乾徳山 9月の暑い日

 あまり馴染みのない山梨の山に会の月例山行に参加して登ってきました。
200名山にも選ばれている2000m超の山頂付近は岩場が多く楽しめました。
【山 名】乾徳山(けんとくさん) 2031m
     道満山
      四等三角点 1314.05m 点名:道満(どうまん) 所在地:山梨県山梨市大字徳和字小屋沢1474
【山 域】秩父山地(関東山地、奥秩父) 秩父多摩国立公園
【所在地】山梨県山梨市
【山行日】2005年9月19日(月曜日・敬老の日) (アプローチ含めると9月18日〜19日)
【行 程】三富徳和から
 18日(日)
  豊川 ==== 豊川IC ==(東名高速道路 185.3km \4,400)== 御殿場IC ==(R138)== 東富士五湖道路 ==
  == 川口湖IC ==(中央自動車道 41.2km \1,200)== 勝沼IC ==(R140)== 道の駅みとみ付近(テント泊)
 19日(月)
  道の駅みとみ付近 ==== 三富徳和 ---- 登山口 ---- 林道交差 ---- 銀晶水 ---- 駒止 --
                            6:08        6:28       6:46          -7:04      7:19
  -- 錦晶水 ---- 国師ヶ原 ---- 月見岩 ---- 扇平看板 ---- 乾徳山 ---- 岩場下(昼食) --
   7:50-8:03     8:17-8:19      8:49-       9:03      10:16-10:31     10:39-11:03
  -- 月見岩(分岐)-- 林道に出る ---- 林道交差 ---- 道満山 ---- 徳和峠 ---- 道路分岐 ==
      11:49            12:23          12:44-        13:02       -13:38       13:48
  ==(R140)== 甲府昭和IC ==(中央自動車道 138.3km \3,500)== 飯田IC ==(R153・R257)== 豊川
【所要時間】7時間40分(含休憩)
【標高差】約1065m
【人 数】11人(5人パーティ+6人パーティ)(男6人、女5人)(31〜65才)
【天 候】晴一時曇 18℃(登山口6:25頃)、17℃(錦晶水)、25℃(徳和峠)
(9月19日勝沼の気象庁データより:平均気温24.3℃、最高気温31.2℃、最低気温19.5℃、
               平均風速1.4m/s、最大風速5m、最大風速の風向:南東、日照時間:6.7h)
【地 図】1:50,000山と高原地図26 金峰山・甲武信 2005年版
      1:25,000地形図 川浦 (未所持)
【スタイル】皮登山靴zamberlanフジヤマ、厚手靴下2枚重ね、mont-bellズボン(ナイロン100%)、
      綿下着、RunBIRD(ミズノ)半袖Tシャツ(綿60%、ポリエステル40%)、手拭い、
      ポリエステル100% MUSSHU長袖シャツ(朝のみ)、MILLETザック、腕時計(CASIO TWIN SENSOR)、
      デジタルカメラ:MINOLTA DiMAGE7(首に下げて歩く)
       コンパクトデジタルカメラ(MINOLTA DiMAGE Xt)はズボンのポケットに入れて歩く
 豊川のインター近くに11人が集まり、車2台で出発。私はセレナの助手席。運転手であるHさんの植林・間伐・棚田ボランティアの話などを興味深く聞く。豊川ICから東名高速を利用。下りるのは富士ICか御殿場ICか迷うが、高速を利用して少しでも短時間で行こうという狙いで御殿場ICまで行くことにする。ところがインターを下りると渋滞。3連休の中日であり、両車線とも動きが悪い。はやり東京方面の人たちに富士・河口湖方面は人気が高いのだろう。富士ICから行った方が早かったかもしれないがもう遅い。

 勝沼ICを下りると、あちこちでぶどうを売っている。ちょうどシーズンなのだろう。そのうちの一つに寄り、ワイン2本とぶどうを買う。ローソン勝沼店にも寄ってサラダなどを買う。道の駅みとみ付近でテントを張り、夕食がてらの宴会。ぶどうは高かったがおいしかった。

 翌朝、登山口に移動する。R140から県道209号線(乾徳山線)へ。少し登ったところの徳和川沿いの駐車スペースは広くない。他に車は1台。車中泊していた。我々は2台を端に縦列駐車する。しばらくは徳和川の上流方面へ林道歩き。登山口でTシャツ1枚になる。

 徳和林道と交差し、銀晶水で休憩。水はまあまあ冷たい。駒止を通過し、錦晶水で休憩。銀晶水よりも水は冷たい。国師ヶ原の分岐手前で観天望気。晴天に筋状の雲が曲がっていると悪天になると言うが、帰ってからよく見返してみると、似たようなのもあり、曇るだけのものもあるよう。今回の場合は後者だったか。でも翌日、勝沼の気象庁データを見ると一応3mmの雨が降ったようである。国師ヶ原の分岐は真っ直ぐ進む。

 

国師ヶ原から乾徳山を見る。

 右後方に富士山が見えてくるとススキの原となり、正面に月見岩が見える。ここは扇平で分岐にもなっている。月見岩に正面から登り、富士山を見る。雪のない富士は逆光で真っ黒だ。Fさんは三脚を立ててススキの原から富士を狙っていた。



富士山を振り返り見る。



月見岩に登っている仲間と悪天をにおわせる?巻雲

 ここを左に折れてからがしんどい。岩場を控え緊張感が高まるのか、先頭のペースが上がったような気がする。それとも気のせいで、標高が上がって酸素が薄くなってきたためだろうか、または単にシャリバテ気味になってきたためだろうか。いずれにしても岩場に出る前に休憩し、炭水化物・糖分・水分を補給する。

 そして岩場が出てくる。でも最初のうちはたいしたことはない。岩の間を通ったりする。そして鎖場が現れた。高さはしれている。2ルートあり、右は傾斜があるが、下は切れている。左はほぼ垂直である。それぞれ好きな方を選んで登る。私は左の傾斜のある方。でも鎖を使えば難なく登れてしまう。

 

 



「前振り」の岩場

 岩場はこんなものか、と思っていたら、最後にありました。これが乾徳山の「岩場」なのだ。高さも何十メートルかある。そして立っている。下部は足場もあまりない。でも鎖は1本ぶらさがっている。右に巻き道もあるようだが、11人全員、岩場を登る。ただ何人かの女性はザックを下ろして登る。二人分を背負って上がったり、上から細引きを垂らして下に残したザックを吊るし上げたりする。私は最後に登る。確かに足場はなく、縦にクラックが入っているだけである。でも鎖を頼れば難なく登れてしまった。

 



山頂直下の天狗岩

 そしてこの岩場を越えたところが乾徳山の頂上だった。乾徳山とはちょっと変わった名前ですが、徳和の北西(乾)にある山という意味のようで、山麓の塩山市にある恵林寺(えりんじ)を開いた夢窓国師(夢窓疎石)が修行した山だそうです。そして恵林寺の山号にもなっているそうです。確かに山号らしい名前です。ちなみにこの恵林寺は後に武田信玄の菩提寺にもなっているようです。国師ヶ原の名前も夢窓国師から来ていたのですね。ちなみに「国師」とは禅宗の偉いお坊さんに与えられる号だそうです。
 山頂は羽根蟻が多く、食事などできない。甲武信ヶ岳など馴染みのない山々の展望を楽しみ、記念写真を撮り、下る。



乾徳山頂(背後は黒金山)



乾徳山から北方を見る。
左手前の高いのが黒金山(2231.6m)、そこから連なる右のコブが牛首(2086m)、その背後に甲武信ヶ岳(真後ろが木賊山(2468.6m))

 巻き道から下り、先ほどの岩場の下で昼食とする。そろそろ登山者が多くなってきた。岩場の下で昼食を取っていたら登りづらいかもしれない。登れない、なんて結構悪い姿を見られたくないだろうから。でも、誰も巻き道を行かず、果敢にも岩場を登っていく。昼食後何人かがまたこの岩場を楽しむ。鎖がぶら下がっているところよりも左から登った方が楽に見える。また鎖よりも右にも取り付いたりしていた。

 帰路はとりあえず扇平までは同じ。それにしても暑い。扇平は日なたなのでここで休まず、そこから真っ直ぐ道満尾根を進んで、日陰で休憩。この近くに乾徳山(けんとくざん)という点名の二等三角点(1764.08m)があるはずだが、登山道は巻き気味に延びていたので三角点は通っていないようである。ところで、点の記を見ると、この三角点の所在地が「山梨県山梨市大字徳和字東奥山1805番地」となっていて、徳和川を挟んで反対側にある四等三角点「東奥」の所在地と番地まで同じになっていた。たぶん、二等三角点「乾徳山」の所在地が間違っているのだろう。



扇平の薄原を下る。

 一旦林道に出て、少し下りすぐに林道を外れて下っていく。もう一度林道に出たところで休憩。『山と高原地図』には載っていないが、地形図には載っている大平牧場から来ている林道乾徳山南口線である。

 道満山を通過して徳和峠へ。最後の休憩をする。暑さで動きたくないほどである。右膝の辺りも痛い。標高差1000m以上あるのだ。それに腹も減ったので、まだ残っていたおにぎりを食べる。

 最後はちょっと藪っぽくなり、道路に出た。車は少し上流側に駐車してあるが、運転手が車を持ってきてくれるという。しばらく待ち、車が来てから登山靴を脱いで、とりあえず「道の駅花かげの郷まきおか」へ。Tシャツを代え、トイレで顔を洗い、今回の山行の会計を済ませる。ついでに職場へのおみやげ(巨峰スイートチョコサンド\530)も買った(14:43)。温泉には寄らず。

 帰りは、甲府昭和ICから中央道に乗る。インターまでは渋滞気味だったが、高速に乗ったら問題なく走れるようになった。諏訪湖SAで休憩、腹が減ったのではんぺんみたいなのを1つ食べた。ここから飯田ICを経由して平谷の道の駅までは私が運転した。何年ぶりかのマニュアルシフトだったが、体は覚えているようで、何の問題もなく運転できた。

 見かけた花
 ツリフネソウ、マツヨイグサsp、カラハナソウ、ツユクサ、イタドリ、ノハラアザミ、フシグロセンノウ、キツリフネ、クサボタン、クサギ、ナンテンハギ?、ヨメナ?、キバナアキギリ、シデシャジン、ハナタデ、キンミズヒキ、ミズヒキ、ヤマトウバナ、ヤマ?ホタルブクロ、チヂミザサ、ミゾホオズキ、ノリウツギ、オヤマボクチ、アキノキリンソウ?、ハナイカリ、ミヤマタニソバ、タニソバ、ユリワサビ、ヤマハハコ、シモツケソウ、カワラナデシコ?、ニガナ、マツムシソウ、エゾウメバチソウ、ウメバチソウ、イヌハコネトリカブト?イワインチン、ハクサンフウロ?、ゲンノショウココウゾリナ、リョウブ(実)、ホツツジ、ウスユキソウ(花後)ママコナアキノキリンソウトモエシオガマ?ヤクシソウシラヤマギクオクモミジハグマ、ヤマハッカ、セキヤノアキチョウジナンバンハコベハキダメギク、シロツメクサ、ヨモギsp


 【乾徳山が紹介されている本】

『山と高原地図26 金峰山・甲武信』(昭文社)2005年発行
  地図と、徳和から西沢渓谷へのコース解説があります。
  こちらで購入できます→楽天ブックス『山と高原地図 金峰山・甲武信』

『日本の山1000』 (山と溪谷社)1992年12月1日2刷
  国師ヶ原から見た乾徳山のカラー写真があります。

『新・花の百名山』(文春文庫)1997年8月5日第8刷
  イワインチンなどが紹介されています。
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『コンサイス日本山名辞典修訂版』(三省堂)1989年9月1日第6刷
  山名について記載されています。

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