湯田川温泉 正面湯

 鳥海山の帰りに寄りましたが、鶴岡にあります。
 共同浴場はたったの200円でした。

【温泉名】湯田川温泉(ゆたがわおんせん)
【施設名】正面湯(しょうめんゆ)
【所在地】山形県鶴岡市湯田川乙
【泉 質】ナトリウム・カルシウム硫酸塩泉(旧泉質名:含石膏芒硝泉) 無色透明
【泉 温】43.2℃
【源泉名】湯田川1号泉
【源泉湧出量】約1000リットル/分
【水素イオン濃度】pH8.4
【水1kgあたりの蒸発残留物量】1,200mg
【水1kgあたりの主成分】
 硫酸イオン(SO42-):712.7mg、
 ナトリウムイオン(Na+):215.0mg、
 カルシウムイオン(Ca2+):150.0mg、
 塩素イオン(Cl -):58.6mg、
 メタケイ酸(H2SiO3):41.8mg、
 炭酸水素イオン(HCO3-):21.4mg
【料 金】200円
【設 備】内湯のみ
【営業日】年中無休
【営業時間】8:00〜9:00、11:00〜19:00(9:00〜11:00は清掃のため入浴不可)
【問合せ先】湯田川温泉観光協会 TEL 0235-35-4068
【利用日】2005.7.28
【関連webサイト】湯田川温泉観光協会 http://www.yutagawaonsen.com/

 鳥海山に登った後、山で一緒になった68歳の男性を鶴岡まで送りましたた。翌日は月山に登るそうです。
男性を下ろした後、鶴岡から近いところで汗を流したいとカーナビを見ると、最初、あつみ温泉が目につきました。
そこに向けて車を走らせていると、「車で5分」、という湯田川温泉の看板を見かけました。立ち寄りで入れるかどうかわかりませんが、とりあえずそこに行ってみることにします。

 鶴岡駅前から国道7号線へ向かう道路から左折して真っ直ぐ進みます。1本東を走る国道345号線まで行かなくてはなりません。しかし、そんなに遠くはありません。実際に何分で着いたかわかりませんが、車で5分、とは嘘でもありません。信号交差点を越えて真っ直ぐ行くと共同浴場駐車場の看板がありました。そこで工事をしていた人にそのことを聞くと、この奥にあると言います。車を駐車場にとめます。他にも1台、ちょうど浴場から戻ってきたと思われる人がいました。

 真っ直ぐに延びる落ち着いた雰囲気の温泉街の道を歩いていきます。途中、人がいたので、どのあたりか聞きました。もう少し先だと言います。その教えられたあたりに共同浴場っぽいところがありました。男湯と女湯の入口は別々のドアになっていて鍵がかかっています。そして案内の紙が貼ってあって、鍵は近くの商店にあるとのこと。浴場専任の管理人がおらず商店主と兼ねているのでしょう。案内図がすぐに頭に入らず、すぐ近くにいた小学生らしき子供に聞いてみました。すると少し戻ったところにある船見商店だと言います。その商店に行って、200円を払って鍵を持って案内してくれました。帰りは中から自由にドアは開けられます。

 ようやく中に入ると、年配の人が入っていました。シンプルで、脱衣場と目の前に湯船。カランもありますが、腰掛はありません。湯船からお湯を汲んだ方が早いです。みんなそうしているようです。手桶はあったので使わせてもらいます。石鹸もシャンプーもないので、手持ちを探しますがシャンプーが見当たらず、石鹸で髪の毛も洗いました。湯船は深め。湯量は豊富。掛け流しになっています。加水、加温、循環をしておらず天然のままです。浴室は明るく清潔な感じがします。次々に年配者が入ってきます。この辺りでは家に風呂がなく、みんなここにやってくるのでしょうか。しかし年配者ばかりなのはどうしてでしょうか。まだ夕方早い時間だからでしょうか。
 湯田川温泉にはもう一つ「田の湯」という共同浴場もあるようです。

 当然ながら冷房もないので、湯上りは多少汗がにじみ出てきますが、それでも登山の汗は流し、さっぱりできました。こんな穴場的な温泉を偶然見つけたのは、鳥海山でたまたま一緒になった人を鶴岡まで送ったからでしょう。もし一緒にならなかったら、もっと鳥海山に近いところで温泉を見つけて入っていた可能性が高いのです。

 利用した日はちょうど土用の丑の日。この日に湯治をするのを「丑湯治」といい、1年間無病息災で暮らせると言います。

 ところで、「正面湯」という名は何かの正面ということでしょうか。立地としては温泉街の真ん中あたりにあります。でも「真ん中湯」ではありません。正面湯の正面には道があり、その奥には神社が見えます。由豆佐売神社というらしく、この神社の正面という意味でしょうか。
 この神社の境内は、藤沢周平原作の『たそがれ清兵衛』の中で、清兵衛(真田広之)と朋江(宮沢りえ)が子供を連れて祭りを楽しむシーンの撮影に使用され、「湯田川神楽」も演じられたそうです。
 1997年に亡くなった作家藤沢周平は鶴岡出身で、作家になる前には湯田川中学校で教鞭をとっていたそうです。

 鶴岡の奥座敷と呼ばれる湯田川温泉は庄内三名湯の一つに数えられ、江戸時代には庄内藩主酒井氏が湯治場として利用したところだそうです。
 開湯は西暦712年(和銅5年)で山形県では蔵王温泉、五色温泉についで3番目に古く、東北地方でも8番目に古い温泉だといいます。平成13年に、環境省の国民保養温泉地に指定されたようです。

 2010年1月25日のNHK総合テレビ「ふだん着の温泉 カギと一緒に案内します 〜山形・湯田川温泉〜」で放映されました。私が見たのは2010年12月25日の再放送を録画したものですが。地区の210世帯ほとんどにお風呂がないと言っていました。湯温42℃。管理は「湯田川住民会」とのこと。1日平均で鍵の開け閉めが200回ほどなので、利用者は250人ほどになるそうです。

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