ヤマアイ 山藍
Mercurialis leiocarpa Siebold et Zucc.
トウダイグサ科 トウダイグサ亜科 ヤマアイ属


花 伊吹山周辺 2005.5.4

 目立たない花で、御座峰に登る途中で見かけたのも、たまたま休憩して腰を下ろしたところに咲いていたものです。基本的に雌雄異株で、写真は雄株です。たくさんの雄しべがあります。雌花は雄花以上にめだたないため、この時は気づきませんでした。


 

花 弓張山脈 飯盛山 2007.2.25

 最初に認識して見たのは愛知県の石巻山だったと思います。『石巻山の植物』という本で知った花です。飯盛山での写真も石巻山周辺にあたります。


 

 



花(上2枚雄花、下3枚雌花) 弓張山脈 石巻山 2011.3.6

 雄花も小さいですが、雌花はさらに目立ちません。石巻山へ行った日の前日にエイデンで29,800円で購入した電子辞書(CASIO EX-word XD-B6500GD)を持ち歩き、現地で雌雄異株であることを確認して、雌株に的を絞って探すと、ようやく目に入りました。写真の雌花2枚はすでに子房が膨らんでいる状態ですが、最後の1枚はまだ開花して間もない状態の雌花が見られます。雄株が多い場所と雌株が多い場所があることにも気づきました。ただ、中には雌雄同株となるものもあるようです。

 雄花は、つぼみのときは球形で、花が開くと3裂します。雄蕊は15〜20本あります。雌花には子房が2室あります。子房の脇には、「棒状体」と呼ばれる突起がついています。

 藍染めのアイと違って、ヤマアイでは藍色には染まらず緑色にしかならないと言われていた時期もあるそうですが、その後、藍色にも染まることが確認されたとのこと。『日本の野生植物 草本』II(平凡社)でも、「青藍(インジゴチン)を含まないので,浸染の方法で染めても,藍色にならず,緑色になる。」とあります。

 分布は、本州から沖縄、朝鮮半島、中国、台湾、インドシナとなっています。

 ヤマアイ属を表す、"Mercurialis" は、ローマ神話の「商人の神」である、Mercurius(メルクリウス)からで、英語名の「Mercury マーキュリー」、ギリシャ神話の「Hermes ヘルメス」にあたります。

 種小名の、"leiocarpa" は、「無毛果実の」という意味です。

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