三河富士 最後に藪歩き

 三河富士には、3月に南麓の赤岩寺から登りましたが(記録)、今回は北麓から登りました。
【山 名】三河富士(赤岩山) 320m
【三角点】309.64m 三等 点名:三輪村2(みわむら) 選点:明治20年7月5日 改測:平成15年9月20日
      所在地:愛知県豊橋市石巻町字大亀38番20
【山 域】弓張山脈(八名弓張山地・東三河) 石巻山多米県立自然公園
【水 系】豊川水系
【所在地】愛知県豊橋市石巻町字会下(えげ)・多米町字赤岩山(あかいわさん)
【山行日】2007年12月31日(月曜日・大晦日)
【行  程】北麓から周回
  自宅 ==== 北麓登山口 ---- 鉄塔No.26 ---- 沢分岐点 ---- 鉄塔No.27 ---- 界ニ五一 --
  8:59           9:43       9:51-9:57       10:00       10:12-10:14      10:31
  -- 三河富士(鉄塔No.28)---- 三輪村2三角点(界ニ三六) ---- 三輪第二林道 ---- 界ニ八ニ --
        10:39 - 10:46           10:53                          11:25-11:38        11:52
  -- 界ニ八一 ---- 沢分岐 ---- 北麓登山口 ==== とよか和の湯 ==== 自宅(合計走行距離:44.6km)
      11:55        12:06      12:16-12:26           -13:47      14:05
【所要時間】2時間33分
【人  数】一人(単独)
【標高差】約245m
【天  候】晴 3℃(自宅出発時)、6℃(下山時)、7℃(帰宅時)
     12月31日11時豊橋の気象庁データ:気温6.0℃、風速10m/s、風向:西北西
【地形図】1:25,000 豊橋(とよはし) 平成13年修正測量
【スタイル】DUNLOP ウォーキングシューズ(中国製)、ショートソックス、眼鏡、MILLETアタックザック、
 ウェストバッグ、PHENIX化繊ズボン(中国製)、腕時計(CASIO TWIN SENSOR)、
 アクリル70% 毛25% カシミヤ5%長袖チェックシャツ(日本製)、綿100%紺色半袖Tシャツ(ブラジル製)、
 デジタルカメラ:MINOLTA DiMAGE7(首に下げて歩く)、綿100%トランクス(中国製)、
 TARAS BOULBA(アシックス)POLARTEC(ポリエステル100%)SERIES200フリース(登りで一時脱ぐ)
 (手袋、帽子は着用せず)
【所持飲料】KIRIN生茶甘み火入れ玉露入り 500ml(約50ml飲む)、屋久島縄文水 500ml(飲まず)
 まずは登山口探し。北麓には三ッ口池からの三輪第二林道や、送電線の下にあると思われる巡視路が候補としては有力になるのかもしれませんが、もう少し変化をつけて、谷間を詰めてみます。民家の奥に車1台が駐車できるスペースがあり、そこにとめて様子を見に行くことにします。

 するとすぐ先に踏み跡がありました。さらにすぐ左上へ急斜面を登る踏み跡もありますが、あまり濃い踏み跡ではないと思われるため、そのまま沢沿いの踏み跡を進むことにします。

 少し先には砂防ダムがありました。そこには「眼鏡川」と読める表示がありました。踏み跡は最初のうちはしっかりしていましたが、そのうちちょっと怪しくなってきます。しかし消えるほどではありません。小沢を横断する箇所もありますが、水量はしれています。

 途中で消えるのではないかと思いながら行けるところまで行ってみようと思っていると、送電線巡視路の表示に出会いました。送電線は谷より左にあるはずと疑わず左に行きます。小沢を横断し、山の斜面に取り付きます。黒い階段もあり、迷うことはありません。



送電線「トピー工業線」No.26鉄塔への巡視路

 鉄塔に着く少し手前で今日初めて地形図をズボンのポケットから出します。そして、鉄塔の上を見上げます。すると予想とは違って送電線が進行方向の前後に延びています。おかしいなあ、南下する谷を左に折れて尾根に出たのだから送電線は左右に延びているはず。

 地形図に目を落とすと、すぐに理解できました。谷は南から東へと向きを変えていたのです。そこからさらに左に折れたから、北へ向かっていたのです。それじゃあ逆方向です。

 鉄塔の建つ尾根に出ると、ほぼ正面に石巻山が見えました。やはり間違いありません。今来た道を戻るしかありません。



No.26鉄塔から石巻山を見る

 沢まで戻り、正面を見ると、ちゃんと黒い階段がありました。前回、三河富士に登ったときに、北麓から送電線巡視路を登ってきた人が、「登って、一旦下って登り返さないといけなかった」と言っていたのはここのことかとわかりました。

 黒い階段はちょっとした登りで暑くなってきます。しばらく歩きフリースを脱ぎました。そして一登りでまた鉄塔に出ました。先ほどの沢分岐にあった表示によると、送電線は「トピー工業線」で、先ほどの鉄塔がNo.26、今度がNo.27のようです。しかし三河富士に建つ鉄塔No.28との間にはまた谷間があります。また下って登り返すのか、と思い、踏み跡を探すと谷方向には無く、左に延びていました。

 踏み跡は結局下らず、谷を迂回するように山腹についていました。そして雰囲気もとてもいい。地形図では針葉樹の記号しかありませんが、広葉樹が多く、野鳥の声も聴かれます。送電線巡視路というよりは普通の登山道です。

 小沢を横切り、送電線の切り開きに出ます。霜のついた葉が見られました。その先は切り開きにある踏み跡を登ることになりますが、宮境界標石がありました。



霜柱もありました

 最後は単調な登りとなり、鉄塔No.28に出ました。今日は誰もいません。風が強いので(10:40豊橋の気象庁データで8m/s)、フリースを着て、風を少しでも避けられる場所に腰を下ろします。昼にはちょっと早いですが、他に目的地もないので、「直巻おむすび詰合せ」(\240)の3個セットのうち、具が「たらこ」のおにぎりを1つだけ食べます。



冬の太平洋が輝いていました

 さて下りはどこにしようか。来た道を戻ってもいいのですが、時間もあるし、ちょっとだけ探索してみることにします。まずは三角点ピークに行きます。北麓への踏み跡を期待しましたが、それらしい明瞭な踏み跡はありませんでした。無理せず引き返します。



飲み込まれた境界見出標

 そして、鉄塔から反対側の東へ尾根をたどります。適当なところで引き返して来た道を戻ろうと思っていましたが、歩いていると引き返すきっかけとなるような場所もなく、何となく足を延ばします。そのうち、鞍部から延びる林道で下ろうという気持ちになってきました。そして林道をそのまま三ッ口池まで下りてもいいけど、途中から左に折れて尾根をたどれば、冒頭で間違えた鉄塔No.26に着けるのではないかという考えが頭の中で膨らんできました。

 まずはなだらかな小ピークを二つ越えて鞍部を目指します。すると、赤ペンキの塗られていない隅切りのある標石がありました。近づいてよく見ると「村界」と読めそうな文字がありました。そして、「宮」の図案化された文字もありました。他にも文字がいくつも書かれていましたが、読み取れませんでした。



赤岩尾根上の宮境界標石

 鞍部に着くとすぐ左に林道があり、労せず林道に出ることができました。そして左に折れて下り始めると、下からバイク2台が走ってきました。

 地形図を見ながら林道を外れる場所を間違えないように気をつけます。もっとも顕著なヘアピンカーブのあたりだからまず見逃さないとは思っていましたが。そろそろ近づいてきたかな、と思った頃、左手へ登っていく踏み跡がありました。ここぞとばかりにその踏み跡に入ります。

 最初のうちはしっかりした踏み跡でしたが徐々に薄くなってきます。そして周りは植林帯。どうみても山仕事用の踏み跡です。でも利用できるなら問題ないでしょう。小さな尾根に出ると、尾根末端方向にも薄い踏み跡がありますが、はっきりした方の踏み跡は左へと続きます。そちらに進みますが、方向がだいぶぶれてきました。

 戻って、尾根の薄い踏み跡に入ります。方向的にはいいと思うのですが、踏み跡はほとんど消え、登りになった尾根上はシダで覆われてしまいます。少し右にトラヴァースしてシダを回避します。下りになり、踏み跡も出てきて、尾根らしいところをたどります。コンパスで方向を確認しながら慎重に尾根を外さないように下ります。目指す鉄塔が稀に見え隠れします。

 すると、宮境界標石がありました。これで少し安心できるかな、と思ったのも束の間、踏み跡は右にトラヴァースしていってしまいます。一旦はそこをたどります。踏み跡は崩れそうなトラヴァース気味のところもあり、その先は不明瞭になってしまいます。下の沢に向かっているようにもみえます。

 尾根を辿りたいので、一旦引き返し、シダの尾根上を少し反対側の左へと避けて下ります。しかし踏み跡らしきものは見つからず、先はちょっと急な下りになっているようにも見えます。ひょっとして踏み跡はこの急坂を避けて谷間を下って行くのが正解なのかと思い、再度引き返し、踏み跡から谷に下ります。

 踏み跡らしきものはほとんどないように見えますが、落ち葉の堆積で緩やかな下りでもあり雰囲気はとてもいい感じです。そんな中でも何となく踏み跡のようにも見えます。そのうち踏み跡っぽくもなってきました。そして小沢を横断し、そのまま少し下ります。

 すると、なんと驚いたことに見覚えのある予想外の場所に出ました。それは、出だしの沢沿いから左右に送電線巡視路のある分岐点でした。この分岐点を通るのは今日3回目です。予想外の場所に出て、地形図を見直します。どうやら下る尾根を一つ間違えたようです。146mピークへ向かう尾根には乗れず、その一つ南の小さな小尾根を下ったようです。146mへ続く尾根は一旦尾根らしくない斜面を下らないと乗れない尾根なのでした。後で見るとよくわかるのですが、そのときはその細かなところまでの読図ができませんでした。過去にも似たような経験はありますが、その失敗をまた繰り返してしまいました。もっともその失敗の結果として、予定ルートよりもショートカットできてしまったわけですが。

 ここまで来ればあとわずか、のんびり歩こうと思っていると、後ろの方で音がしました。先ほどはウサギらしきものを見ましたが、音からするともう少し大きい動物のように思えました。猿か猪でしょうか。いずれにしても背後で音がして、正体がわからないのは落ち着きません。振り返りながら少し早足で下ることになってしまいました。

 車に着いて、残りのおにぎり2つとゆで卵を1つ食べました。1軒ある民家の前には車がとまっていて、通り抜けできません。クラクションを鳴らしてどいてもらいます。まさかこの奥に車がいるとは思ってもいなかったのでしょう。



北西麓から見た三河富士 右の一番高く見えるのは三角点峰

 帰宅する前に、「とよか和の湯」に寄りました。

 見かけた動物
 カラス、ウサギ(?)

 見かけた植物
 コナラ(落葉)、ヤブツバキ(花)、モチツツジ(花)、ソヨゴ(果実)、アオキ(果実)、ヤブコウジ(果実)、ミヤマシキミ(果実)、ヤツデ(果実)、タカノツメ(黄葉)、ヒイラギ(葉)、カクレミノ(葉)、サカキ(葉)、コウヤボウキ、サルトリイバラ(果実)、テイカカズラ(葉)、キヅタ(葉)、ノコンギク(花)、ベニバナボロギク(花)、フユイチゴ(果実)、ハナミョウガ(葉)、メリケンカルカヤ、ヒトツバ(葉)、ウラジロ(葉)


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