アラカシ(クロガシ、カシ) 粗樫(黒樫、樫)
Quercus glauca Thunb.
ブナ科 コナラ亜科 コナラ属
 

 

葉・幹・冬芽 奥三河 明神山 2005.12.18




葉 東三河 弓張山脈 2006.1.28

 明神山で見かけたものは、常緑で鋸歯がある葉などの特徴からシイかカシだろうというところまでは見当をつけましたが、特定できるまでは至らず、「このきなんのき」掲示板で質問しました。そしてアラカシだろうという返事をいただき、あらためて調べてみると、間違いなさそう。最初は葉の大きさがそれほど大きくないので(葉柄を除いて長さ7〜8cm程度)、アラカシではないだろうと思っていましたが、『日本の野生植物 木本I』によると長さ7〜12cmでかろうじて範囲内。見たのが若木であると想像されることからも小さめなのかもしれません。また、葉は変異が大きいと言います。冬芽も普通は写真のものよりも目鱗が多いようですが、これも若木だからかもしれません。ちなみに幹の写真はすぐ横にある背の高いものです。

 同じカシ類のシラカシ、ウラジロガシ、イチイガシはアラカシよりも細身の葉を持ちます。葉の鋸歯は葉の側脈の末端にあり、葉の付け根付近では鋸歯が無く、先端にいくほど鋭くなります。

 葉の裏面は帯粉白色で短い伏毛がありますが、ルーペで見ないとよくわかりません。火であぶると白さがなくなり、緑色になります。これは白い蝋(ロウ)物質が分泌されているためであるということです。また、油性マジックで文字を書くとにじみます。

 写真は標高250m程度、乳岩峡に架かる橋のたもとに生えていたものです。カシ類の中でも最も一般的なカシで、単にカシというとこのアラカシを指すようです。

 弓張山脈での写真は、アラカシの標準的な形と言われる倒卵形の葉の形がよくわかると思います。

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