山伏山 能登半島先端の神社の山

 能登半島先端にある山に登りました。山頂には須須神社奥宮があり、しっかりした踏み跡がありました。



山伏山頂上にある須須神社奥宮

【山 名】山伏山(鈴ヶ嶽・嶽山・須須ヶ嶽) 184m
【山 域】能登
【所在地】石川県珠洲市(すずし)三崎町(みさきまち)寺家(じけ)
【山行日】2012年9月16日(日曜日・友引)
【行  程】県道28号線脇から往復
9月16日(日)
  ヴィアイン金沢 ==== 柳田植物公園 ==== 道の駅狼煙 ==== 県道28号線脇登山口 ---- 山伏山 ---- 県道28号線脇登山口 ==== 金剛崎 ==== 道の駅狼煙 ---- 禄剛埼灯台 ---- 道の駅狼煙 ==== ゴジラ岩 ==== ホテルメルカート輪島 ==== 猟師の店こだわり ==== ホテルメルカート輪島(泊)
9月17日(月)
  テルメルカート輪島 ==== 魚匠庵 ==== 豊川
【標高差】約115m
【人  数】2人
【天  候】晴
     9月16日珠洲の気象庁データ:降水量0.0mm、平均気温26.3℃、最高気温31.2℃、最低気温21.4℃、平均風速1.9m/s、最大瞬間風速8.2m/s、最大瞬間風速時の風向:北北東、日照時間11.4h
【スタイル】SIRIO 登山靴 46ATL 27.0(中国製)(2012.07.14 モンタニアで購入)、
 ショートソックス(黄土色)\2,100 毛77%・ナイロン22%・ポリウレタン1%(2011.06.26購入)、
 mont bellズボン(中国製 ナイロン(バリスパン)100% \6,570)、
 ユニクロ 綿100%トランクス(中国製)、眼鏡、
 RunBIRD(ミズノ)中国製半袖Tシャツ(綿60%、ポリエステル40%)、緑色タオル(首にかけて歩く)、
 腕時計(CASIO TWIN SENSOR)、OUTDOORエンジ色デイパック(USA製)、
 デジタルカメラ:SONY α350+2.8/100 MACRO(首に提げて歩く)
 能登半島の先端付近で登れる山を探していると、山伏山が目に付きました。ただ、藪山だったりしたら厄介です。渥美半島でもそうですが、先端にある古山には登山道がありません。海の近くでは山はそんな存在なのかもしれません。能登半島でも似たことが想像できます。ところが、調べてみると、山頂には神社があって、ちゃんと登山道があるようです。これなら問題なく登れるでしょう。登山というほどの山ではありませんが、ピークハントとしてはこれでも構いません。さらにその近くには、岬自然歩道というものもあります。登山後はここを歩くのもいいでしょう。

 前日、卯辰山と兼六園に行き、金沢に泊まった翌朝は、駅ビルの1階で喫茶店に入ります。入ったのは、「カフェ・エスタシオン」鳥取県の米子に泊まったとき、同じく駅の喫茶店の名前がこれでした。JR系列の喫茶店のようです。他にも多くの喫茶店が並んでいましたが、よりによって米子と同じ系列の喫茶店に入るとは芸がありません。気づいたのは、モーニングを注文した後だったのでした。トーストモーニング(580円)を注文し、ホットコーヒーを飲みました。モーニングにはハムサラダ、たまご、ヨーグルトなどがついていました。

 部屋に戻り、チェックアウトし、9時頃に出発します。能登有料道路を通ります。これでかなり時間稼ぎができるのでしょうが、それでも半島先端は遠いです。途中、柳田植物公園というものがあったので、寄ってみますが、植栽されたものがあるだけみたいです。

 結局半島先端付近に着いたのは、正午頃になったので、山に入る前に昼食をとることにします。登山口を通り過ぎて、狼煙(のろし)という集落に道の駅があります。その道路を挟んで反対側に食事できそうな店があります。そのうちの一つ、民芸茶屋というところに入ります。喫茶店風ですが、食事もできます。さざえどんぶり(800円)を注文します。唐辛子でピリ辛味になっています。さざえはしっかり入っていて、なかなかいけます。さざえはこの辺の名物のようです。

 戻って登山口付近で駐車可能な場所を探します。左折するとランプの宿がある場所へ行けます。そっち方面へ少し行くと、路肩の広い場所があり、2台の駐車車両がありました。その横にとめます。



登山口付近にある道標



この奥に駐車しました

 少し戻って登山口にとりつきます。鳥居と階段があります。その先はよく歩かれている登山道らしく、両脇が壁になっているほどにえぐれています。地元の人はよく参拝しているのでしょう。



登山口の階段と鳥居



登山口の石柱「式内 須須神社奥宮 昭和十六年六月 石川懸知事田中重之謹書」



登山口の石柱の横にある標柱「県指定天然記念物 山伏山社叢」



道は真っすぐ延びています

 途中で1グループが下ってくるのと会いました。どうやら駐車地点にあった2台の人たちでしょう。山頂まで15分だ、と言われました。30分から1時間ぐらいかかるのではないかと適当に思っていましたが、そこまでもいかず拍子抜けですが、まあそんなものでしょう。

 途中、林道と交差する地点があり、そこから先は傾斜が普通の登山道っぽくなります。それでも一息。神社に到着しました。ピークはもう少し先にありそうです。神社を回りこみ、藪に突入します。踏み跡はあるのかないのかわからない程度です。それもわずか。すぐ先がピークでした。ピークには赤テープがつけてありました。

 ちなみに、二等三角点「狼煙(のろし)」はここにはなく、西の171.1mピークにあるようです。そこは保安林の範囲外であり、南側には採石場跡もあるようです。今回、そこまでは行きません。

 

注連縄がつき、「須須神社奥宮」と掲げられた鳥居がありました



「保健 航行目標 保安林」と題された看板



しっかりした踏み跡ですが、山道っぽくなってきます



須須神社奥宮の正面扉にある賽銭入れ場



木材は古さを感じ、傷んでいる部分もあります



奥にある建物は本殿になるでしょうか



本殿すぐ裏の最高点と思われる場所には赤テープが巻いてありました



古い注連縄が木に掛けられていました



日本海が見えました

 引き返して、車に戻ります。せっかくなので、車でそのまま岬の先の方まで行ってみます。車は結構多いです。観光スポットになっているみたいです。「ランプの宿」を売りにしている温泉宿もあるようです。

 

帰り道



戻ってきました

 先端に着くと、予想外に広い駐車場がありました。さらに先は有料の歩道になっているみたいです。ばかばかしいので、すぐに引き返しました。



空中展望台と足下のランプの宿

 次の目的地は岬自然歩道です。再度「道の駅 狼煙」まで行きます。そこに駐車し、禄剛埼灯台へ向かいます。歩く人は結構います。その人たちに混じって、まずは灯台に向かいます。狼煙という集落名は、山伏山に狼煙台を設け、北海警備をしたことに由来するようです。



禄剛埼灯台へ

 灯台の手前で、左に分岐する場所がありました。ここが岬自然歩道の入口のようです。ところが、崩壊により通り抜けできないことが書かれています。だから誰も行かないのでしょうか。それともそれ以前に自然歩道など歩く人はいないのでしょうか。魅力がないのかもしれません。灯台へのルートの賑わいとは異なり、岬自然歩道は静寂に包まれているようです。

 灯台は高台に立っています。できれば海岸まで下りたいとも思っていましたが、簡単には行けそうもありません。あきらめて岬自然歩道を歩くことにします。少なくとも通行止めの地点までは歩けるようです。ところが、この道は、高台を歩くだけで、一向に海岸沿いの道になりません。それに展望も開けません。暑いだけで何の魅力もないのです。もっとも、歩き通したわけではないので、一部を歩いただけの感想ですが。途中、四等三角点「禄剛崎(ろくごうざき)」がありました。ただし、鉄蓋の中のようです。



禄剛埼灯台



日本で唯一「菊の御紋章」がある灯台という紋章とはこれのことか



青い空と日本海



禄剛埼自体の看板もひっそりありました



岬自然歩道



四等三角点「禄剛崎(ろくごうざき)」は鉄蓋の中

 畑に出たところで引き返しました。車に戻り、あとは今日の宿泊場所である輪島の「ホテルメルカート輪島」に向かいます。途中、ところどころで観光スポットらしきところに寄ります。ゴジラ岩なんてのもありました。別にその岩に興味があるわけではありませんが、海岸に下りれる場所なら寄ってみようと思い、車をとめました。階段があり、波打ち際まで下りることができます。ただ、階段の下は水の中。磯や砂浜を歩くということはできませんでした。水の中に小魚が泳いでいるのも見ました。車に戻ると、それまで他の車はとまっていませんでしたが、2台の車が私の車につられてか、駐車していました。



「道の駅 狼煙」に戻ってきました



ゴジラ岩

 途中、祭りをやっているような場所も通りました。高い幟のようなものを見ましたが、輪島で、それが「きりこ」と呼ばれるものだとわかりました。

 ホテルに到着すると、駐車場はほぼ満車状態。辛うじて空いているスペースにとめることができました。チェックインしたときに、聞いてみると、日帰り入浴の人が多いとのこと。建物の反対側にも駐車スペースがあるので、夕食に出かけるのに車を出しても問題ないでしょうとのこと。

 車で、朝市の駐車場へ行きます。午後は無料になるようです。そこから歩いてほど近い、「猟師の店 こだわり」という店に18時前に入ります。日替御前というのがあったので何かを聞くと、「ししっぽの塩焼き」とのこと。ししっぽという名を聞いたことがないので、首をかしげていると白身の魚とのこと。ならば、それを食べることにします。1,000円です。他のメニューよりは安い価格です。出てきた魚は赤みがかった底魚のようで、ホウボウに近いのではないかと思いました。ただ、身は少なく隅々まで味わいました。味はおいしかったです。後日、調べてみると、ししっぽとは、カナガシラという魚のようです。



日替御前「ししっぽの塩焼き」

 翌朝は、ホテルの無料朝食をロビーでとります。食パンとロールパンのシンプルなものですが、ゆで卵がついています。牛乳とコーヒーも飲みました。

 今日は基本的には帰るのみです。ただ、その前に、せっかくなので輪島の朝市には行っておくことにします。でも買いたいと思うものはありませんでした。鮮魚は観光客が買ってもすぐには簡単に食べることはできないでしょうし、乾物もあまり食指は動きませんでした。輪島塗は漆を重ね塗りした高級品はありますが、それを購入するほどの趣味はありません。かといって輪島塗とは言えない安い「偽物」を買ってもねえ。輪島郊外の鴨ヶ浦にも寄りました。



輪島の朝市

 

鴨ヶ浦 沖に続くのは大蛇礁

 ホテルでもらえた能登半島道路の無料券を最大限使用します。全区間使用すると1,180円が浮きます。帰路を東海北陸自動車道にするか、北陸道にするか、往路でも考えましたが、復路でも考えます。でも、せっかくもらったカードを全額使用すると、金沢方面へ行くことになるので、必然的に北陸道が近くなります。ということで、往路同様、北陸道経由で帰ることにします。

 昼は時間的に金沢市内となります。ちょうど有料道路と金沢西インターとの間です。国道沿いの「魚匠庵」という店に入ります。20分待ちになっていましたが、まあいいでしょう。カウンター席に案内され、「鰤(ブリ)かま塩焼きとお造り御膳」(1,200円)を食べました。鰤かまは結構大きく食べるところは多くありました。

 琵琶湖のあたりでは雨にも降られました。大した渋滞もなく、まあまあ順調に帰宅できました。愛知県内の高速上ではかなりの強い雨で低速運転を強いられたところもありましたが。

 見かけた植物
 サルトリイバラ、トチノキ、ムベ、シシガシラ、ヤブニッケイ、コシアブラ、ツルシキミ、ゴンズイ(果実)、モミ、カニコウモリ、キッコウハグマ


【山伏山が紹介されている主な書籍など】

『中世の風景を読む 6 内海を躍動する海の民』(新人物往来社)1995年8月5日初版第一刷発行
  「日本海交通の拠点 能登」の項で山伏山の写真が載っています。

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