ヤツデ(テングノハウチワ) 八手(天狗の葉団扇)
Fatsia japonica (Thunb.) Decne. et Planch.
ウコギ科 ウコギ連 ヤツデ属


葉 東三河 宮路山 2006.1.22




幼木の葉 東三河ふるさと公園 2010.2.21

 名前は掌状に分裂する葉からですが、実際には7、9、11裂するものが多く、幼木では5裂、3裂のもの、さらに写真のように分裂しないものもありますが、いずれも奇数に裂けるのが基本です。裂片には鋸歯があります。

 東三河ふるさと公園で見かけた幼木の分裂しない葉は、その形から、最初はタチツボスミレか何かの葉かと思ってしまいました。鋸歯がある心形の葉という点では共通です。近くには、そのスミレの仲間が咲いていたりもしました。しかし、スミレよりつやがあります。スミレの仲間でもつやのある葉を持つものもありますが、ちょっと雰囲気が違います。この感じはどこかで見たことがあるぞ、と記憶をたどり、ヤツデにたどりつきました。

 『日本の野生植物 木本』II(平凡社)によると、高さは1.5〜3mで大きいものは5mになるとあります。

 分布は、茨城県以南の本州、四国の太平洋側、九州南部で、海岸近くの樹林や暖地の雑木林などに自生します。庭木としてもよく植えられています。私の名古屋の実家にもありました。

 沖縄には変種のリュウキュウヤツデがあり、小笠原には、ムニンヤツデが生えています。

 同じウコギ科で掌状の単葉を持つものにカクレミノがありますが、葉は分裂しないか、3〜5裂で、基本的には全縁です。幼木のときは、葉がよく分裂しているのは、ヤツデとは逆なのがおもしろいところです。

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