今淵ヶ岳・矢坪ヶ岳 檜と笹と片栗と

 カタクリ以外はあまり花が多くありませんでしたが、静かな山歩きができました。
【山 名】今淵ヶ岳(今渕ヶ岳)(いまぶちがたけ)(今淵岳、高台山)
      三等三角点 1048.42m(明治38年6月8日埋標) 点名:今淵岳(いまぶちたけ)
       所在地:岐阜県美濃市大字片知字奥向山3236番12
     矢坪ヶ岳(やつぼがたけ)(八坪嶽、矢坪岳) 873.3m
      三等三角点 873.31m 点名:矢坪岳
       所在地:岐阜県美濃市大字蕨生3166番ー1
【山 域】美濃 奥長良川県立自然公園
【所在地】岐阜県美濃市
【山行日】2006年5月1日(月曜日)
【行 程】矢坪から往復
  豊川 ==(R1)== 音羽蒲郡IC ==(東名・伊勢湾岸・東海環状・東海北陸 103.2km 2,950円)== 美濃IC ==
  6:27                                                                                7:44
  == 矢坪 ---- 小ピーク巻き地点(H=570) ---- 稜線分岐 ---- 矢坪ヶ岳 ---- 874mピーク ---- 940mピーク --
     8:12        9:05                      9:34-9:45     9:58-10:00        10:14         10:37
  -- 985mピーク ---- 今淵ヶ岳 ---- 985mピーク分岐 ---- 940mピーク ---- 矢坪ヶ岳 ---- 稜線分岐 --
        -10:56      11:13-11:36      11:52              12:03         12:36-12:40   12:49-13:00
  -- 矢坪 ==(9.7km)== 湯の洞温泉 ==== 美濃IC ==(東海北陸・東海環状・伊勢湾岸・東名 90.0km 1,350円)==
  14:08-14:13            -16:09
  == 岡崎IC ==== 豊川(合計走行距離:249.0km)
      17:47      18:14
【所要時間】5時間56分(含休憩) (登り:3時間1分、下り:2時間32分)
【標高差】約820m
【天 候】晴
 14℃(自宅出発時)、20℃(9:35)、21℃(今淵ヶ岳)、26℃(13:44)、22℃(帰宅時)
 (5月1日美濃の気象庁データ:平均気温20.4℃、最高気温29.1℃、最低気温12.9℃、
               平均風速2.3m/s、最大風速4m/s、最大風速の風向:北)
【地形図】1:25,000 苅安(かりやす) 昭和62年修正測量
【スタイル】皮登山靴zamberlanフジヤマ、厚手ショートソックス、薄手ショートソックス、
 mont bellズボン(中国製 ナイロン100%)、DUNLOP半袖Tシャツ(ポリエステル(ダクロンQD)70%・綿30%)、
 タオル、ウェストバッグ、MILLETザック、眼鏡、腕時計(CASIO TWIN SENSOR)、
 カメラ:MINOLTA DiMAGE 7(首に下げて歩く)
【所持飲料】サントリー ビタミンウォーター500ml(全て飲む)、アサヒ スーパーH2O500ml(全て飲む)、
      サントリー なっちゃん!ダブルりんご500ml(約350ml飲む)
 最初は近江北部の方へ出かけようと考えていましたが、今年は雪が多いようで、ちょっと面倒かなと思ったのと、花の季節にはちょっと早いのではないかと思い、行き先を美濃方面に変更しました。ただ舟伏山は去年のゴールデンウィークに行ったし、瓢ヶ岳、蕪山、高賀山などにも行ったことがある。さてどうしようか、そういえば高賀三山の高賀山と瓢ヶ岳には登ったことがあるが今淵ヶ岳はまだだった。『こんなに楽しい岐阜の山旅100コース美濃[下]』(風媒社)を見ると、蕨生(わらび)からのコースが載っていました。板山からのコースもあるようですが、短いし、蕨生からの方がクラシックな感じがするし、矢坪ヶ岳にも登れる。地形図はあったかな、と探すと、17年前に瓢ヶ岳に登ったときに購入したのでしょう、ちゃんと昭和63年発行の「苅安」がありました。

 最初は4月30日に行こうかと思っていましたが、28日に行った富幕山等で久しぶりに長時間歩いたため、膝の裏を痛めて1日延ばして様子を見ました。朝、近くに来た新聞配達のバイクの音で目が覚め、起床。菓子パンをかじって朝食とし出発。

 国道1号線沿いのサンクス音羽店でおにぎりなどを買い、音羽蒲郡ICから高速に乗る。東名高速から東海環状道経由で休憩なしで美濃ICへ。長良川沿いのR156を北上し、混んでいる反対車線を見ながら新美濃橋を右岸に渡り、板取川沿いを走る。ちょうご通学時間のようで、あちこちに立ち番の姿を見る。右折して佐倉谷を分ける矢坪谷沿いを登り矢坪へ。

 登山口付近に着くと1軒家の人が外にいて挨拶。駐車してもいい場所を聞く。出だしは沢沿いだが少しで尾根に取り付く。地形図のルートは最初は沢を詰めているが、どうやら今のルートは尾根の末端から尾根沿いに登っていくようだ。

 地形図を見て覚悟していたが、稜線に出るまでは急登である。途中で1回休憩した。ところでどの尾根を登っているのだろうか。途中で左右の山が少し見えた。右には638mピークと思われるとんがりが頭上に見える。左にも頭上にとんがりピークが見える。どうやら555mピークのようだ。つまり今自分はその間の小さな尾根を登っていることになる。岩場がいくつかあるが、巻き道がしっかりある。以前は中部電力の巡視路だったようで、ところどころに黒いプラスチック製の階段が控え目にあって助かる。急登すぎて踏み跡がどちらに向かっているかよくわからないことがあるが、ちゃんと歩きやすい登山道がついている。ただそれほど登山者が多くないためだろう、そんなにしっかりした登山道とも言えない。これぐらいがちょうどいいのかもしれない。ただ、ヒノキの植林が多く、花はあまりないようだ。仕方なく淡々と歩く。



矢坪ヶ岳中腹から南方を見る

 稜線が近くなると笹が出てきて雰囲気がよくなってくる。そして稜線。休憩して水分補給と腹ごしらえ。香月堂の「厚切フルーツパウンド」を食べる。ロッテ「キシリトールのど飴グレープフルーツ」も口に入れる。左にも何となく踏み跡があるが、はっきりしない。足元にはプラスティックの杭があり、「矢坪ヶ岳」の文字がある。

 右に行き、笹の中の踏み跡をたどると矢坪ヶ岳に着いた。以前に反射板があった場所で、コンクリートの土台や中部電力の標石が残っていた。ここでコンパスを取り出して方向をセットする。ほとんど真北。そのまま左手に持ちながら歩くことにする。最初に使っていた途中で拾った木の枝の杖は稜線に出たところに忘れてしまったため、新たに枝を拾って適当な長さに折って右手に持つ。今度の方がしっかりしていて丈夫で使いやすい。矢坪ヶ岳まではそれなりにしっかりした踏み跡だったが、矢坪ヶ岳からの踏み跡は薄くなる。しかしちゃんとついている。それに稜線をほぼ真北に向かうだけだから間違いようもないかもしれない。



矢坪ヶ岳山頂の三等三角点

 それでも標高940mの広いピーク付近は踏み跡も判然とせず、気をつけながら歩く。ただテープがしっかりついているので、それを追っていけば迷うことはない。そしてここから若干方向が変わるので、コンパスを微修正。ここからしばらくは踏み跡もそこそこしっかりついていた。

 985mピークは踏み跡よりも左にある。その高みに進みたくなるが、方向が全然違う。今淵ヶ岳は真っ直ぐ右前方である。ただ、左にアカヤシオが見えたので、それを見に行ってみた。



大昭和製紙の境界見出標

 そして最後の登り。笹も多く、丈も若干高くなってきたが、それでも膝上から股下程度。その笹の中のあちこちにカタクリが咲いていた。大きなモミの木もあった。念のため軽アイゼンも持ってきたが、結局雪は全く見かけなかった。ただ笹が倒れ気味なところを見ると、少し前までは雪があったのだろうかと想像される。これからの季節はもう少し歩きづらくなるのかもしれない。



一面の笹原のように見えても踏み跡はなんとなくある。
綺麗に隈取りされた葉だが、クマザサではないらしい。

 今淵ヶ岳山頂はヒノキが何本か植わっていて展望はあまりよくない。それでも東方にピークが見える。瓢ヶ岳だろうか。梅(\110)と紅鮭(\130)のおにぎりを食べる。今年初めてようやく標高1000mを超えた場所に来た。



今淵ヶ岳山頂の三等三角点と使用した杖

 復路は一応コンパスを持って歩くが往路の記憶もあって、ルート探しのためにあたりを見回す回数も少ない。

 矢坪ヶ岳を過ぎ、稜線からの下り口で休憩。一応コンパスを233°に合わせて左手に持って下るが、下りは踏み跡がよく目に入り、間違えそうもない。コンパスをポケットにしまう。あとは急降下で滑らないように注意しながら歩くのみ。全然膝などに痛みを感じないのは3日前に行った山行が足慣らしになったためだろう。途中で親子だろうか2人組とすれ違う。この時間だと矢坪ヶ岳までだろう。今日山中で会ったのはこの二人のみ。登山口近くになった頃、リスを見た。

 下山後は、カーナビで近くに温泉がないか見る。すると湯の洞温泉が目に入った。風呂に入った後、美濃ICから高速に乗り、腹が減ったのでSAでキーマカレーを食べた。翌日、翌々日は太ももに鈍い筋肉痛を感じた。

 見かけた動物
 ヤマカガシ、トカゲ、ニホンリス、野鳥

 見かけた花
 タチツボスミレ、フイリシハイスミレナガバモミジイチゴ、アオキ、スルガテンナンショウ、イワカガミシロモジクロモジ、カタクリ、コバノミツバツツジアカヤシオウスギヨウラク(ツリガネツツジ)、タムシバ、ツルシキミシキミ、コウヤミズキ、アセビ、ヤブツバキ、ヤマブキ、シャガ、タンポポ


 【今淵ヶ岳・矢坪ヶ岳が紹介されている本】

『こんなに楽しい岐阜の山旅100コース 美濃[下]』(風媒社)2003年1月20日第1刷発行
  今回のコースと同じコースが紹介されています。

『美濃の山(第2巻)』(ナカニシヤ出版)平成10年11月3日初版第1刷
  今淵ヶ岳(板山から)・矢坪ヶ岳(矢坪から)が別々に紹介されています。
  こちらで購入できます→amazon.co.jp 美濃の山(第2巻) 楽天ブックス 美濃の山(第2巻)

『奥美濃とその周辺の山 130山 −ブナ林の山旅の記録−2004年6月18日発行
  今淵ヶ岳(板山から)・矢坪ヶ岳(矢坪から)が別々に紹介されています。   増補版が楽天ブックスで購入できます→奥美濃とその周辺の山130山増補版 『東海の山ある記』(毎日新聞名古屋開発)平成18年1月発行   板山から今淵ヶ岳へのコースが紹介されています。 『名古屋から行く隠れた名山64』(七賢出版)平成7年6月16日第1刷発行   板山から今淵ヶ岳へのコースが紹介されています。 『ひと味違う名古屋からの山旅』(七賢出版)平成6年10月13日第1刷発行   板山から今淵ヶ岳へのコースが紹介されています。   こちらで購入できます→amazon.co.jp『ひと味違う名古屋からの山旅』 楽天ブックス『ひと味違う名古屋からの山旅』 『名古屋周辺 山旅徹底ガイド 台高/鈴鹿/奥美濃』(中日新聞本社)1995年12月12日発行   板山から今淵ヶ岳へのコースが紹介されています。 『ぎふ百山』(岐阜日日新聞社)昭和62年7月15日復刻発行   今淵ヶ岳のページに滝神社などの紹介があります。 『奥美濃 ヤブ山登山のすすめ』(ナカニシヤ出版)昭和62年10月31日初版第2刷   今淵ヶ岳南東の沢登りコースが紹介されています。   改訂版が楽天ブックスで購入できます→奥美濃 ヤブ山登山のすすめ(改訂版) 『新日本山岳誌』(ナカニシヤ出版)2005年11月15日第1版第1刷発行   板山から今淵ヶ岳へのコースが紹介されています。 『コンサイス日本山名辞典修訂版』(三省堂)1989年9月1日第6刷   今淵ヶ岳・矢坪ヶ岳の項で美濃紙についての記述があります。

Wander!地域別季節順

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送