雨乞山〜タコウド 周回 高木からの登山口はわからず、逆に雨乞山からタコウド経由で高木に下りました。
【山 名】雨乞山(石神の雨乞山) 237m 物見山 260m タコウド(高処、鷹渡、高木のタコウド、タカウド、タコオド、乳山) 275.28m 高木の雨乞山(乳山) 270m 【三角点】点名:山田村(やまだむら) 三等 標高:275.28m(明治20年7月26日選点、2003年9月6日改測) 所在地:田原市山田町谷太郎68番 点名:外山(そとやま) 四等 標高:148.08m(1984年5月18日選点、2003年9月5日改測) 所在地:田原市石神町外山2番12 【山 域】渥美 三河湾国定公園 【所在地】愛知県田原市(2005年9月30日までは渥美郡渥美町) 【山行日】2006年1月8日(日曜日) 【行 程】伊川津揚水機場入口から 豊川 ==(R23・R259)== 高木 ==== 伊川津揚水機場入口 ---- 四等三角点 ---- 祠分岐 ---- 祠 ---- 祠分岐 -- 11:20 - 11:23 11:39 11:50 11:54 -- 雨乞山 ---- ミハリ山 ---- 泉福寺分岐 ---- 弁当岩 ---- タコウド ---- ゲンコツ岩 ---- 浅間神社 -- 11:58-12:06 12:26 12:36 12:38-13:09 13:15 13:20 13:42 -- 金刀比羅神社 ---- 蔭凉寺 ---- 石神公民館前 ---- 石神公民館前 ---- 伊川津揚水機場入口 ==== 豊川 13:53-14:02 14:10 14:48 14:57 15:09 【所要時間】3時間46分(含休憩) 【標高差】約270m 【天 候】快晴のち晴(雲多め) 1℃(自宅出発時)、4℃(15:10頃) (1月8日13時伊良湖の気象庁データ:気温5.9℃、風速5.9m/s、風向:西北西) 【使用地形図】1:25,000 野田(のだ) 平成13年修正測量 【スタイル】ミズノ運動靴、PHENIX化繊ズボン、綿100%Tシャツ、混毛長袖シャツ、 フリース(TARAS BOULBA POLARTEC ポリエステル100%)(ほぼ下りのみ)、MILLETザック、 綿手袋(はめたり取ったり)、腕時計(CASIO TWIN SENSOR)、 デジタルカメラ:MINOLTA DiMAGE7(首に下げて歩く) 【飲 料】0.47Lテルモスにホット烏龍茶、サントリービタミンウォーター500ml(飲まず)、キリン生茶900ml(飲まず)前年の同時期には同じ渥美半島の木落山に登った。意識しているわけではないが、なぜか同じ時期に同じような場所に行きたくなる。寒い冬は思いっきり雪山を楽しむか、逆に暖かく雪のない南に向かうか。渥美半島は愛知県の南の方にあり、比較的暖かいと言えるのでしょうが、南も北も海で風があるので実際の体感温度からするとそれほど暖かくないのかもしれません。ただ「渥美」という名前から暖かそうな気がしてか、足が向くのかもしれません。R23から渥美湾沿いに進み、俗に「ジゴク線」と言われているらしいR259に入る。目的地は高木。以前に「高木のタコウド」に登ったときに、西に延びる踏み跡とその山の名から高木地区から登山路があるだろうと気になっていたのである。
地形図を見ると、高木から1本の破線がタコウドまで繋がっている。また、北の長い尾根の先、点名「石神」の四等三角点がある標高77.39mの小ピークからも破線が延びているが、これは途中までしか書かれていない。そして破線以外の可能性として、その間の短めの北西からの尾根で、尾根末端に神社マークがある。
まずは、一番西寄りの破線のある場所へ向かう。蔭凉寺の脇を通り南へ向かい、麓を横に走るが登山口らしきものはわからない。もう一度、奥へ行き、行き止まりまで車で行き、付近を歩いてみるが、はっきりした踏み跡はない。強引に登れば行けるのだろうが、帰りにここに下りてこれる保証はない。別の場所に下りたとしてもまだこの辺りの地理感がないので、駐車場所を見つけられないかもしれない。などと考え、ここから登るのはやめる。
少し戻り、途中にあった蔭凉寺の駐車場に入る。登山道は往々にしてお寺や神社から延びていたりする。しかし駐車場からはわからないし、それらしい道標もない。それにこのお寺は地形図で見る限り、山麓ぎりぎりの位置ではない。登山口を探すのに時間を費やすよりは、以前に登った雨乞山の登山口から登って逆にタコウドからの踏み跡を辿って高木に下りる方がいいかもしれない。ただ、その場合、山麓を雨乞山登山口まで戻るのに歩かなければならないので、そのときの気分で、登山道をそのまま戻ってもいい。別に高木からタコウドへの登山道を見つけるのが大きな目的であるわけではなく、どこでもいいから山歩きができればそれでいいのだ。
ということで雨乞山の登山口へ向かう。石神の信号交差点を右折し、県道高松渥美線に入る。すぐに狭い道に入らなければならなかったが、行き過ぎて椛(なぐさ)へ向かう道路へ右折し戻るようにして登山口へ。登山口には池と伊川津揚水機場があり、奥に1台のみとめられる。他に車は1台もなかった。
ロープも取り付けられている雨乞山登山口登りだしは急傾斜のざれた斜面だが、この急斜面は最初だけ。あとはざれておらず傾斜もそれほどでもなくなり、岩場もところどころに出てくる。点名「外山」の四等三角点は露岩に埋め込まれている小さな円盤である。振り返れば右に七つ山方面の山々。渥美湾を挟んでは幡豆や蒲郡方面がよく見える。
七つ山方面を見る
岩に埋め込まれた外山四等三角点
雨乞山手前からミハリ山を見る
どっしりと立ちはだかる渥美半島最高峰の大山雨乞山が近づくと雨乞神社の祠への分岐がある。右にわずかに進むと岩があり、そのルーフ下に祠がある。雨乞山の名の由来で、ここで雨乞の儀式が行われたのでしょう。その後、昭和43年に豊川用水東部幹線水路が通り、水の心配はなくなったのでしょうが、祠はそれほど廃れてはおらず、過去にお世話になった感謝の念からか、注連縄などがしっかり飾られていました。
雨乞神社の祠
雨乞山付近から見る村松四等三角点峰(手前)と、以前の渥美町・赤羽根町境界の山々、遠くに遠州灘雨乞山に着くと、犬連れの男性が一人。泉福寺からここまで散歩がてらに歩いている地元の方がいました。今日会った登山者はこの方のみ。渥美半島の先には篠島、日間賀島、佐久島そして知多半島が近くに見える。休憩し、テルモスに入れてきたホット烏龍茶を飲む。ちょうど正午になり、麓からは童謡「たきび」のメロディーが流れてくる。しかし昼食はもう少し先にする。
岩の上に固定された雨乞山の標柱
雨乞山から見るミハリ山(左)と、タコウドのなだらかな山容、一番高い所(中央)に三角点がある
雨乞山から見るミハリ山(右)と、大山(左奥)
雨乞山から鎗ヶ崎の砂嘴を見下ろす
雨乞山から半島先端の渥美火力発電所の煙突と篠島、そのすぐ右に小さな築見島、奥に知多半島を見る物見山(ガイドブックではミハリ山となっていた)は歩いているとピークという感じはあまりなく、岩場を越えるという程度。ただ振り返ると雨乞山同様、きれいな三角形をしていてそこが物見山だったのだと確信できる。
物見山(右)と雨乞山(左)
泉福寺の分岐には古めの道標がある泉福寺の分岐を過ぎ、少し進むと「弁当岩」の看板があった。この岩の上で昼食とする。南向きなので日当たりがよく、風もあまり当たらず暖かいが、知らない間に雲が多くなり陽が雲に隠れ、フリースをはおる。南にはどっしりした渥美半島最高峰の大山が正面に立ちはだかっている。西には神島が見え、その向こうに菅島、答志島そして鳥羽が見える。
弁当岩のプレートは目立たない場所にあった
弁当岩からタコウドの三角点方面を見る
弁当岩からタコウドの南斜面を見下ろす
弁当岩から赤羽根方面を見る
弁当岩から大山を見る
弁当岩から神島を見る尾根上を進むと正面に三角点が見える。タコウドにも雨乞山同様に標柱があった。展望はない。さて戻るか踏み跡をたどるか。少し様子を見に、ウバメガシ林の中の踏み跡をたどると、「景観最高 げんこつ岩→5分」、 [高木バス停→」の2つの看板があった。まずはげんこつ岩に行ってみる。5分もしないうちに小さな岩場があり、雨乞山などの景色が見える場所があった。ここがげんこつ岩だろうか。もう少し行ってみるがそれらしき岩もなく、これがげんこつ岩だと確信した。
タコウドの三等三角点ここまで来ても踏み跡はしっかりしている。やはりせっかくだから高木に下ろう。下り始めると傾斜はやや急で、しかも松葉の堆積があり、滑りやすい。何度か登り返し、下っていくと新し目の祠があった。「清水」と書かれた石の横にはPETボトル入りの水とタオルが掛けてあった。鏡餅やお酒もあった。脇には以前の祠の材料だったと思われる材木が放置してあった。
高木への踏み跡は松葉が堆積し、両脇にはコシダが生える。
真新しい浅間神社の祠ここから下る道は2つある。祠手前から右に下りていく踏み跡と祠の正面を左へ下りていく石段である。方向的には右に行きたくなるが、「踏み跡」と「石段」を天秤にかけると、やはり石段を選ぶしかない。石段を少し下ると真新しい石の鳥居があった。日付を見ると「西暦二OO五年十一月吉日建立」とある。ほんの2ヶ月前ではないか。そして脇の石には「浅間神社」の文字があった。こんな山の中に新たな祠や立派な鳥居が建つことなど今時珍しいのではないか。
この鳥居より下は小型キャタピラの通ったような跡がある。さすがに人力でこの重い石を長距離運んだりはしていないようだ。下っていくと分岐があり、「←金刀比羅神社(こんぴらさん)」の看板と簡単だがわかりやすい概念図の看板。どうやら浅間神社の祠から右に行く踏み跡を辿ると金刀比羅神社経由でここまで下りてこられるようだった。浅間神社は「センゲンサン」と書かれていた。また、浅間神社とゲンコツ岩の間に「高木の雨乞山」が書かれている。どこのピークだったのだろうか。ゲンコツ岩のすぐ近くのピークだったのだろうか。そういえばもう一つの雨乞山は「石神の雨乞山」とも呼ばれるいることを以前にどこかで知っていた。
時間もあるので金刀比羅神社にも寄ることにする。すると真新しい立派な建物があった。古い百度石や石灯籠もあった。この2つの建物も浅間神社と同じときに建てられたらしい。屋根瓦は古いもののリサイクルだろうか、「写頭山」の文字や、鬼瓦には「金」の文字が見える。建物の中には「御嶽神社」の文字の書かれた古い板もあった。外の石には「金刀比羅神社、御嶽神社、富士浅間神社」の名が併記されていた。有名神社が集合したようで、御利益も大きかろう。初詣をしていないので、ここが今年の初詣となった。
金刀比羅神社の前にある石灯籠と真新しい「御造営記念」碑コンピラとは梵語の「クンピーラ」が語源であり、水源・降雨・水難救助の神として信仰されているそうで、「高木の雨乞山」に祀られていて当然の神様ということになります。また、有名な「讃岐のこんぴらさん」こと金刀比羅宮(ことひらぐう)のある琴平山は「象頭山」とも呼ばれ、ここの「写頭山」の名はここから取ったものかもしれないと勝手な想像もしました。
麓に下りるとそこはお寺の裏の墓地。そしてそのお寺は、やはり、朝、車で来た蔭凉寺であった。しかし、登山口を見ていたとしてもタコウドへ登れるとは思えない感じで、いずれにしても結果的に時間の浪費は防げたのではないかと思います。
蔭凉寺境内から下ってきた山の方角を見る交通量の多いR259には出ず、山麓の静かな道路を歩く。周りは甘藍(キャベツ)畑ばかりで小規模ながら収穫作業も行われているようである。下手に止まったりするとキャベツ泥棒に間違われやしないかと思いながら歩く。愛知のキャベツ収穫量は日本一だそうです。渥美では夏撒きの冬キャベツがメインで、メロンやスイカなどと輪作しているようです。
山麓の甘藍畑と三河湾
石神から雨乞山を見る石神に入り公民館の三叉路で右折。ところがこれが間違いで、思っていた交差点は左に曲がった後で右折しなければならないのでした。それでも引き返しながらショートカットしようかと右往左往しましたが、結局戻り、元の交差点へ。右折して少し行くと、「雨乞山登山口」への道標がありました。甘藍畑では水撒きが行われているところもありました。
石神集落の分岐にある道標登山口の手前に他の車が1台止まっていました。どうやら他にも登山者がいたようですが、周回したために会うことはありませんでした。
帰宅途中に、自宅近くのヤマナカでキャベツを買いました。今の時期の相場を知りませんが、半玉で150円とちょっと高いのでしょうか。ちまたでは寒波による葉物野菜高騰のニュースが流れています。今年の渥美に今のところ雪害はありませんが、寒波の影響で育ちが悪いのかもしれません。そういえば畑で見かけたほとんどのキャベツはあまり大きな玉にはなっていませんでした。だから収穫作業もまだ小規模だったのかもしれません。
見かけた植物
コウヤボウキ(実)、コシダ(葉)、クロマツ(葉)、ソヨゴ(実)、ハイネズ(葉)、ヤブコウジ(ジュウリョウ)(実)、カクレミノ(葉)、ウバメガシ(葉)、アセビ(蕾)、サルトリイバラ(棘)、タイミンタチバナ(実)、アンチゴケ(地衣類)、ホンドサルオガセ(地衣類)
【雨乞山が紹介されている本】 『こんなに楽しい愛知 の100山』(風媒社)1991年5月1日改訂第1刷 泉福寺から雨乞山往復のルートが紹介されています。蔭凉寺ルートは道がないと書かれてある。 『こんなに楽しい愛知の130山』(風媒社)1999年10月8日第1刷 泉福寺から石神へのルートが紹介されています。 『やぶ医者のやぶ山あるき 三河の山々』(毎日新聞名古屋開発)2000年5月発行 泉福寺から雨乞山まで往復しています。 『ワンデルングガイド10愛知県の山』(岳洋社)平成4年6月13日2版発行 泉福寺から雨乞山へ向かっているが途中で引き返している。
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