかみちょう)・
     誓多林町(せたりんちょう)・白毫寺町(びゃくごうじちょう)・高畑町(たかばたけちょう)
【山行日】2012年1月14日(土曜日・友引)
【行  程】春日大社から
  ホテル(8:10)---- 奈良駅前バス停(8:20)==(バス)== 春日大社バス停(8:32)----(8:44)春日山遊歩道入口 --
  --(9:24)出逢いの三叉路 ----(9:39)若草山 ----(9:50)三叉路からの道合流 ----(10:12)滝分岐 --
  --(10:22)鴬ノ滝 ----(10:30)別院分岐 ----(10:40)合流(大原橋)----(11:00)芳山交番(分岐)--
  --(11:04)石窟仏へ ----(11:06)春日山石窟仏 ----(11:09)十字路 ----(11:11)分岐--
  --(11:14)石切峠への分岐 ----(11:22)石切峠 ----(11:52)地獄谷石窟仏(昼食)(12:01)----(12:09)道路横断 --
  --(12:14)池手前分岐 ----(12:19)首切地蔵 ----(12:34)夕日観音 ----(12:35)寝仏 ----(12:45)妙見宮分岐 --
  --(13:07)白毫寺(13:22)----(13:39)新薬師寺(13:49)----(14:04)破石町バス停(14:06)==(バス)==
  ==(14:11)県庁前バス停 ---- 興福寺(15:25)----(15:38)スーパーホテル ---- JR奈良駅(16:09)##(快速)##
  ## 京都(17:16)##(のぞみ)## 名古屋(夕食)#### 東岡崎 ##(準急)##(19:21)本宿(19:36)##(普通)## --
  --(20:00)自宅

【山行時間】5時間32分(春日大社バス停出発から破石町バス停到着まで、休憩を含む)
【標高差】約360m
【人  数】1人(単独)
【天  候】曇一時小雨ぱらつく程度、一時晴れ間あり
     1月14日奈良の気象庁データ:平均気温4.9℃、最高気温8.4℃、最低気温2.1℃、平均風速1.4m/s、
                 最大瞬間風速7.5m/s、最大風速の風向:西、日照時間0.3h、平均湿度63%
【地形図】1:25,000 奈良(所持せず)
【スタイル】ハイドロテック スポーツシューズ HDRT-013 ダークブラウン(\7,245) 2010.04.10購入、
 綿100%トランクス(中国製)、PHENIX化繊ズボン(中国製)、眼鏡、
 グレーショートソックス、中国製半袖Tシャツ(綿72%・ナイロン28%)、
 深緑色デイパック VIAGGIO ECCELLENTE BORSA NO.7077 SIZE:32×47×13cm \1,050(中国製)2011.01.02購入、
 アクリル70% 毛25% カシミヤ5%長袖チェックシャツ(日本製)、腕時計(CITIZEN Eco-Drive EXCEED)、
 TARAS BOULBA(アシックス)POLARTEC(ポリエステル100%)SERIES200フリース(若草山登りの一部で脱ぐ)、
 デジタルカメラ:MINOLTA DiMAGE7(首に提げて歩く)
【所持飲料】アクエリアス カロリーオフ約400ml(約200ml飲む)、SEVEN&I 緑茶500ml(約100ml飲む)、
      CircleK Sunkus 麦茶(六条大麦) 約200ml(飲まず)
 1月12日(木)、13日(金)に大阪での研修を入れ、翌土曜にどこかに行こうと検討しました。昨年の1月は別の研修で、終了後、六甲の摩耶山に登りました。そこで、今回は六甲以外でどこかないか、と考えました。

 そんなとき、たまたま奈良の春日山原始林のことをネット上で見かけました。奈良の若草山はいつか登りたいとは思っていましたが、奈良は大阪より愛知県に近い方向なので、大阪出張のついでに行くにはちょっともったいないという気持ちはありました。でも、他に適当なところが見つかりません。大阪と言えば金剛山などが思い浮かびますが、冬場は多少雪があったり、凍ったりしているかもしれません。さすがに鉄道での出張で登山靴まで持っていくのは大変です。足回りは普通のウォーキングシューズで問題なく行けるところが条件になります。そうすると意外に思いつきません。ということで、ならば奈良にしよう、と。

 ただ、若草山だけだと簡単に登れてしまいそうです。そこで、春日山原始林です。調べてみると、いくつか山名がついているピークがあるようです。そして周回できるコースもあるようです。ピークハンターとしては、周回よりもピークハントをしたいところですが、どうなるでしょうか。そして、歩くだけでなく、寺社巡りもしたいところです。東大寺と春日大社は修学旅行を含めて2回行ったことがありますが、興福寺にはまだ一度も行ったことがないのです。霊仙三蔵が修行したことを『私譚霊仙記』で知り、興福寺にも興味を持ったのでした。

 他にも、時間があったり、春日山原始林をやめた場合などのため、唐招提寺なども一応候補に入れておきます。奈良に行くことを決めてから、会社でいつも一緒に昼食をとっているNさんにも尋ねてみました。ついこの前の正月休みに大阪に帰省したとき、奈良に観光で訪れたそうです。バス等を使わずに歩き回ったそうですが、そのとき唐招提寺の名も出てきました。若草山にも登ったそうですが、正面からのルートは冬場は入れないということも聞きました。また、去年に奈良を訪れたHさんにも電話してみました。ここでも唐招提寺の名は出てきました。

 1月13日に、大阪での研修を終えて、地下鉄で天王寺へ行きます。そこで夕食を済ませてJRに乗ります。奈良駅に到着し、目の前の「スーパーホテル Lohas JR奈良駅」に宿泊します。チェックインしてからコンビニで翌日の昼食などの買い物がてら、目の前にあるバスターミナルへ行き、翌朝に乗る予定のバス停を確認しておきます。

 翌朝、ホテルに荷物を預け、バス停へ向かいます。春日大社へ行くバスに乗り、終点で200円を払って降ります。バスは一律200円のようです。こういうのはありがたいですね。お釣りの心配をしないで済みます。まだ朝早い時間だからでしょうか、人影はまばらです。バス停近くの案内板を見て、今から行くルートを確認していると神社の放送が聞こえます。何を言っているのかよく聞き取れないので、あまり気にせずに案内板に集中していました。すると、一人の男性が近づいてきました。そして、放送で言っているように、東日本大震災を受けて「震災復興特別祈願」が行われるので、行くといいよ、とのこと。でもまだ30分ほど先らしいので、待つのはやめて若草山へ登り始めることにします。

 神社の中を左にそれて沢沿いの車道に出ます。車も少し通りますが、鹿もいます。しばらく行くと、若草山の入口方面と遊歩道とに分かれます。遊歩道方面へ進みます。ここからは一般車両は通行禁止のようですが、ダートの車道になっています。歩行者はたまにいます。朝の散歩でしょうか。ランニングしている人も見かけます。



道路を悠々と歩くホンシュウジカ



春日山遊歩道へ



春日山遊歩道入口



「天然紀念物春日山原始林」



春日山遊歩道

 考えている目的の中には、若草山の他に、春日山のピークハントもあります。しかし、登れるのかどうか、それもわかっていません。そして、春日山への分岐点に着きました。春日山方面は立入禁止になっています。なぜ立入禁止なのかわかりませんが、無視して入るのはやめます。春日大社の神域なのが理由でしょうか。それとも春日山原始林が世界遺産に登録され、自然が荒れないようにしているためでしょうか。いずれにしても何の理由も書かずに一方的に立入禁止にするなんてのは傲慢です。傲慢なんてのは言い過ぎでしょうか。でも、あまり気持ちのいいものではありません。高圧的に思えてしまうのです。せめて、事情を説明して、理解、協力を求めるとか、そういう態度が取れないのでしょうか。



春日山へは立入禁止らしい



「十四丁」石標

 三叉路を左に行き、まずは若草山へ行きます。道路の料金所の後ろを通り、若草山の広い駐車場を通ります。トイレ掃除をしています。若草山は冬季閉山とあります。ただ、立入禁止のような表示はないようで、山頂へは行けそうです。そして、誰もいない山頂へ。三角点のある最高点は「史跡 鶯塚古墳」(枕草子の「うぐいすの陵」がここだと言われているそうです)になっているからか、柵はありますが、簡単に跨げるようになっています。立入禁止等の表示はありません。ということで、良い方に解釈し、低い柵を跨いで登ります。すると芝生養成中との表示があり、ここはロープで囲まれて中に入らないような感じになっています。その脇を通り過ぎると三角点がありました。



「出逢いの三叉路」



料金所の裏にある「鎌研山」の表示



若草山から奈良市街地を見る



若草山は閉山中



史跡 鶯塚古墳



鶯陵



三等三角点にしては立派 四方を石に囲まれています



背後の山



三角点ピークを見る

 さて、春日山には登れないことがわかり、若草山は登りました。ピークハンターとしては、春日山原始林の周回コースにはそれほど惹かれません。このまま来た道を引き返して、興福寺などの寺社めぐりをしようか、とも思いましたが、まだ時間はあります。せっかくなので、このまま周回コースを進むことにします。

 引き返し、駐車場を通り過ぎます。車が1台入ってきました。料金所の前を通り、先ほどの三叉路からの道と合流することを係員に確認し、先へ進みます。するとすぐに三叉路が合流します。車道はダート区間が多いようです。でも車1台見かけませんでした。紅葉の時期でもない今は、それほど見所もないから誰も来ないのでしょうか。おかげで静かな歩きができました。たまに歩行者を見かけます。地元の人のようで、やはり朝の散歩という感じです。



若草山付近の道標

 途中には人工林もあります。春日山原始林の中に人工林があるとはどういうことでしょうか。春日大社のための杉なのでしょうか。いずれにしても、どこが原始林なのか、と思ってしまいます。生えている木も私にはそれほど珍しいものには見えません。東三河で見かけるイズセンリョウがここにもあるんだ、とちょっと新鮮な驚きはありましたが。



春日山原始林の周回コース

 鴬ノ滝分岐があり、ここを左下へ折れます。水で濡れた箇所もあり靴が濡れてしまいます。思ったよりも下るとようやく滝を見ることができました。印象としては、まあまあの滝という感じでした。戻ろうかとも思いましたが、先にも道があるので、そちらへ行くことにします。奈良奥山ドライブウェイではなく、もう1本東を通る道に行けるかもしれないと思ったからです。



鴬ノ滝分岐



三十丁



鶯の滝

 そして車道に出ました。これを右へ行きます。しばらく進むと、三叉路に出ました。なぜか右へ行くと若草山方面となっています。どうやら奈良奥山ドライブウェイに合流したようです。もっと先まで行っていたと思っていましたが、そうではなく、少しだけ周回しただけでした。仕方がないので、そのまま奈良奥山ドライブウェイを南下します。通ろうと思っていた道は通行禁止になっていました。



「世界遺産 古都奈良の文化財 春日山原始林」の石碑

 右に折れ、平安末期のものという春日山石窟仏を見ます。凝灰岩の磨崖仏のようで、大正13年に史跡に指定されたとのことです。そのまま周回し、奈良奥山ドライブウェイに戻ります。さて地獄谷石窟仏へも行こうかどうしようか、少し迷いますが、せっかくなので欲張ってそこにも行くことにします。左へ折れて石切峠へ向かいます。石切峠から芳山(ほやま)方面へ踏み跡があるだろうかと気にしながら歩きましたが、それらしい踏み跡はわかりませんでした。もう少し先には峠茶屋があるようですが、そこまでは行かず、南の踏み跡へ入ります。



春日山石窟仏

 ところが、このルートがなかなかいいのです。今までは車でも通れるようなところがほとんどでしたが、ここは登山道そのものです。尾根道あり、渓谷沿いありで変化にも富んでいます。男女二人組とすれ違っただけで静かでもあります。



地獄谷石窟仏への道



尾根道



谷へ



沢を渡るところ



沢沿いの鎖場

 しばらく行くと地獄谷石窟仏がありました。奈良時代後期のものだと言われているようです。線刻の仏像です。ここにベンチもあったので、昼食とします。前夜にコンビニでおにぎりを買っておいて良かったです。ここで食べられなかったら、空腹のまま歩き続けなければならないところでした。ただ、場所としてはあまり明るい場所でないのが今ひとつですが、まあそれはあきらめるしかありません。



地獄谷石窟仏



地獄谷石窟仏前のベンチ

 ここから少し下ると道路の横断地点です。他にも歩いている人がいました。横断後、少し行くと池に出ました。ここは明るく、ここで昼食をとっている人もいました。一人の登山者と少し話します。彼は火床(高円山)に行ったと言ってました。他にも登山道があるようです。



道路横断地点



新池

 遊歩道と東海自然歩道の分岐がありました。ここは短距離と思われる東海自然歩道を歩くことにします。首切地蔵、朝日観音、夕日観音、寝仏と石仏をいくつか見て進みます。妙見宮へは踏み跡はありましたが、ここも立入禁止となっていました。そのまま沢沿いに下ると住宅地に出ました。



首切地蔵



朝日観音



石畳



夕日観音



天然紀念物指定地境界



寝仏



「妙見宮江五丁」の石標



妙見宮へは立入禁止



道端の石灯籠



住宅地に出ました

 途中で会った人から、白毫寺(びゃくごうじ)という名前を聞いたので、そこに寄ることにします。それなりに有名なお寺なのでしょうか。道路を左に曲がり、お寺があると思われる方面へ進みます。東海自然歩道にもなっているようで、女性二人が歩いたりもしていました。そして、白毫寺の入口に着きました。400円も取られるようです。聞いたこともないお寺なので、どうしようかと少しだけ迷いますが、せっかくここまで来て引き返すのももったいないので、中に入ることにします。「真言律宗 高円山 白毫寺」とあります。



「歴史的風土特別保存地区」



白毫寺入口



白毫寺への石段



白毫寺境内からの市街地

 そして、重要文化財がいくつもある建物に入りました。鎌倉時代のものなので、国宝にはなっていないのでしょう。でも、かなり見ごたえはありました。来て大正解でした。同じ建物に他の客はいませんでしたが、出る頃には他の客もちらほら見かけるようになりました。他は大したことありませんでした。ちなみに、「白毫」とは、仏像の眉間にあるほくろのような丸い点です。ここから白い毛がどこまでも伸び、世界の人々を明るく照らすのだそうです。

 さて次は近くにあると思われる新薬師寺に寄ることにします。この名前は知っています。747年(天平19年)に聖武天皇の后(きさき)である光明皇后(こうみょうこうごう)が創建したとのことです。入口がちょっと意外なところで、マイナーな感じがします。しかし、600円取られます。そして中に入ります。十二神将立像(奈良時代)があります。これは塑像(そぞう)(土でできた像)です。この十二体の「天」が守るのは、中央にある薬師如来坐像(平安時代 国宝)です。こちらには国宝が複数ありましたが、古いだけで、これなら重文の白毫寺の方が余程いいじゃないか、と思ってしまいました。



道端の薬師如来



若草山方面を見る



白毫寺から新薬師寺へ



こんな看板もありました



新薬師寺境内

 新薬師寺の受付でバス停の場所を聞いてそちらに向かいます。ちょっと遠いので、不安になります。近くに小学生の女の子がいたので、聞いてみます。するとすぐ近くにありました。その女の子も同じバスに乗りました。次に行くのは興福寺です。降りるバス停は県庁前でいいでしょうか。それも女の子に聞いてみましたが、よく知らないようで、運転手に聞いたら、と言われました。そして聞いて県庁前で間違いないことを確認します。今回のバスは先払いでした。

 女の子にお礼を言ってからバスを降り、興福寺に向かいます。さすがに訪れる人は多いようで、観光バスもとまっていました。ここは東金堂と国宝館のセットで800円です。さすがに興福寺は別格です。これで800円は他と比べたら格安に思えます。中金堂再建のために、仏像などがあちこちの美術館などをめぐっていて、私も岡崎へ出かけました。確か阿修羅立像(奈良時代 国宝)があったと記憶しています。共通券で800円よりも高くしてもいいのではないかと思いますが、1000円以上となるとちょっと割高感が出てしまうのでしょうか。

 興福寺は平城遷都の710年創建とのこと。まずは伽藍の一つ、東金堂に入ります。伽藍は仏像を祀るために造られた建物です。聖武天皇ら、当時の権力者が競うように伽藍を建立したのだそうです。じっくり拝観し、隣の五重塔の写真も撮ります。五重塔は730年(天平2年)の創建とのことです。五重塔は仏舎利(釈迦の遺骨)を納め、祀るための建物です。実際には仏舎利に見立てたものが塔の上部に納められているそうです。



興福寺 東金堂と五重塔

 次に国宝館へ向かいます。ここには焼けてしまった伽藍などに祀られていた仏像があります。仏像の数は60体ほどです。さすがに中央の千手観音菩薩立像(鎌倉時代 国宝)はさらに別格だと感じます。高さは5.2m以上もあります。思わず手を合わせました。千手観音は人々のあらゆる願いに応えるという意味がこめられています。白鳳時代の仏頭(国宝)も印象的でした。この仏頭については、2012年5月5日の朝日新聞土曜版にも「銅造仏頭」として、その歴史とともに紹介されていました。今年はNHK大河ドラマで、「平清盛」を放送していますが、興福寺が1180年に平重衡(たいらのしげひら)の南都焼き打ちによってほぼ全焼したことも書いてありました。

 南円堂も見に行きます。ちょうどお祓いか何かをしていました。中には入れません。北円堂は工事中のようでフェンス越しに遠目に見ただけです。中金堂は再建中です。2018年落慶予定とのこと。三重塔は五重塔と比べるとミニチュアに見えてしまいます。東金堂、国宝館、五重塔以外はそれほどの充実感はありませんでした。ちょっと期待外れです。



興福寺南円堂

 来た場所とは違う場所から外に出ます。ちょうど池の前に案内板があったので、それを見ます。商店街のような賑わった道路を行けばJR奈良駅まで歩いて行けそうです。ならば歩くことにします。



JR奈良駅と泊まったスーパーホテル(左端)

奈良駅前のホテルで預かってもらっていた荷物を受け取り、みどりの窓口で名古屋までの切符を購入します。新幹線は指定席でなく自由席にしましたが、座れるでしょうか。

 JR奈良駅から「みやこ路快速」の最後尾6号車「クモハ221-24」で京都へ行き、新幹線のぞみに乗ります。1号車自由席の三人席の窓側「3A」に座ると後から二人連れが隣に来ました。私は名古屋駅で夕食をとるつもりですが、二人連れは東京まででしょうか、駅弁とビールを飲んでいました。私は文庫本『指揮官の決断』を読み続けました。『八甲田山 死の彷徨』の焼き直しみたいなものですが、他に適当な文庫本を持っていないので、読んでいます。

 名古屋駅に着き、どこかで夕食をとります。エスカ地下は以前に何度か行っていますので、今回は別のところを探してみます。すると新幹線改札口の近くにレストラン街のような表示がありました。歩いてみると、いくつかの店があります。その中でみそかつ定食がある店に入り、それを頼みました(\980)。出てくると、1枚のカツをカットしたものではなく、小さめの肉をそのまま切らずに揚げたものがいくつかあるものでした。少しかわっていますが、味は普通においしい味噌カツでした。エスカ地下には有名な「矢場とん」がありますが、こちらでも十分でしょう。

 名鉄に乗り、岡崎から準急、本宿から普通に乗り換えて、駅から歩いて帰宅しました。

 携帯電話の歩数計によると、1日で歩いた歩数は33,183歩。距離は19.9km、時間は5:24:52、消費カロリーは1,003kcal、脂肪燃焼143gでした。歩数が3万歩を超えたのはケータイで歩数を確認するようになってから、たぶん初めてでしょう。今回は山を歩いたというよりは山腹を走る車道を歩いた距離が長かったので、歩数が稼げたのでしょう。普通に登山をしたなら、ここまでは歩数を稼げなかったでしょう。

 見かけた植物
 イズセンリョウ(果実・冬芽)、キヅタ(果実)、ムベ、ヤブコウジ(果実)、ヤブツバキ(冬芽)、ヒサカキ(果実)、イヌツゲ、カゴノキ、イブキ(ビャクシン)、コウヤボウキ、チャ(花)、センダン(果実)、タラノキ、コシアブラ、カラスザンショウ(果実)、シロダモ、モミ、スギ、ナギ、ハナミョウガ(果実)、フユイチゴ(果実)、チヂミザサ、ススキ、イヌビワ、イヌマキ、サルトリイバラ、ネズミモチ、ゴンズイ、アカメガシワ、ソヨゴ(果実)、ヒサカキ、アカガシ、アラカシ、タブノキ、アオキ(果実)、ヒイラギ、テイカカズラ、ノリウツギ、ホトケノザ(花)、ナズナ(花)、ヒガンバナ、シャガ、コクラン、オオバコ、サンショウソウ、マメヅタ、オオバノイノモトソウ、イノモトソウ、シシガシラ、ウラジロ


【若草山が紹介されている主な書籍など】

『コンサイス日本山名辞典修訂版』(三省堂)1989年9月1日第6刷
  毎年1月15日の山焼き行事のことなどが紹介されています。

『朝日新聞』 1998年12月3日朝刊
  世界文化遺産登録が決まり、夜の若草山に「祝」の人文字が懐中電灯で描かれたカラー写真が掲載されました。

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