金華山 三つの宮三角点

 「鈴鹿の山歩き雑文集」のたろぼうさんを介して、御池池守さんと知り合いになりました。御池池守さんは金華山に宮三角点が四か所あると言います。1つの山にそんなに宮三角点がかたまってあるのか、何かの間違いではないか、と最初は思いました。山頂の岐阜城近くに宮三角点があるのは、ネット上などで知られています。他にもあるなら確認したいところです。

 そして、御池池守さんから、「一度会いましょう」とのお誘いがあり、ならば「金華山を案内してほしい」とリクエストしました。

【山 名】金華山(きんかざん)(稲葉山) 336m
【三角点】328.86m 二等 点名:金花山(きんかさん)
      所有者:林野庁(岐阜営林署) 選点:明治20年7月、昭和59年11月30日更新
      所在地:岐阜県岐阜市金華山 金花山国有林182林班ホ小班(岐阜気象台金華山分室構内)
     182.16m 四等 点名:金国(きんこく) 所在地:岐阜県岐阜市大字稲荷山5番地
      所有者:林野庁(岐阜森林管理署 業務第一課) 選点:昭和36年7月30日、平成16年9月24日改測
【山 域】美濃 金華山国有林
【水 系】長良川水系(左岸)
【所在地】岐阜県岐阜市南唐戸洞・上加納山・長森岩戸・藤右衛門東洞・北唐戸洞・立洞・北釜ケ洞・槻谷・
     明神洞・赤ケ洞・杉ケ洞・米廩谷洞・水風呂谷・大落洞・鼻高洞・鷹巣裡水谷口・南釜ケ洞
【山行日】2009年9月19日(土曜日)
【行 程】金華山ドライブウェイ途中から
  自宅 ==(R1)== 岡崎IC ==(東名・伊勢湾岸・東海環状・東海北陸 106.5km 1,000円)== 岐阜各務原IC ==
  7:05           7:42                                                               8:55
  ==(R21・R156)== 岩戸公園下駐車場 ==(金華山ドライブウェイ)== 七曲峠付近駐車場 ---- 金国三角点 --
                                                                        -9:23       9:31-9:35
  -- 七曲峠付近駐車場 ---- 七曲峠宮三角点 --(七曲り登山道(大手道))-- 金花山三角点 ---- 宮三角点 --
              -9:43             9:48                                        10:37        10:41-10:59
  --(鼻高ハイキングコース)-- 分岐点 --(参道ハイキングコース)--(達目洞ハイキングコース)-- 峠 --
                               11:38                                                     12:08-12:27
  --(東坂ハイキングコース)-- 宮三角点 --(唐釜ハイキングコース)-- 分岐 ---- 七曲峠付近駐車場 ==
                                12:33                               12:59        13:22
  ==(金華山ドライブウェイ・R156・県77・県287)== 鏡岩 ==(県287・県77・R156)== 達目洞 ==(R156)==

  == 岩戸公園下駐車場 ==== 岐阜各務原IC ==(東海北陸)== 長良川SA == 
                             15:16                     15:29-15:50
  ==(東海北陸・東海環状・伊勢湾岸・東名)== 音羽蒲郡IC ==(R1)== ヤマナカ ==== 自宅
                                               17:03           17:13-17:43    17:46
 (合計走行距離:287.1km)

【所要時間】3時間59分(含休憩)
【標高差】約265m
【人  数】2人
【天  候】晴 21℃(自宅出発時)、29℃(長良川SA)、28℃(帰宅時)
     9月19日岐阜の気象庁データ:平均気温23.6℃、最高気温30.8℃、最低気温18.3℃、
     平均湿度52%、平均風速3.1m/s、最大瞬間風速10.1m/s、最大風速の風向:北西
【地形図】1:25,000 岐阜北部(ぎふほくぶ) 昭和56年修正測量
【スタイル】ミズノ ウォーキングシューズ "FREEWALK"、ショートソックス、MILLETザック、眼鏡、
 mont bellズボン(中国製 ナイロン100%)、綿100%トランクス(中国製)、黒色ウェストバッグ、
 DUNLOP Tシャツ(ポリエステル(ダクロンQD)70%・綿30%)、腕時計(CASIO TWIN SENSOR)、
 デジタルカメラ:MINOLTA DiMAGE7、(首に下げて歩く)
【所持飲料】ボルヴィック フルーツキス Pink Grapefruit 500ml(完飲)、幸香園 緑茶 500ml(楽天市場)(約150ml飲む)、
      サントリービタミンウォーター500ml(飲まず)
 シルバーウィークの初日。岩戸公園駐車場で待ち合わせ。朝6時に起床し、7時過ぎに出発。待ち合わせ時刻は9時から9時半としていますが、目標を9時として、さらに多少の混雑を予想して少し早めの出発です。PETボトルのジョージア マックスコーヒーを飲んで運転します。

 R1沿いのサンクス音羽店で昼食や不足分の飲料を購入します(\622)。音羽蒲郡インター手前の電光掲示板を見ると、なんと音羽蒲郡インターから豊田ジャンクションまで渋滞で70分とあります。音羽蒲郡インターから岡崎インターまでの渋滞なら以前にもありましたが、今日はさらにその先の豊田ジャンクションまでとは。高速にのるインターを伊勢湾岸自動車道の豊田東インターに変更します。当然ながら、名神高速の一宮ジャンクション付近も渋滞が予想されるので、遠回りですが、東海環状道で美濃関ジャンクション経由で岐阜各務原インターへ向かうことにします。後日調べると、一宮ジャンクション経由と比べると27kmも余分に走ることになります。もちろん料金は変わらず、通常2,200円のところ、休日特別割引で1,000円となります。

 R1もかなり混雑しています。カーナビのVICS(道路交通情報通信システム)表示を見ると、岡崎インターから豊田ジャンクションの間は全て渋滞であるわけではないので、岡崎インターから高速にのることにします。豊田ジャンクションを過ぎて伊勢湾岸道に入るとほとんど混雑せず、飛ばせます。最近は燃費向上のために基本的にあまり飛ばしませんが、今日は少し燃費を犠牲にします。

 土岐ジャンクションから先はほとんど片側1車線になるので、それなりにスピードは落ちます。それでも混雑しているほどではないので、まあまあでしょう。岐阜各務原インターをおりてR21を西進し、岐南インターを右折し、R156に入ります。そして岩戸公園へ。出発から休憩無しです。9時は回ったものの、9時半まではかからずに済みました。御池池守さんは既に待っていました。

 御池池守さんは、『金華山国有林案内図』を入手していて、それをもらいました。私の車で七曲峠への登山口付近にある駐車場へ移動します。そしてまずは四等三角点へ。途中には宮境界標石が並んでいます。そして山頂には宮境界標石と三角点があります。のろし台であり、三角点の点名は「金国(きんこく)」。変な名ですが、「金華山国有林」の略称でしょうか。引き返して、七曲峠へ。



界三六支五はコンクリート標



自然石に刻まれた境界標もあります



界三六は石標です 標石のまわりにはヒトツバが生えています



界三五標石は四等三角点のすぐ横にありました



四等三角点「金国」

 宮三角点は登山道沿いではなく、踏み跡をたどった先にひっそりとあります。角切りもしっかりとあり、保存状態は申し分ありません。ただ、埋まり気味で、下の方の文字は読めません。



七曲峠宮三角点 「宮三」までが地上部に出ています



七曲峠宮三角点 裏面には「補」の文字が見えます

 引き返し、七曲り登山道(大手道)を登り、山頂に向かいます。展望台からはそこそこの遠望が利きますが、水蒸気はそれなりにあるようで、くっきり見えるという感じではありませんでした。



「城へ四丁」の石標 「城へ五丁」「城へ六丁」の石標もありました



七曲り登山道の看板



褶曲



展望台から長良川と遥か彼方に池田山と伊吹山



展望台から城ヶ峰方面



展望台から東方(舟伏山(左)・三峰山(中央))



展望台から岐阜城天守閣を見る

 そしてまずは三角点へ。建物脇の踏み跡をたどって二等三角点に向かいます。ここを訪れるのは確か2回目です。点名は「金花山(きんかさん)」。山名の「金華」とは漢字が違います。ただ、意味は同じようなものなので、間違いとは言えないのかもしれません。「金の花(華)」とは金華山に多く見られ、岐阜市の木にも指定されているツブラジイの黄色い花を指しているとも言われているそうです。



二等三角点「金花山」

 引き返し、岐阜城の建つ山頂へ向かいます。ここには宮三角点がコンクリートに埋まっています。国土地理院の三角点より明らかに高い場所にあり、この標高こそが金華山の標高と言えるでしょう。私はおにぎり1つを食べます。



岐阜城脇



岐阜城脇の宮三角点



昭和八年製の「方向標」には、「海抜高三三八米」との文字も刻まれています



「方向標」の上面

 下りは、まず鼻高ハイキングコースへ。そして、参道ハイキングコースへ右折し下ります。ここにも宮境界標石があります。「界二六五」には「神畑」の文字が読めます。達目洞ハイキングコースに入り、峠に着いてベンチで昼食とします。私はおにぎり2個を食べます。御池池守さんは弁当箱のお弁当。ここにも宮境界標石があります。側面にも文字があり、「明神洞」「北釜ヶ洞」と読めます。これらの地名は今でも残っているようです。



金華山御嶽神社の祠



長良川上流方面を見る



岐阜城を見上げる



長良川を挟んで対岸に百々ヶ峰を見る



現在は国有林の境界として利用されている「界二六四」

 

「明神洞」「北釜ヶ洞」

 峠から東坂ハイキングコースを少し登ります。そして宮三角点を確認します。唐釜ハイキングコースを通って七曲峠に戻ります。

 

唐釜ハイキングコース入口の166.7m地点にある宮三角点補点

 車に戻ってから、まずは北麓にもあるはずの宮三角点を目指すため、金華山ドライブウェイを岐阜公園方面へ下ります。ところが土日は一方通行のようで、抜けることができません。仕方なく戻り、R156に入り、岩戸トンネルを抜けます。左折して県道77号線で井ノ口トンネルをくぐり県道287号線に入ります。

 駐車し、宮三角点を探すため、斜面に取り付きますが、残念ながら見つけることはできませんでした。現存するのか、無くなってしまったのかはわかりません。どなたか情報をお持ちでしたら、ぜひ連絡をいただきたいと思います。ただし、探索場所は駐車場も基本的にはなく、登山道もない急斜面のため、細心の注意を払う必要があります。

 戻って、達目洞の宮境界標石の一番を見に行きます。残念なことに、工事のためか、コンクリートの標石になっていました。近くには宮境界標石も並んでいますが、おもしろいことに、塩ビの筒の中に蓋付きで入っていたりします。たぶん地中に埋まりそうなので、その対策かと思いますが、結構大切にされているのだとわかります。



界一補一



蓋を開けると中に境界標石があります

 ついでにヒメコウホネなどを見て、岩戸公園の駐車場に戻りました。しばらく話をし、帰途につきました。帰りも岐阜各務原インターを利用します。帰りは急ぐ必要もないので、関市にある長良川サービスエリアで休憩します。「飛騨の味 萩屋ケイちゃん みそ味」(250g \450)や、「美濃銘水 天使の水」(500ml \140)などを購入します。ケイちゃんは、国産鶏肉ムネ肉とブラジル産鶏肉モモ肉が入っていました。天使の水は、硬度8.5の超軟水とのことで、採水地は美濃市蕨生矢坪とのこと。蕨生矢坪というと、矢坪ヶ岳ですね。

 あとは、休憩なしで、音羽蒲郡インターまで行きます。高速料金は通常2,550円のところ1,000円です。ヤマナカでYシャツのクリーニングを出し、夕食の食材などを買ってから帰宅しました。

 *ニックネームは本人の了解を得て載せています。

 見かけた動物
  オオゴキブリ(死骸)、ニホントカゲ、ツクツクボウシ(声)、ミンミンゼミ(声)

 見かけた花
 シコクママコナ、ミズヒキ、ツユクサ、チヂミザサ


【金華山が紹介されている主な書籍等】

『金華山国有林案内図』(岐阜森林管理署・岐阜市)
  4つの宮三角点の位置が表示されています。

『名古屋周辺の山200』(山と溪谷社)2002年3月1日初版第1刷
  めい想の小道から達目洞へのコースが紹介されています。

『こんなに楽しい岐阜の山旅100コース 美濃[上]』(風媒社)2002年2月20日第1刷
  岩戸公園からのコースと達目洞からのコースが紹介されています。

『岐阜の山歩きベスト55コース』(風媒社)1997年7月24日第1刷発行
  いくつものコースが8ページに渡り紹介されています。

『コンサイス日本山名辞典修訂版』(三省堂)1989年9月1日第6刷
  標高339mとなっています。

『'96アウトドアData3800東海版』(風媒社)1995年11月20日初版第一刷発行
  東坂コースが出色のコースであると紹介されています。

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