観音山 宮標石の尾根

 春になって暖かそうな遠州の山を歩いてきました。
【山 名】観音山(かんのんやま・かんのんざん)(阿多古(あたご)山) 575m
【山 域】遠州
【所在地】静岡県浜松市(2005年6月30日までは天竜市・引佐郡引佐町)
【山行日】2006年3月4日(土曜日)
【行 程】中代峠奥から
  豊川 ==== 豊川IC ==(東名高速道路・17.9km・\600)== 三ヶ日IC ==(R362・R257)== 中代峠奥 --
                                                       10:58                     11:55
  -- 富士見峠 ---- まんさく峠 ---- 観音堂 ---- 観音山 ---- 富士見展望台 ---- 観音山 --
      12:10          12:27         -12:41      12:54            -13:08     13:14-13:40
  -- まんさく峠 ---- 富士見峠 ---- 中代峠奥 ==== (往路走行距離:63.0km)
       14:00          -14:18        14:28
【所要時間】2時間33分(含休憩)
【標高差】約105m
【天 候】晴 7℃(登山開始時)
 (3月4日13時浜松の気象庁データ:気温10.8℃、相対湿度25%、風速3.2m/s、風向:南西)
【使用地形図】1:25,000 伊平(いだいら) 平成13年部分修正測量
【スタイル】ミズノ運動靴、PHENIX化繊ズボン、綿100%Tシャツ、綿100%長袖シャツ、
      MILLETザック、腕時計(CASIO TWIN SENSOR)、
      カメラ:MINOLTA DiMAGE 7 または KONICA MINOLTA αSweet DIGITAL(首に下げて歩く)
【所持飲料】キリン生茶900ml(約300ml飲む)、大塚製薬ポカリスエット500ml(飲まず)
 展望が良いという竜ヶ石山をメインに考えていたのですが、それだけではあまりにも短距離なので、近くに何かないかなあと、前夜に2.5万図「伊平」を眺めていると、三岳山が目に付いた。しかしこの山は行ったことがある(記録)。次に観音山が目に付いた。どこかで目にしたことのある名前である。『三遠信の山歩き』(風媒社)を見ると、竜ヶ石山の一つ前の項が三岳山でその前に観音山が載っていた。歩行時間は片道2時間かからない。ここにしよう。しかし登山口は2つある。少年自然の家からのルートよりも中代峠からの方が標高差はあまりないが変化はありそうである。

 翌朝、カーナビで目的地を中代(なかしろ)峠にセットして出発。あまり朝早くないので1区間ながら高速道路で時間を稼ぐことにする。豊川ICから入り三ヶ日ICで出る。そこからが意外に長かった。最後の中代峠へは舗装された道だが狭く、すれ違いの車が来たら嫌なところだが、結局他の車は見なかった。

 中代峠および観音山へ続く尾根は、西阿多古川から天竜川へ注ぐ天竜川水系と、浜名湖に注ぐ都田川水系との分水嶺になっている。

 中代峠に着くと、右にダートの林道が延びていた。ガイドブックには牧場内道路で一般車両通行止めと書かれていたが、ゲートも何もなく行ける。どうやら静岡県営観音山育成放牧場は閉鎖されたようだ。それに登山口らしきものも目に付かなかったので、そのまま右折してダートを進む。しかしところどころぬかるみになっていて躊躇するが、四駆車がスタックするほどではないと進む。そして林道はまだ先に続いていたが、登山道らしきものがある場所で車をとめ、ここから歩くことにする。元々中代峠から歩くつもりだったので、あまり山頂に近づきすぎてもつまらない。

 尾根を歩く。それほど踏まれている様子はないが、道はしっかりついている。尾根の北には林道が並走している。「富士見とうげ」と書かれた場所に出る。林道側に開けている。南アルプスの白い峰が見えるがどこだろう。残念ながら富士山はわからなかった。少し先には材木の切り出し作業のワイヤーが張ってある場所があった。近くには「萩平国有林」の表示もあった。ヒノキの間伐をしているようである。宮標石が並んでいるのも納得。513mピークを通ったはずだが送電線が見当たらない。そして地形図を見ると少し先で林道が尾根を横切るはずだが、林道は尾根の北側を並走したまま。どうもおかしい。地形図と合致しない。コンパスで方向は合っていることを確認する。



北方には真っ白い雪山が顔を覗かせていた



二行で細かい文字が彫られているが、ほとんど解読できなかった

 「まんさくとうげ」と書かれた場所に着いた。ガイドブックにも載っている峠だ。ルートは間違っていないが納得できない。でもそれよりマンサクは咲き残っていないか周りの木々を見上げてみるのに気をとられる。しかし一つも花は見つからなかった。やはりさすがにもう遅いのだろう。わずかな期待はあえなくあきらめざるを得なかった。



静岡県立観音山少年自然の家が設置した看板でしょう



文字は黄色い

 545mピークを巻くと清水寺(せいすいじ)観音堂に出る。犬神堂と合わせてお堂が二つあり、「霊犬悉平(しっぺい)太郎」の解説と「聖観世音菩薩」の看板がある。ガイドブックには倒壊した古い観音堂の写真があるが、その後再建されたのでしょう。昭和35年までは管理人が住んでいたそうです。大きなイチョウもある。しかしまだこのときは現在地をわかっていない。地形図にお寺のマークがあることに気づいたのはこの後。それまで大したアップダウンもなかったのが、そこそこの登りになり、この上に山頂があるのではないかという雰囲気を感じて地形図を開けたとき。そしてようやく気づいた。登り始めた場所を勘違いしていたのだ。ほうろく峠から登り始めたと思っていたが、そうではなく、もう少し奥の林道が尾根を交差する地点から登っていたのだ。確かに林道は尾根の反対側へ延びていた。ただ、ゲートで封鎖されており、枝道のように見えてそれが地図の林道だとは気づかなかったし、メインの林道は尾根を横切らず、並走しているのだ。どうやら並走する林道は地形図に載っていない新しいものらしい。



観音堂

 最後の登りを登りきると観音山。南側は樹間に展望がある。展望板もある。三岳山も見える。昼食の前に「富士山展望台」への案内標識があったのでまずはそこに向かう。そして北側にある展望台に着いた。しかしやはり富士山は見えなかった。ここは北側で日もあたらないので、観音山の頂上に戻って昼食とした。



山頂から樹間の三岳山を見る



「御料 境界」と読める標石

 復路は来た道を忠実に戻った。林道を行く1台のバイクや1台のトラックのエンジン音は聞こえましたが、結局他の登山者とは誰にも会いませんでした。大したアップダウンもなく、疲れてもいないので、短時間で登頂できるだろう竜ヶ石山にも行くことにする。中代峠に向かう途中で、ほうろく峠を確認した。

 見かけた植物
 ヤブコウジ(実)、モミ(葉)、アラカシ(冬芽)、テイカカズラ(葉)、ヤブムラサキ(実)ミョウガ(葉)イチョウ(幹)、チャノキ、イヌツゲ(葉)、スギ(葉)、コウヤボウキ(実)、イワタカンアオイ?、キジョラン(葉)ヤブニッケイ(葉)スズカカンアオイ(花)ツクバネ(実)、アセビ、ミヤマシキミ(実・蕾)、ヒノキ(葉)、ヤブツバキ(花)、キヅタ(葉)


 【観音山が紹介されている本】

『三遠信の山歩き 三河・遠州・南信州の55コース(風媒社)1998年7月5日第1刷
  中代峠からと少年自然の家からの2ルートが紹介されています。

『コンサイス日本山名辞典修訂版』(三省堂)1989年9月1日第6刷
  標高578mとなっています。

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