ユズリハ 譲葉(弓弦葉)
Daphniphyllum macropodum Miq.
ユズリハ科 ユズリハ属
 



葉 奥三河 明神山 2005.12.18

葉柄が赤みを帯びない品種に、アオジクユズリハがあります。1枚目の写真はそれかもしれません。

 ユズリハは葉がやや垂れますが、葉の長さが10cmで垂れないものにヒメユズリハがあります。葉裏の網状脈がユズリハよりも細かいのも特徴のようです。3枚目の写真は垂れていませんので、ひょっとしたらヒメユズリハかもしれませんが、葉の大きさは10cmよりも大きかったような気もします。新城市(旧鳳来町)の標高500mの山地にユズリハと混生していると言いますが、写真は標高200〜250m程度のところです。




 

 

 

実・葉・幹 奥三河 棚山 2006.2.11

 4〜8枚目(棚山の1〜5枚目)の写真は同じ成木のものです。常緑の高木であり、下から見上げると車輪状に付いた葉がホウノキのようにも見えます。4枚目(棚山の1枚目)の写真は地面に落ちていた核果のついた柄です。5枚目(棚山の2枚目)は落ちる途中で笹か何かの枝に引っかかったと思われるものです。6枚目(棚山の3枚目)は下から見上げた様子。7枚目(棚山の4枚目)は下から見上げた葉です。果実が1つ見えます。8枚目(棚山の5枚目)は樹皮の様子です。9枚目(棚山の6枚目)は、別の個体で、岩場近くに生えていたものの冬芽です。


 長さ15〜20cm、革質、全縁でつやのある大きめの常緑の葉と赤みがかった葉柄が特徴的で、特に冬場に赤くなるようです。互生の単葉が車輪状に並んで生えるところなどを合わせ、なんとなく南国をイメージしてしまいます。種小名の、"macropodum" は、「長い柄の」などの意味があるようです。

 譲葉の名は、春から初夏に若葉が出てきた後、古い葉が若葉に譲って落ちるからだといいます。このサイクルが子孫繁栄に繋がるとして、正月に飾るのだそうです。牧野富太郎著の『植物一日一題』(博品社)には、「芽出度い木である。松竹梅に伴わさしてもよかろう。」とあります。

 以前はトウダイグサ科に分類されていましたが、トウダイグサとは異なる点が多いことから、ユズリハ科が新設されたそうです。

 主に日本海側の多雪地に生えるエゾユズリハに対し、本種は福島県以西の本州、四国、九州、琉球、中国、朝鮮南部の暖温帯から亜熱帯に分布します。

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