象鼻山 古墳群の山

 10年ほど前から、どこかへ行った帰路にでも立ち寄ろうと思いながら、登山の帰りにはなかなかそんな気にもなれず、ようやく今回、花を見に行った帰りに、どこか一つぐらいピークハントしておこうと思い、登ることができました。



山麓からの象鼻山

【山 名】象鼻山(ぞうびざん)(別庄山) 142m
【三角点】129.88m 四等三角点 点名:別庄(べっしょう) 昭和39年5月26日選点 平成18年7月31日改測
      所在地:岐阜県養老郡養老町橋爪字岡山214番1
【山 域】西濃
【水 系】揖斐川支流牧田川水系
【所在地】岐阜県養老郡養老町橋爪
【山行日】2009年3月21日(土曜日)
【行  程】古墳群入口から往復
  豊川 ==(R1)== 岡崎IC ==(東名・名神高速道路)== 養老SA ==== 関ヶ原IC ==== 伊吹山麓散策 ==
  7:38           8:04                             9:02-        9:32
  == 象鼻山登山口付近 ---- 送電線鉄塔 ---- 三角点ピーク ---- 象鼻山最高点 ---- 送電線鉄塔 --
        13:11-              13:33           13:38             13:53             13:55
  -- 象鼻山登山口付近 ==(県227・県226・R258)== 大垣IC ==(名神・東名高速道路)== 守山PA ==
       14:21-14:23                             14:38                           15:11-15:28
  == 上郷SA ==== 美合PA ==== 音羽蒲郡IC ==(R1)== 豊川(合計走行距離:266.6km)
  15:51-16:31   16:43-         17:06            17:14
【山行時間】約1時間10分
【標高差】約115m
【人  数】1人(単独)
【天  候】快晴 7℃(自宅出発時)、9℃(養老SA)、17℃(登山開始時)、18℃(守山PA)、
        18℃(上郷SA)、16℃(美合PA)、15℃(帰宅時)
     3月21日14時大垣の気象庁データ:気温17.5℃、風速3.6m/s、風向:南南東
【地形図】1:25,000 養老(ようろう) 平成5年10月1日発行1刷
【スタイル】ミズノ ウォーキングシューズ "FREEWALK"、DUNLOP ウォーキングシューズ(中国製)、眼鏡、
 ショートソックス、mont bellズボン(中国製 ナイロン(バリスパン)100% \6,570)、
 綿55%・ポリエステル30%・レーヨン15%トランクス(中国製)、紺色デイパック、黒色ウェストバッグ、
 綿100%半袖Tシャツ(USA製)、綿100%チェック長袖シャツ(中国製)、腕時計(CASIO TWIN SENSOR)、
 デジタルカメラ:MINOLTA DiMAGE7(首に下げて歩く)、KONICAMINOLTA αSweet DIGITAL(途中から首に下げて歩く)
 前日の春分の日には、奥三河の面ノ木方面などに花を探しに出かけましたが、ピークは踏まず。そして今日は、やはり花を探して伊吹山麓を歩くことが第一の目的で、やはりピークは踏まず。せっかくの三連休で、あちこちに出かけて、一つもピークを踏まないのは落ち着きません。翌日は雨の予報でもあり、出かけるつもりはありません。ということで、標高差100m程度ながら、ピークを踏むことを目的に、伊吹山麓を歩いた岐路に立ち寄りました。

 朝は7時半過ぎに自宅を出発。7日後の3月28日から土日祝日ETC利用の高速道路は休日特別割引で最大1000円になりますが、今日はまだです。そこで、100km以内半額割引に合わせ、音羽蒲郡ICではなく、岡崎ICから東名高速に入ります。そうすれば関ヶ原ICまで、96kmで、通常料金2650円のところ、約半額の1350円になります。

 さて、高速料金が下がる前の三連休。混雑具合はどうでしょうか。安くなる前で遠出は控える人もいるのかもしれませんが、さすがに三連休です。それなりに交通量は多いように感じます。逆に、安くなって大渋滞する前に出かけておこうなんて考える人もいるかもしれません。私はどちらかというと後者でしょうか。でも、あまり深く考えていません。出かけたいときに出かける。それしかないです。ただ、大渋滞が慢性化したら、ちょっと無理して早朝に出かけるとか、下道を使うとかということを考えなければならなくなるかもしれません。

 交通量が多めとはいえ、ノロノロ運転まではいきません。まだ朝早めだからでしょう。一宮IC付近も混雑に巻き込まれず、無事通過できました。伊吹山や鈴鹿には白い部分も見えます。少し前に雪が降ったのでしょうか。能郷白山はその名の通り、真っ白です。さすが両白山地の両雄の一つです。

 養老SAで休憩がてら昼食を買います。ついでに、腹も減ったので、「たこ棒」(\360)を1本食べます。関ヶ原ICを出て、目的地に向かいます。そして、午前中はそこで花の写真を撮りながら歩きました。

 さて、象鼻山に向かいます。登り口の近くに駐車できそうな場所があり、そこにとめます。他に車はとまっていません。登り口には、「象鼻山古墳群入口」とあります。道路を挟んで対面には、「丸毛兵庫頭 稲葉備中守 等奮戦の地」の石柱もあります。足元には、タチツボスミレやハコベの仲間や在来タンポポの仲間が咲いています。そして、ロープが張られ、「関係者以外の自動車やバイクでの入山禁止」の看板があります。ロープはしっかり張られ、歩行者がようやく脇から通れる程度です。



県道227号線(県道牧田室原線)沿いにある登山口



道は立派だがバイクも入れない

 道は立派で、迷いようはありません。途中の花はタチツボスミレのみで、他には何種ものシダなどが目立つ程度です。途中には送電線鉄塔が建っていました。近くの表示には「立花金属線 中部電力」とありました。



登りの途中にある送電線鉄塔

 山頂付近は下草がしっかり刈られていて、桜が植えられているようで、整然としています。桜の頃には花見客も訪れるのでしょうか。今日はまだ誰にも会っていません。



山頂の一角に出る

 まずは南のピークに向かいます。そこには「象鼻山古墳群 第四号」の木柱と「招魂社」と書かれて、囲まれた中に古い石組がありました。そして、「象鼻山 129.9m 点名 別庄 イセ愛山会 H20.6.14」のプレートも針金でくくりつけられていました。ということはこの辺りに三角点があるのでしょうか。地形図を出して確認すると、確かにこの辺りのようです。しかし、それらしいものは目につきません。そしてよく見ると、ほとんど埋まった三角点がありました。危うく見逃すところでした。



招魂社



埋もれそうな四等三角点「別庄」

 次は、祠のある中央のピークです。大正四年の文字が刻まれた「明治記念碑」の石柱を見てピークへ。「象鼻山古墳群 第三号」の木柱もあります。これらのピークは元々あるのか、それとも古墳として盛られたのでしょうか。



祠のある中央ピーク

 そして一番高い北のピークに向かいます。その途中、右手には見通しの利く場所があります。濃尾平野が広がっています。あいにく霞んで遠望は利きません。金華山は多少薄く見えます。澄んでいれば御嶽のいい展望台になるのでしょう。今日は、それが雲なのか判別に苦しむほどですが、見えたのは雲ではなくたぶん御嶽だと思います。



金生山方面

 最高地点は、「象鼻山古墳群 第一号」となっているようです。この古墳は岐阜県最古級で、象鼻山古墳群では最大の古墳です。前方後方墳で、棺を埋葬する後方部と祭を行う前方部でできています。前方後円墳が近畿・瀬戸内で発達した形状なのに対し、前方後方墳は東海で発達した形状とのことです。象鼻山には3世紀後半から6世紀頃にかけて62基もの古墳が築造されたと言います。内訳としては、前方後方墳2基、方墳17基、円墳40基、形状不明3基となっています。また養老町指定文化財(史跡)となっています。

 当時の日本は、近畿地方にあった(という)邪馬台国(やまたいこく)と東海地方にあった狗奴国(くなこく)が抗争していて、ここの1号墳は、狗奴国の王か王族の墓である可能性が高いのだそうです(以上、山頂部にある養老町教育委員会の説明板より)。最高地点を越えて、その先の送電線鉄塔の立つ場所まで下り、引き返します。

 ところで、象鼻山の名の由来は何なのでしょうか。平成5年10月1日発行の国土地理院の2.5万図には「鼻」に「げ」の読み仮名が付けてあります。でもこれでは、「象牙山」になってしまいます。これは誤りでしょう。地形図には、他にもいくつもの誤りがあったりするので、気をつけなければなりません。同じような過ちでは、屋久島の「翁岳」。これにも読み仮名が「おんな」となっていました。メジャーな山なので、知っている人も多いでしょう。地元タクシーの運ちゃんも、外から来た人が「おんなだけ」というので、不思議に思っていたそうです。これも普通に「おきなだけ」と呼ぶのが正解のようです。間違った読み仮名をつけるぐらいなら、何も付けない方がマシなのに、どうしたことでしょうか。国土地理院の取材時に、そう呼んだ人がいたのでしょうか。いずれにしても、象鼻山も「ぞうびざん」が正しいようです。途中にある養老町教育委員会の「象鼻山ガイド」という案内板にも読み仮名が書いてありますし、地元の知人もそう呼んでいました。

 さて、象鼻山の名の由来ですが、私は正解を知りませんので、勝手に想像してみます。象の鼻というと、その形がまず想像されます。象の鼻のように長いスカイラインを持つ山だからでしょうか。確かに麓から見ると、そのようにも見えます。そして、上空からの地形を見ても、象鼻山は山塊の末端で、象の鼻のように突き出た位置にある山であることがわかります。とすると、そんなに古い名前ではなさそうです。また、前記の案内板には、「象外先生碑」というものが載っています。「象外」は「しょうがい」と読むようですが、ここの古墳群を調査された先生なのでしょうか。その人の名が元になっているのかもしれません。
 中国の桂林にも象鼻山という観光地があるようですが、関連性はわかりません。

 途中の落ち葉の堆積している斜面で、どうやらニホンカナヘビを踏んでしまったようです。カナヘビはしっぽを切り離したのでしょう。本体は見つからず、しっぽだけがしばらく飛び跳ねていました。

 下りでは、単独男性とすれ違いました。下山後は大垣ICへ向かいます。県道を通ってそれほど遠くありません。経済速度を心がけ、守山PAに寄ります。そして次に上郷SAへ。ここで、早めの夕食とします。名鉄レストランで「うな丼と小きしめん」(\980)を食べます。



下りの途中で養老山地方面を見る

 17時を過ぎないと半額割引にならないと思っていたので、美合PAにも寄ります。ミル挽きコーヒー自販機でキリマンジャロ(\250)を買います。ボタンを押してから出てくるまでに時間がかかりますが、人気もある自販機のようで、順番待ちをします。17:06に音羽蒲郡ICを出て帰宅しました。高速料金は、通常2600円のところ、1300円となりました。高速道路の走行距離は、94.7kmです。2008年9月20日から土日祝日は、休日昼間割引で17時前でも半額になっていたのをすっかり忘れていました。

 夜は、テレビで、『黒部の太陽・前編』を放映していました。もちろん、映画版ではありません。「フジテレビ開局50周年記念ドラマ特別企画」とのことで、香取慎吾主演です。今日の象鼻山の記録をパソコンで書きながらテレビをつけていましたので、実際にはほとんど画面は観ていません。深田恭子も出演していましたが、最初、気づきませんでした。少し前と比べてほっそりしていたからです。役作りで痩せたのか、それとも太りすぎを自覚してダイエットしたのでしょうか。いつか映画版を観てみたいものです。

 見かけた動物
 ニホンカナヘビ、ウグイス(声)

 見かけた植物
 ヒサカキ(花)、タチツボスミレ(花)、ミドリハコベ(花)、ヤブツバキ(花)、フユイチゴ(葉)、スギ(葉)、ヒノキ(葉)、シシガシラ


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