赤坂山・三国山・大谷山 マキノ高原から周回 せっかくのゴールデンウィークなので、ちょっと遠出して以前から気になっていた赤坂山に出かけました。さらに、前夜は車中泊したため、欲張って大谷山ピストンや黒河峠(くろことうげ)から林道下りまで満喫しました。最近の歩き不足でちょっと足にきましたが。
【山 名】大谷山(おおたにやま) 三等三角点 点名:八十千岳 813.87m 所在地:滋賀県高島市大字石庭字大谷山904 赤坂山(白谷山)(あかさかやま、しらたにやま) 四等三角点 点名:赤坂山 823.76m 所在地:滋賀県高島市大字牧野字赤坂山929 昭和39年5月25日選点 三国山(三国岳)(みくにやま、さんごくやま) 三等三角点 点名:三国岳 876.25m 所在地:福井県敦賀市大字山字黒河99号1 【山 域】野坂山地(愛発(あらち)山地、湖北山地、丹波高原) 琵琶湖国定公園 【水 系】淀川・耳川水系 【所在地】滋賀県高島市マキノ町牧野・石庭(いしば)・白谷(しらたに)・福井県三方郡美浜町新庄 【山行日】2008年5月4日(日曜日・みどりの日) 【行 程】マキノ高原から周回(大谷山は寒風からピストン) 3日(土・憲法記念日) 豊川 ==(R1)== 岡崎IC ==(東名・名神)== 養老SA ==(名神・北陸)== 木之本IC ==(R8・R303・R161)== 17:02 17:38 18:38-19:28 20:03 == 道の駅マキノ追坂峠(車中泊)(3日合計走行距離:170.0km、高速道路:135.1km、\3,400) 20:22 4日(日・みどりの日) 道の駅マキノ追坂峠 ==(県道287、6.6km)== マキノ高原キャンプ場 ---- リフト上 ---- 西山林道分岐 -- 5:18 5:28 - 5:38 6:10 6:34 -- ベンチ ---- 寒風 ---- 大谷山 ---- 寒風 ---- 分岐 ---- 粟柄越 ---- 折戸谷分岐 ---- 赤坂山 -- 6:56-7:00 7:46 8:12 8:42-8:46 9:31 9:34 9:37 9:47-9:53 -- 水場 ---- 分岐 ---- 三国山 ---- 分岐 ---- 資材運搬路 ---- 黒河峠 --(林道黒河マキノ線)-- 10:24 10:48 11:02- 11:25 11:58-12:01 12:08-12:12 --(県道533・県道287)-- マキノ高原キャンプ場・マキノ高原温泉 ==== 伊吹山麓 ==== 関ヶ原IC == 14:09 - 14:59 17:04 == 養老SA ==== 一宮料金所 ==(\320)== 名古屋(実家泊)(名神:34.4km、通勤割引\550) 18:44 19:15 5日(月・こどもの日) 名古屋 ==(R1)== 豊川(3日間合計走行距離:353.6km) 14:38 【所要時間】8時間31分(休憩を含む) 【標高差】約740m 【人数】1人(単独) 【天 候】朝靄後晴(4日) 28℃(3日自宅出発時)、20℃(3日養老SA)、17℃(3日道の駅到着時) 12℃(登山開始時)、21℃(6:56)、24℃(赤坂山)、25℃(黒河峠)、 23℃(名古屋到着時)、19℃(帰宅時) 5月4日敦賀の気象庁データ:平均気温22.5℃、最高気温29.6℃、最低気温14.2℃、平均湿度60%、 最小湿度38%、平均風速5.5m/s、最大風速9.85m/s、最大風速時の風向:南南東、 最大瞬間風速14.9m/s、最大瞬間風速時の風向:南南東 【地形図】1:25,000 駄口(所持せず) 【スタイル】皮登山靴zamberlanフジヤマ、薄手ショートソックス+厚手ショートソックス、眼鏡、 MILLETアタックザック、mont bellズボン(中国製 ナイロン100%)、腕時計(CASIO TWIN SENSOR)、 綿100%トランクス(中国製)、MUSSHU長袖シャツ(ポリエステル100%)、ウェストバッグ、 mont-bellポリエステル100%(ウイックロン)半袖Tシャツ(日本製)、タオル、 デジタルカメラ:MINOLTA DiMAGE7(首に下げて歩く)、KONICAMINOLTA αSweet DIGITAL(途中から首に下げて歩く) 【所持飲料】ボルヴィック フルーツキス500ml(約400ml飲む)、サントリーDAKARA 500ml(約200ml飲む)、 茶花(ちゃか)緑茶500ml(完飲)、ゲータレード トリプルチャージ500ml(約300ml飲む)、 森永製菓 ウイダーinゼリー マルチミネラルイン180g(amazon.co.jp)(半分ほど飲む)◆前日のアプローチ◆
できれば赤坂山のついでに大谷山にも寄り、さらに三国山から黒河峠経由で林道を下ろうと考えて、前日発としました。ただ、3日の午前中は、自然観察会の下見で、豊川放水路へ行きました。朝は曇っていて涼しかったのですが、すぐに晴れてきて、汗をかくほどになりました。そのためにちょっと元気がなくなるほどでした。自宅で昼食をとり、準備をして入浴したら、さっぱりして、もう出かけるのみです。夕方5時過ぎに出発することができました。ただ、高速道路は、音羽蒲郡IC入口手前の電光掲示板で、岡崎まで渋滞とのこと。とりあえずそのまま国道1号を岡崎ICまで進むことにします。
岡崎ICを入ると、いきなり渋滞ですが、すぐ先までで後はそこそこのスピードで走ることができました。養老SAの名鉄レストラン「寄路地」で夕食、奥美濃古地鶏かつ膳(\1,000)を食べ、ついでに翌日の朝飯、昼飯を買うことができたので、コンビニに寄らなくても済みました。自宅から養老SAまで、106.4km走行。
木之本ICを下りて、今日は道の駅マキノ追坂峠(おっさかとうげ)まで行くことにします。道の駅なら駐車場にもトイレにも困らないと思ったのです。到着すると早くもここで車中泊をしようとしていそうな車が何台もとまっていました。さすがゴールデンウィークです。トイレで歯を磨き、車の中で就寝します。
ただ、いざ寝ようとすると、照明がまぶしく、また道路を走る車の音も耳障りです。そういえばアイマスクを持っていたことに気づき、使ってみます。でも光よりも音が気になります。でも仕方ないのでそのまま眠ることにします。
(後日、道の駅などで車中泊することが問題になっているという報道を目にしました。確かに車中泊する車で道の駅がいっぱいになり、休憩したい車が迷惑するようだと問題でしょうが、そこまでいかなければ何の問題もないような気がしますが。高速道路のSAで、いかにも仮眠用のスペースがあったりするのを見たこともありますし。仮眠と車中泊は違う? 今回、道の駅でも端の方に車をとめて休憩で入ってくる車の迷惑にはならないようにしたつもりですし、それほど多くの車がいたわけでもありませんので、まあいいかな、と思ったのですが。それでもまだ他に私の気づいていない問題がある?)
◆キャンプ場を抜けて◆
車の通過する音がうるさく、一睡もできなかった気分ですが、朝目覚めると、それほど眠気はないところをみると、どうやらそれなりに眠っていたのだろうと思います。朝食は養老SAで買った、柿の葉寿司(\1,050)です。登山口のマキノ高原キャンプ場は多くのオートキャンプ客で賑わっています。もう起きている人もかなりいます。そのキャンプ場の中を登ります。まずは寒風(かんぷう)へ登ります。しかし、その登山道へ入るのがわかりにくいのです。地形図は持っていなかったので、ネットで検索した「ゆったりのんびり山歩き」さんの2006年5月1日の地図(http://iwahige7.web.infoseek.co.jp/0605hpakasaka003.jpg)をプリントアウトして持ってきたのが大変役に立ちました。一旦は分岐を左に進みましたが、どうやらその道路(西山林道)は沢の右岸に沿って上がっていっているようで、スキーゲレンデの方へは行きそうにありません。一旦戻り、それらしいところを探すと、目立たず、「大谷山登山口」の表示がありました。
マキノ高原のオートキャンプ場はテントがいっぱい
ゲレンデへの入口に目立たずある「大谷山登山口」ゲレンデに入るとリフトが2本ありますが、もう錆び付いているようで、使われていない感じです。後日調べると、スキー場はやっているみたいですが、リフトは廃止され、サンキッドという「動く歩道」で登ることができるようになっているみたいです。
使われていない第2リフトのりば2本のリフトの中間(第2ゲレンデ)に踏み跡がつけられていて、迷うことはありません。キャンプしたらしい子供たちがリフトの上まで登っていました。朝飯前のようで、「腹減った」と言ってました。全体的に朝もやがかかっていましたが、徐々に晴れ渡ってきています。
ゲレンデ ここを登りました(写真では目立ちませんが踏み跡ははっきりしていました)◆寒風への登り◆
リフトの上を通過し、ゲレンデを抜けると、登山道となり、早速、トキワイカリソウやオオイワカガミなどの花が咲いています。途中ベンチのある休憩所で休憩します。人工林もありますが、明るい落葉樹林の方が多い感じで、そんなところには多くの野鳥のさえずりも聞こえます。ただ、たまに蜘蛛の巣にひっかかるため、枯れ枝を拾って目の前にかざして歩きます。
西山林道への分岐点
朝靄の山麓を見下ろす
朝靄のキャンプ場を見下ろす
ブナ林稜線が近くなってくると雰囲気でわかり、そして寒風(寒風峠)に着きます。すると冷たい風が吹いてきました。まさに寒風。ただ、方向は南風です。それでも冷たく感じたのはまだ朝だからでしょう。
寒風には新しい道標とともに古い道標もありました
高島トレイルの道標にはローマ字で読みも記されています◆大谷山ピストン◆
さて、大谷山に向かいます。計画段階では登山道があるのだろうか、などと心配していましたが、どうやら立派な登山道がついているようです。「高島トレイル」と書かれた道標がしっかりあり、地点の読みも書かれてあるのが親切です。また、「中央分水嶺」ともあります。確かに琵琶湖北部なら、日本海と太平洋との分水嶺になるわけです。快適な尾根歩きで蜘蛛の巣もないので、枯れ枝は不要となり、手放します。大谷山へ続く登山道は、笹の中にくっきりと描かれています。花はあまり咲いていませんが、久しぶりにこんな開放的な登山道を歩く気がします。大谷山のピーク上空にはトンビがゆったり飛んでいます。たまにピーヒョロヒョロと鳴き声もします。
右上が大谷山
笹から顔を出す木の枝は風の影響を受けています でも今日は逆風
大谷山への登り山頂を独り占めして引き返します。途中には小さな干からびた水溜り跡のようなものもあり、シカの足跡が空しく見えます。寒風に戻り休憩します。
大谷山三等三角点「八十千岳」
大谷山の先は大御影山となっています
涸れ池
涸れ池には足跡がくっきり
涸れ池の周りには木が生えている
寒風に戻る道◆粟柄越へ◆
ここから粟柄越(あわがらごえ)まではアップダウンの少ない快適な尾根歩きです。途中、単独の男性登山者に今日初めて会います。私が先に気づき、挨拶すると、先方が声をかけてきます。朝、キャンプ場で会った男性でした。朝会ったときは登山をしそうにない格好でしたが、今は登山者スタイルです。だからすぐには気づかなかったのかもしれません。家族を下に残し一人で登山を楽しんでいるようです。寒風まで往復しようとしたが、登山口がわからず粟柄越経由で来たと言います。私はプリントアウトした地図だけですが、彼は地図なしとのことです。私も道を間違え、地図を見て入口を探したぐらいなので、仕方ないでしょう。
寒風北側の斜面などは土砂崩れ防止のような工事が為されていますその後、何組かとすれ違います。寒風と粟柄越との間はあまり歩かれないと思っていましたが、そうでもなさそうです。キャンプ場から赤坂山に登って、少し物足りないから寒風経由で下ろうとする人がいるのかもしれません。
立派な送電線が横切る地点を過ぎると粟柄越です。粟柄越は赤坂海道とも呼ばれていて、赤坂山の名の由来にもなったようです。福井県美浜町(折戸谷)への分岐もあります。少し上には岩の中に石仏もあります。赤坂山はすぐ先です。(「赤坂山」(akasakayama)は、パソコンでローマ字入力すると全てア段なのでとても入力しづらいです(^^;)
粟柄越付近の送電線
粟柄越付近の岩の中にある石仏(馬頭観音?)◆赤坂山から明王の禿◆
山頂に先客は二人。私が着き、しばらくするとここでも独占状態になりました。先ほどまで賑わっていたので、たまたまでしょう。山頂には三角点の他に、側面に「主図根」と書かれた石標もありました。他の側面は、「山」、「公共」が読み取れますが、他の1面がよくわかりません。後日、上西氏のサイト、「三角点の探訪」の「近年の森林測量」のページを見ると、ちゃんと赤坂山の写真があり、北面は「23」とのこと。てっきり漢字一文字だと思っていましたが、数字とは想像していませんでした。手持ちの写真を見直すと確かに「23」が読めました。でも、もう一文字上にもありそうにも見えますが、北面で日が当たっておらず写真ではよくわかりませんでした。山頂には他に、簡単な360°展望板もありました。
赤坂山頂上の岩
「主図根」と四等三角点(左)三国山方面に下るとほどなく2名が登ってきました。そしてまずは明王の禿を通ります。この付近は花崗岩の岩場とザレ場があります。かつて水晶類を産出したそうです。この崩壊地に突き上げる谷を明王谷と言い、この谷に不動明王を本尊とする白蓮寺があったそうですが、1500年代後半に火災で焼失し、現在は楚石が残っているのみだそうです。振り返ると赤坂山が綺麗な三角形をしていました。登山道沿いにも花が増えてきました。トクワカソウの群落も見られました。
明王の禿
明王の禿の岩場と山麓
左端の階段を登っていきます
ザレ場
赤坂山を振り返る◆三国山ピストン◆
三国山は近江、若狭、越前の国境にあたります。登山道は稜線ではなく、滋賀県側の山腹につけられています。途中には水場もありました。三国山へは分岐からピストンすることになります。空腹感と登り坂と暑さと運動不足で気分はあまりよくありません。でも山頂まで我慢します。山頂に着くと、比較的平均年齢の若いグループがいました。話を聞くと豊中労山のようです。少し下にももう1グループあり、同じ山岳会の別パーティのようです。大きなザックの人もいるのでボッカでもしているのでしょう。ここでも1グループが去った後は少し下にいるパーティは別として独占状態となりました。昼食は、養老SAで買った、さけおにぎりと昆布おにぎり(各120円)です。
三国山三等三角点◆黒河峠へ◆
分岐に戻り、黒河峠方面へ進みます。時間的余裕がなければ引き返すことも考えていましたが、何の迷いもなく、黒河峠へ向かいます。明王の禿を越えてくるとまたそのピークを通って粟柄越まで戻るのも億劫に感じたのも確かですが。黒河峠には車が何台かとまっていますが、特に駐車場はないようです。正確には峠より少し滋賀県側でしょうか。他には誰もいませんでしたが、私が未舗装の林道を下りかけると、下りてきた登山者がいました。車が駐車してあるようですが、しばらくしても下りてこないところを見ると、どうやら敦賀側に下ったようです。
黒河峠登山口に下り立つ◆下山◆
林道をしばらく下るとかなり下ってから舗装になります。そしてそこには通行を遮るようにロープがかけられていました。脇には駐車スペースがあり何台かの車がとまっていました。ただ、歩いてマキノ高原まで戻る人も何人かいるようで、膝の裏の筋が痛んでいる中、仲間意識を持つことができ、ちょっと心強く思えました。キャンプ場に戻り、すぐ横にあるマキノ高原温泉 さらさに入りました。そして、帰路、伊吹山周辺に寄ったりして、関ヶ原ICから高速に乗り、養老SAのレストラン養老でうなぎ丼セット(\1,200)を食べ、ついでに会社の同僚へのお土産を買おうと思っていたのを思い出し、ちょっと行き先が違うけど「京都抹茶ラングドシャ」(\1,260)を買い、名古屋の実家に向かいました。そして1泊後、5日、雨の中、豊川に帰りました。さらに翌6日は、面ノ木へ出かけました。
見かけた動物
ウグイス、トンビ、ニホンカナヘビ見かけた植物
トキワイカリソウ、トクワカソウ、オオイワカガミ、オオバキスミレ、シハイスミレ、フイリシハイスミレ、ニョイスミレ(ツボスミレ)、スミレ、ミツバノバイカオウレン?、カタクリ、ニシキゴロモ?、シロバナニシキゴロモ?、ミヤマカタバミ、チゴユリ、ムラサキケマン、ヒメハギ、ミツバツチグリ、キジムシロ、タチイヌノフグリ、スズメノヤリ、ウワミズザクラ、タムシバ、モミジイチゴ、ニガイチゴ、サルトリイバラ、オオバクロモジ?、ヤブツバキ、ユキグニミツバツツジ?、ミヤマガマズミ?、キンキマメザクラ?
【赤坂山が紹介されている書籍】 『山あるきナビ 関西の山あるき100選』(昭文社)2003年1版4刷発行 マキノ高原から赤坂山・三国山のほぼ周回コースが紹介されています。 こちらで購入できます→amazon.co.jp 関西の山あるき100選 『アルペンガイド23京阪神ワンデイ・ハイク』(山と溪谷社)1996年4月改訂第4刷 北マキノから赤坂山・三国山の周回コースが紹介されています。 『分県登山ガイド24滋賀県の山』(山と溪谷社)1998年3月25日第三刷 北牧野バス停前から赤坂山へのコースが紹介されています。誤記あり。 新版はこちらで購入できます→amazon.co.jp 滋賀県の山 新・分県登山ガイド 『新日本山岳誌』(ナカニシヤ出版)2005年11月15日第1版第1刷発行 大谷山は丹波高原の項に、赤坂山・三国山は比良山地の項に載っています。 『登山時報 No.411(2009年5月号)』(日本勤労者山岳連盟)2009年4月15日発行 特集 我が会のGW山行「赤坂山〜三国山・野坂山地 比良雪稜会(滋賀)」で野点山行が紹介されています。 『コンサイス日本山名辞典修訂版』(三省堂)1989年9月1日第6刷 赤坂山は載っておらず、三国山、野坂山地、粟柄越が載っています。
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