ソテツ 蘇鉄
Cycas revoluta Thunb.
裸子植物門 ソテツ綱 ソテツ目 ソテツ科 ソテツ属
 

 

 



 

赤い種子が覗いて見えます




赤い種子がたくさんあります




シダやコケが付着しています




「蘇鉄畑」の看板


植栽 岡山後楽園 2013.12.28


 岡山後楽園には「蘇鉄畑」という場所があります。後楽園は1687年に造られていますが、その築庭当時から取り入れられ、明治時代中期にかつての約2倍の広さになったとのこと。ソテツは、桃山時代から異国情緒豊かな庭園樹として珍重されていたとのことです。

 自生地は、九州(宮崎県〜沖縄県)、台湾、中国大陸南部となっています。『日本の野生植物 木本』(平凡社)では、2巻あるうちの1巻目の一番最初に紹介されています。ソテツ科では、ソテツ属のソテツのみが日本の自生種となっています。

 浮世絵でも歌川広重の東海道五十三次保永堂版 赤阪 『旅舎招婦ノ図』に描かれており、そのソテツは1887年(明治20年)に、描かれた旅籠から豊川市赤坂町西裏の浄泉寺(じょうせんじ)に移植されたとのことです。私も訪れたことがあります。浄泉寺に限らず、ソテツは周辺のあちこちの寺院でも見ることができます。すぐ近くの正法寺の庭にも植えられており、こちらも訪れて見たことがあります。

 葉は長さ1m前後の1回羽状複葉で互生しますが、茎頂に集まり輪生状となります。小葉は線形で多数が互生し、長さ8〜20cm。幅5〜8mmで先が尖り全縁。表面は深緑色で光沢があり、裏面は淡緑色で軟毛があります。葉は数年で枯れますが、基部が残り茎を覆います。茎は柱状で高さ2〜4m。径20〜30cm。雌雄異株で、雄株の花粉が雌株の胚珠に達し、受精し、核果状の種子となります。種子は卵形で長さ約4cm。

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