千葉山 智満寺の十本杉

 東三河山ぽ会の自然保護部自然観察山行で尾川丁仏参道登山口から登りました。紅葉はドウダン原のドウダンツツジ程度でしたが、智満寺の十本杉が見応え十分でした。



尾川丁仏参道の石仏 拾八番は修復されています

【山 名】千葉山(ちばさん) 496m
【山 域】駿河
【水 系】大井川支流大津谷川水系・大井川支流相賀谷水系
【所在地】静岡県島田市尾川(おがわ)・大草(おおくさ)・千葉(ちば)・相賀(おうか)・伊太(いた)
【山行日】2010年11月27日(土曜日・先勝)
【行  程】尾川から周回
  豊川 ==(R1/21.6km)== 豊橋 ==(R1)== 道の駅掛川 ==(R1・県217)== 尾川丁仏参道登山口 ---- 大草分岐 --
  7:17                                                                    -10:17         10:58
  -- 車道に合流 ---- 仁王門 ---- 智満寺境内 ---- 千葉山 ---- 雷杉 ---- 十字路 ---- 展望台 --
       11:48         12:11         12:13         12:37      -13:15     13:28       13:32
  -- 吊り橋 ---- 尾川丁仏参道登山口 ==(県217・R1・R473)== 相良牧之原IC ==(東名高速)== 三ケ日IC ==
     13:41         15:14-
  ==(県85・県310・R301・県4・R1) == 豊橋 ==(R1)== ヤマナカ ==== 豊川(自車での合計走行距離:40.9km)
                               -17:48       18:29-18:51    18:54
【山行時間】4時間57分(休憩を含む)
【標高差】約430m
【人  数】16人(43〜80歳、男8人・女8人)
【天  候】快晴
  気温:8℃(自宅出発時)、15℃(どうだん原)、12℃(解散時)、
     11℃(ヤマナカ)、10℃(帰宅時)
     11月27日静岡空港の気象庁データ:平均気温11.5℃、最高気温16.8℃、最低気温8.3℃、平均風速4.4m/s、
                     最大瞬間風速11.8m/s、最多風向:北西
【地形図】1:25,000 向谷(所持せず)
【スタイル】皮登山靴zamberlanフジヤマ、中国製グレー半袖Tシャツ(綿70%・ポリエステル30%)、
 mont bellズボン(中国製 ナイロン(バリスパン)100% \6,570)、MILLETアタックザック、眼鏡、
 腕時計(CASIO TWIN SENSOR)、黒色ウェストバッグ、MUSSHU長袖チェックシャツ(ポリエステル100%・日本製)、
 綿55%・ポリエステル30%・レーヨン15%トランクス(中国製)、薄手ショートソックス+厚手ショートソックス、
 デジタルカメラ:SONY α350、MINOLTA DiMAGE7(いずれも首に提げて歩く)
【所持飲料】AQUARIUS Day-Start バレンシアオレンジフレーバー カロリーオフ 500ml(約400ml飲む)、
      サントリー緑茶 伊右衛門500ml(約100ml飲む)、アクエリアス カロリーオフ500ml(飲まず)
 前夜の仕事帰りにヤマナカでおにぎりなどを買ってから帰宅します。翌朝6時前に起床し、菓子パンを食べます。豊橋に集合し、4台に乗り合わせて出発します。参加者は1人欠席で16人です。私が最年少で、最高齢はなんと80歳。

 私はSさんの真っ赤な車を運転します。国道1号線バイパスはほとんど信号がなく快適ですが、途中からは混雑気味になってきました。道の駅 掛川で休憩し、運転はSさんに交代します。野田インターを下りて北上し、尾川丁仏参道登山口付近に駐車し、出発します。近くには自転車のグループもいて、自転車で走行するということを告げられる。最近は、迷惑がられて、あまり自転車での山道走行ができない状況になっているところがあるが、ここではまだ走っている人がいるようです。



何の変哲もない道路脇から「尾川丁仏参道」が始まります

 パーティは3つ。私はBパーティのメンバーで、共同装備のツェルトだけを分担して持ち、リーダーでもサブリーダーでもありません。パーティ毎に出発しますが、我々のパーティが最後になります。通常はリーダーがパーティの最後尾につきますが、リーダーのNさんがカメラをぶら下げた私に配慮してくれたのか、Nさんの後ろを私が歩きます。つまり、16人の最後尾で、ところどころで写真を撮っても後続に迷惑をかけないで済みます。そしてNさんと草花の話をしながら歩きます。

 途中で自転車の人たちが下りてきます。やはり一瞬ビクッとしますが、自転車の人たちも気を使いながら下りてきます。車で上まで行き、山道の下りを楽しんでいるとのこと。山の楽しみ方は一通りではありません。マジョリティである登山者の意見が優先してしまうことが多いのかもしれませんが、共存共栄できればそれに越したことはありません。

 山道沿いには、石仏がところどころに置いてあります。町目石の1つを見ると、「天保十一」の文字が読めました。天保11年は1840年で3年前に大塩平八郎の乱、4年後に天保の大飢饉があった頃となります。植生は東三河とそれほど変わりありませんが、東三河では見かけたことのない草花もありました。



たくさんの手が彫られた千手観音



「廿町目」は「天保十一庚子歳 十二月吉日建立」とあります



さすがは静岡 登山道脇に茶畑が広がる光景は何度もありました



二輪車による走行注意の看板 エンジン付は禁止となっています

 途中で道路に出ます。その先、車がしばしば通る道路を避けて、道標にも従わず、前のパーティが左に折れますが、我々もそれについていきます。しかし、先には行けないようで、引き返してきます。道路はすぐ下なので、ショートカットのためにわずかに竹やぶに入り、茶畑の脇を通って道路に下りました。静岡県は本当にどこにいっても茶畑という感じですが、ここも名産地のようです。「島田茶」というブランドで、全国の品評会で2位になったとか。

 道路を登っていくと、智満寺の駐車場に着きました。結構車がとまっています。有名なお寺のようです。いつもこれぐらいの参拝者がいるのでしょうか。それとも今の時期に多いのでしょうか。息を切らして階段を登っていくと仁王像がある仁王門をくぐり、境内に出ます。左手には大きなイチョウの木が黄色く色づいています。葉は小さめで、老木なのだろうと想像できます。銀杏も落ちているので、雌株です。しかし、他に紅葉するような木はわずかです。紅葉の名所ではなさそうです。



「天台宗 千葉山 智満寺」への登り口 天台宗とあるが今は曹洞宗らしい



仁王門の吽形



薬師堂とその裏の「頼朝杉」

 さらに登ると千葉山のピークですが、そこには「奥之院」の標識だけで、何もありません。少し先に十本杉の案内板があり、8本が紹介されています。少し下ると「大杉」があります。さすがに立派です。そしてぐるっと十本杉巡りコースを一周し、「雷杉」の前で昼食とします。十本杉は昭和37年に国指定天然記念物に指定されています。展望もなく、日差しもほとんどありませんが、予定よりも時間がかかり、雰囲気の良さそうな「どうだん原」まではまだ遠いので、ここで昼食となりました。



「達磨杉」 開山杉、頼朝杉、常胤杉、経師杉、子持杉、大杉、雷杉、一本杉、盛相杉と合わせ「十本杉」



「雷杉」を見上げる

 昼食後は、ドウダン原へ向かいます。雰囲気の良い尾根道を下っていきます。途中には展望の良い場所があります。ここで、集合写真を撮ります。



南に大井川と太平洋を見る この辺りでは大井川は西から東へ流れている



西にアンテナの林立する低山を見る

 道路の上に架かる揺れる釣り橋を渡ると、「ペンションどうだん」です。右脇からさらに下っていくと、「どうだん原」です。ドウダンツツジの紅葉が逆光でまぶしいぐらいの場所で、他に見物客も来ているようです。ただ、ここだけにこれだけのドウダンツツジが群生しているのも不自然に感じます。「自生」らしいのですが、その後、人工的に増やしたのではないかと想像しました。トイレもあるのでここで休憩しました。



釣り橋を渡る 想像以上に揺れます



「どうだん原」の中を歩く

 ここからしばらく下ると、広い整地された場所に出ました。第二東名の工事現場だったところでしょうか。今は工事はしていないようで、だだっ広いだけです。ここから2車線の綺麗な道路を下ります。車もたまに走っています。駐車地点までそのまま道路を歩きます。



綺麗すぎる舗装道を下る



道路から登ってきた千葉山を見る



工事中の第二東名をくぐる



登山口付近にはこの看板があるが駐車したのは表示の右(山頂方面)ではなく左の方

 帰りは、国道1号の混雑を避け、東名高速を利用します。野田インターから1号バイパスに乗り、大井川を渡り、国道473号へ入ります。しかし、後ろの車2台はそのままバイパスを直進してしまい、別行動となります。我々は、途中のお茶の郷博物館でトイレ休憩してから、473号バイパスに入り、相良牧之原インターから東名に乗ります。他の2台は掛川インターから東名に乗ったようです。

 東名高速は途中で故障車による渋滞が少しあっただけで、他はスムーズに進みます。三ケ日インターで下り、ドライバーは、SさんからMさんに交代し、無料になった浜名湖レークサイドウェイを通り、多米峠トンネル経由で駐車地に戻りました。他の2台は、三ケ日インターから岡崎経由で駐車地に戻ったようで、我々より少し早く到着していました。まだ18時前ですが、すでに真っ暗でした。交通費を精算します。一人あたり2000円でした。解散後、ヤマナカに寄って、夕食や翌日の食材を購入してから帰宅しました。

 携帯電話の歩数計によると、1日で歩いた歩数は18,753歩。距離は11.2km、時間は3:15:00、消費カロリーは538kcal、脂肪燃焼76gでした。

 見かけた動物
 ジョロウグモ、シキミタマバエ(虫こぶ)、カマキリsp、ザトウムシsp、カラスsp

 見かけた植物
 ウスベニニガナ(花)、リンドウ(花)、アキノタムラソウ(花)、ヌマダイコン(花・果実)、リュウノウギク(花)、シロヨメナ(花)、ノコンギク(花)、アザミsp(花)、カタバミ(花)、ハキダメギク(花)、コセンダングサ(花)、セイタカアワダチソウ(花)、カンアオイ(花)、コウテイダリア(花・植栽)、ススキ、キッコウハグマ(果実)、シュウブンソウ(果実)、ジャノヒゲ(果実)、フユイチゴ(果実)、コクラン、マツカゼソウ、ミズヒキ、シャガ、タケニグサ、イズセンリョウ(果実)、ハナミョウガ(果実)、ヤブミョウガ(果実)、ジュズダマ(果実)、ナガバノコウヤボウキ(果実)、チャ(花)、ヤツデ(花)、ヒロハ?ドウダンツツジ(紅葉)、イチョウ(果実・黄葉)、ウリカエデ(黄葉)、ウリノキ(黄葉)、イロハカエデ(紅葉)、ヤブコウジ(果実)、マンリョウ(果実)、クチナシ(果実)、クサギ(果実)、ビナンカズラ(果実)、スズメウリ(果実)、アオキ(果実)、ネズミモチ(果実)、タブノキ(冬芽)、クズ、コシアブラ、ヌルデ、イタドリ、アカメガシワ、アリドオシ、サカキ、ヒサカキ、イヌマキ、カラスザンショウ、シキミ、イヌツゲ、アラカシ、ヒノキ、スギ、ムベ、テイカカズラ(紅葉)、キヅタ、カニクサ、ノキシノブ、マメヅタ、オオバノイノモトソウ、ウラジロ、コシダ


【千葉山が紹介されている書籍】

『静岡の百山』(明文出版社)平成5年11月27日改訂三版
  「この山は春がよい。」とあります。

『コンサイス日本山名辞典修訂版』(三省堂)1989年9月1日第6刷
  標高478mとなっています。「全山スギで覆われ」ともあります。

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